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第1章
17.身を守る為に
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私は早速、いくつか試作品を作って父に渡した。
そして女性を対象としたバーを出したい旨を伝えた。
なかなか画期的だったようで、父は直ぐに動いてくれた。
お金には目のない人だ。金になると分かればすぐに動いてくれる。だからって全権を全て渡したりはしない。
因みにお店は朝から夕方まで。夜はしないのだ。
これも意外だろう。
酒場と言えば大抵は夜営業だ。
でも私が出すお酒の対象は女性。夜、女性の一人歩きは危険を伴うからだ。
「お嬢様、こちら頼まれていた調査資料です」
「ありがとう」
アディソン子爵
二年前、知り合いに勧められた始めた事業に失敗。現在は借金まみれ。子爵は気弱でお人好しではあるが、真面目で領民の評判もいい。
果物は特産だけど、別段珍しいものでもないから借金返済の足しにはならない。
「というか、特産品なのに上手く使えていないのね。これじゃあ、宝の持ち腐れだわ」
果物なんて幾らでも加工できる。
ドライフルーツにすれば騎士が遠征の時に持っていく保存食にもなるし、スイーツにだって使える。
「かなり大きな額の借金だけど果実酒を作るのに大量の果物がいるから公爵家で仕入れるのを何年か続ければ返せそうね」
アディソン子爵も違法な高利貸しから借りていることはないみたいだし。まぁ、だから娘のメリンダや奥さんが無事なんだけど。もし違法の高利貸しから借りていたら女性はすぐに売りに出される。
アディソン子爵だって無事ではすまなかっただろう。
アディソン子爵に手紙を出してたくさんの種類の果物を仕入れましょう。仕入れ価格についても交渉しないといけないし。まぁ、子爵にとっても悪い話ではないしそう難航することもないだろう。
「細かいことはお父様がお店を購入して、アディソン子爵との話し合いが終わってから決めよう。次はメロディについてね」
アシュベルには既に手紙で訪問したい旨を伝えてある。それに対して訪問日時が書かれた手紙が来た。
あの日から私がアイルの元に来ていないのでアシュベルは心配していたようだ。
私としては顔を合わせずにすんでせいせいしているけど。まぁ、毎日のようにアイルに会いに行っていたのに今は邸にいるから父に怪しまれているけど。
間違っても王女に不快な思いをさせるなよと釘まで刺された。もう手遅れだけど。
「出かけるわ。準備をして」
「畏まりました」
私はアシュベルの邸に行った。
「そう言えば初めての訪問ね」
まぁ、邸を訪ね合う仲ではないから当然ね。できれば関わらないようにしようとも思っていたし。だけど、アイルの要求がエスカレートしていくのならそういうわけにはいかない。できるだけ権力の強い人間と親しくなっておくのが身を守れる唯一の術だ。
この世界は日本と違って身分が全て。
日本にいた時のマヤとしての「お願い」とアイルとしての「お願い」は違うのだ。完全なる命令になる。公女でも王族の命令に逆らうのは難しい。ましてや王が溺愛している娘なら尚更。
そして女性を対象としたバーを出したい旨を伝えた。
なかなか画期的だったようで、父は直ぐに動いてくれた。
お金には目のない人だ。金になると分かればすぐに動いてくれる。だからって全権を全て渡したりはしない。
因みにお店は朝から夕方まで。夜はしないのだ。
これも意外だろう。
酒場と言えば大抵は夜営業だ。
でも私が出すお酒の対象は女性。夜、女性の一人歩きは危険を伴うからだ。
「お嬢様、こちら頼まれていた調査資料です」
「ありがとう」
アディソン子爵
二年前、知り合いに勧められた始めた事業に失敗。現在は借金まみれ。子爵は気弱でお人好しではあるが、真面目で領民の評判もいい。
果物は特産だけど、別段珍しいものでもないから借金返済の足しにはならない。
「というか、特産品なのに上手く使えていないのね。これじゃあ、宝の持ち腐れだわ」
果物なんて幾らでも加工できる。
ドライフルーツにすれば騎士が遠征の時に持っていく保存食にもなるし、スイーツにだって使える。
「かなり大きな額の借金だけど果実酒を作るのに大量の果物がいるから公爵家で仕入れるのを何年か続ければ返せそうね」
アディソン子爵も違法な高利貸しから借りていることはないみたいだし。まぁ、だから娘のメリンダや奥さんが無事なんだけど。もし違法の高利貸しから借りていたら女性はすぐに売りに出される。
アディソン子爵だって無事ではすまなかっただろう。
アディソン子爵に手紙を出してたくさんの種類の果物を仕入れましょう。仕入れ価格についても交渉しないといけないし。まぁ、子爵にとっても悪い話ではないしそう難航することもないだろう。
「細かいことはお父様がお店を購入して、アディソン子爵との話し合いが終わってから決めよう。次はメロディについてね」
アシュベルには既に手紙で訪問したい旨を伝えてある。それに対して訪問日時が書かれた手紙が来た。
あの日から私がアイルの元に来ていないのでアシュベルは心配していたようだ。
私としては顔を合わせずにすんでせいせいしているけど。まぁ、毎日のようにアイルに会いに行っていたのに今は邸にいるから父に怪しまれているけど。
間違っても王女に不快な思いをさせるなよと釘まで刺された。もう手遅れだけど。
「出かけるわ。準備をして」
「畏まりました」
私はアシュベルの邸に行った。
「そう言えば初めての訪問ね」
まぁ、邸を訪ね合う仲ではないから当然ね。できれば関わらないようにしようとも思っていたし。だけど、アイルの要求がエスカレートしていくのならそういうわけにはいかない。できるだけ権力の強い人間と親しくなっておくのが身を守れる唯一の術だ。
この世界は日本と違って身分が全て。
日本にいた時のマヤとしての「お願い」とアイルとしての「お願い」は違うのだ。完全なる命令になる。公女でも王族の命令に逆らうのは難しい。ましてや王が溺愛している娘なら尚更。
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