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咄嗟に声が出て来なくて、固唾を呑んでいると社長が言葉を続けた。
『息子の遺書と、携帯を見ました。全て、風間くんのことばかりでした。さっき送ってくれたメッセージも読みました。息子とは交際していたんですよね? 息子と同じ編集部だということは調べさせてもらいました』
ギュッと奥歯を噛みしめた。
もう、誤魔化せることじゃないんだから腹を括らなきゃいけない。
「はい……真白……さんとは、お付き合いさせて頂いていました。男同士で……申し訳ございません。事情は、お聞きのことだとは思いますが……私が、真白さんを追い詰めました。どう償ったらいいか……。私のクビをはねてください。他に……償う方法が見つからないんです。もし、真白さんに何かあったら、私を殺してくれても構いません。本当に、私のせいで真白さんが……」
電話の向こうで社長が一つ溜め息を吐いた。
本当に、俺を殺してくれたらいい。そう思った。真白をこんな目に遭わせた俺なんかが、のうのうと生きていていいわけがない。
『……息子がゲイなのは、本人から既に聞いていることです。息子は、一命は取り留めましたが、意識が戻りません。今はICUに入っているから風間くんを入れることは出来ませんが、一般病棟に移ったら、息子を見舞ってくれませんか? 息子が目が覚めた時、傍にいて欲しいのは私たち夫婦じゃない。風間くんだ。風間くんはもう息子を嫌いになってしまったから別れを告げたのかな? 十も歳が離れている男の息子は重荷かな? それとも、さっき送ってくれたメッセージが本心だと思ってもいいのかな?』
俺の瞳から堪えきれなくなった涙が頬を伝う。
嫌いになんて、なれるわけがなかった。どんなに真白に酷いことをされても、ずっと傍にいたのは、真白が好きだったから。
「好きっ……です。真白さんが、好き……です……。大切っ、なんで、す……それは、許され……ますか……?」
堪えきれなくなった嗚咽で途切れ途切れに喋ると、社長が電話の向こうで安堵したように吐息を吐いた。
『許すも何も、息子がそれを望んでいるんです。風間くんが傍にいてくれたら、心強いんです。息子が目を覚ましてくれるかもしれない。もし、ICUにいる間に目を覚ましたら連絡します。目を覚まさない状態で一般病棟に移ったら、その時は、風間くんに来てもらえると有難い。また連絡してもいいですか?』
嗚咽を噛み殺して「はい」とだけ答えると、「ありがとう、風間くん。また連絡します」と社長が告げて電話が切れた。
真白、また会えるよな? お父さんが会わせてくれるよ。
俺が傍に行くまで、ちゃんと生きててくれるよな?
真白──。
『息子の遺書と、携帯を見ました。全て、風間くんのことばかりでした。さっき送ってくれたメッセージも読みました。息子とは交際していたんですよね? 息子と同じ編集部だということは調べさせてもらいました』
ギュッと奥歯を噛みしめた。
もう、誤魔化せることじゃないんだから腹を括らなきゃいけない。
「はい……真白……さんとは、お付き合いさせて頂いていました。男同士で……申し訳ございません。事情は、お聞きのことだとは思いますが……私が、真白さんを追い詰めました。どう償ったらいいか……。私のクビをはねてください。他に……償う方法が見つからないんです。もし、真白さんに何かあったら、私を殺してくれても構いません。本当に、私のせいで真白さんが……」
電話の向こうで社長が一つ溜め息を吐いた。
本当に、俺を殺してくれたらいい。そう思った。真白をこんな目に遭わせた俺なんかが、のうのうと生きていていいわけがない。
『……息子がゲイなのは、本人から既に聞いていることです。息子は、一命は取り留めましたが、意識が戻りません。今はICUに入っているから風間くんを入れることは出来ませんが、一般病棟に移ったら、息子を見舞ってくれませんか? 息子が目が覚めた時、傍にいて欲しいのは私たち夫婦じゃない。風間くんだ。風間くんはもう息子を嫌いになってしまったから別れを告げたのかな? 十も歳が離れている男の息子は重荷かな? それとも、さっき送ってくれたメッセージが本心だと思ってもいいのかな?』
俺の瞳から堪えきれなくなった涙が頬を伝う。
嫌いになんて、なれるわけがなかった。どんなに真白に酷いことをされても、ずっと傍にいたのは、真白が好きだったから。
「好きっ……です。真白さんが、好き……です……。大切っ、なんで、す……それは、許され……ますか……?」
堪えきれなくなった嗚咽で途切れ途切れに喋ると、社長が電話の向こうで安堵したように吐息を吐いた。
『許すも何も、息子がそれを望んでいるんです。風間くんが傍にいてくれたら、心強いんです。息子が目を覚ましてくれるかもしれない。もし、ICUにいる間に目を覚ましたら連絡します。目を覚まさない状態で一般病棟に移ったら、その時は、風間くんに来てもらえると有難い。また連絡してもいいですか?』
嗚咽を噛み殺して「はい」とだけ答えると、「ありがとう、風間くん。また連絡します」と社長が告げて電話が切れた。
真白、また会えるよな? お父さんが会わせてくれるよ。
俺が傍に行くまで、ちゃんと生きててくれるよな?
真白──。
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