64 / 127
第64話 触れてはいけない部分
しおりを挟む
意識があるのかないのか、ずっと微睡みながら朝を迎えた和馬は完全に睡眠不足。
重い瞼を開け、カーテンからの明るい陽射しを浴びながらまだ眠ったままの大和をみつけて癒された。
…なぜ癒される?
はぁ~、こいつはどうしてこんなにも心を掻き乱してくるのか。
変な気分にばっかりさせられてムカつくしイラつくしハラハラするのに、ドキドキする。
いまも寝顔を見ていると、頭を撫でてやりたいとかバカなことを考えてしまう。
そして、そんな気持ちを見透かしたかのように「おはよ」目を開けて微笑んでくるからいただけない。
「うわっ…!」
びっくりして、ベッドから転げ落ちるかと思うほど飛びのいた。
「いっしょに寝たのにそんな驚くとかある?」
呆れた顔の大和はむくっと起き上がると、
「キッチン借りていい?」
とか言いはじめる。
「別にいいけど」
「サンキュー。じゃあ、借りるな」
ベッドから立ち上がってキッチンへ向かう大和。
「ってか、キッチンで何やんの?」
「昨日コンビニで買ったやつ、食べずに寝ちゃったから再調理しようと思って」
「お前、料理なんかできるんだな?」
「うん。部活やってたときは栄養とかも考えて…」
大和が言葉に詰まったのに、気づかず
「部活って、陸上?」
和馬は聞いていた。
その瞬間、ビクっとなる大和。
気のせいか、様子もおかしい。
陸上やっていたときに何かあったのだろうか…?
「…あぁ、うん。か、和馬、お、俺が陸上してたの知ってたんだ…?」
「知ってたのっていうか、女子とかキャーキャー言ってたし」
「そっか…。和馬は俺のことなんて興味ないと思ってた…」
「いや、興味はあったかな。俺も中学のときは陸上やってたし。まあ、いろいろあって高校に上がるタイミングで辞めちゃったんだけどさ」
もしさっきの違和感が気のせいではないなら、嫌なことをしゃべるハメになった大和の気分が少しでもラクになればと思って口に出したけど。
やっぱり、まだ笑い話にするにはちょっと早かったみたいだ…。
「おい、和馬!大丈夫か?!」
重い瞼を開け、カーテンからの明るい陽射しを浴びながらまだ眠ったままの大和をみつけて癒された。
…なぜ癒される?
はぁ~、こいつはどうしてこんなにも心を掻き乱してくるのか。
変な気分にばっかりさせられてムカつくしイラつくしハラハラするのに、ドキドキする。
いまも寝顔を見ていると、頭を撫でてやりたいとかバカなことを考えてしまう。
そして、そんな気持ちを見透かしたかのように「おはよ」目を開けて微笑んでくるからいただけない。
「うわっ…!」
びっくりして、ベッドから転げ落ちるかと思うほど飛びのいた。
「いっしょに寝たのにそんな驚くとかある?」
呆れた顔の大和はむくっと起き上がると、
「キッチン借りていい?」
とか言いはじめる。
「別にいいけど」
「サンキュー。じゃあ、借りるな」
ベッドから立ち上がってキッチンへ向かう大和。
「ってか、キッチンで何やんの?」
「昨日コンビニで買ったやつ、食べずに寝ちゃったから再調理しようと思って」
「お前、料理なんかできるんだな?」
「うん。部活やってたときは栄養とかも考えて…」
大和が言葉に詰まったのに、気づかず
「部活って、陸上?」
和馬は聞いていた。
その瞬間、ビクっとなる大和。
気のせいか、様子もおかしい。
陸上やっていたときに何かあったのだろうか…?
「…あぁ、うん。か、和馬、お、俺が陸上してたの知ってたんだ…?」
「知ってたのっていうか、女子とかキャーキャー言ってたし」
「そっか…。和馬は俺のことなんて興味ないと思ってた…」
「いや、興味はあったかな。俺も中学のときは陸上やってたし。まあ、いろいろあって高校に上がるタイミングで辞めちゃったんだけどさ」
もしさっきの違和感が気のせいではないなら、嫌なことをしゃべるハメになった大和の気分が少しでもラクになればと思って口に出したけど。
やっぱり、まだ笑い話にするにはちょっと早かったみたいだ…。
「おい、和馬!大丈夫か?!」
87
あなたにおすすめの小説
義兄が溺愛してきます
ゆう
BL
桜木恋(16)は交通事故に遭う。
その翌日からだ。
義兄である桜木翔(17)が過保護になったのは。
翔は恋に好意を寄せているのだった。
本人はその事を知るよしもない。
その様子を見ていた友人の凛から告白され、戸惑う恋。
成り行きで惚れさせる宣言をした凛と一週間付き合う(仮)になった。
翔は色々と思う所があり、距離を置こうと彼女(偽)をつくる。
すれ違う思いは交わるのか─────。
猫カフェの溺愛契約〜獣人の甘い約束〜
なの
BL
人見知りの悠月――ゆづきにとって、叔父が営む保護猫カフェ「ニャンコの隠れ家」だけが心の居場所だった。
そんな悠月には昔から猫の言葉がわかる――という特殊な能力があった。
しかし経営難で閉店の危機に……
愛する猫たちとの別れが迫る中、運命を変える男が現れた。
猫のような美しい瞳を持つ謎の客・玲音――れお。
彼が差し出したのは「店を救う代わりに、お前と契約したい」という甘い誘惑。
契約のはずが、いつしか年の差を超えた溺愛に包まれて――
甘々すぎる生活に、だんだんと心が溶けていく悠月。
だけど玲音には秘密があった。
満月の夜に現れる獣の姿。猫たちだけが知る彼の正体、そして命をかけた契約の真実
「君を守るためなら、俺は何でもする」
これは愛なのか契約だけなのか……
すべてを賭けた禁断の恋の行方は?
猫たちが見守る小さなカフェで紡がれる、奇跡のハッピーエンド。
イケメン俳優は万年モブ役者の鬼門です
はねビト
BL
演技力には自信があるけれど、地味な役者の羽月眞也は、2年前に共演して以来、大人気イケメン俳優になった東城湊斗に懐かれていた。
自分にはない『華』のある東城に対するコンプレックスを抱えるものの、どうにも東城からのお願いには弱くて……。
ワンコ系年下イケメン俳優×地味顔モブ俳優の芸能人BL。
外伝完結、続編連載中です。
バイト先に元カレがいるんだが、どうすりゃいい?
cheeery
BL
サークルに一人暮らしと、完璧なキャンパスライフが始まった俺……広瀬 陽(ひろせ あき)
ひとつ問題があるとすれば金欠であるということだけ。
「そうだ、バイトをしよう!」
一人暮らしをしている近くのカフェでバイトをすることが決まり、初めてのバイトの日。
教育係として現れたのは……なんと高二の冬に俺を振った元カレ、三上 隼人(みかみ はやと)だった!
なんで元カレがここにいるんだよ!
俺の気持ちを弄んでフッた最低な元カレだったのに……。
「あんまり隙見せない方がいいよ。遠慮なくつけこむから」
「ねぇ、今どっちにドキドキしてる?」
なんか、俺……ずっと心臓が落ち着かねぇ!
もう一度期待したら、また傷つく?
あの時、俺たちが別れた本当の理由は──?
「そろそろ我慢の限界かも」
転生DKは、オーガさんのお気に入り~姉の婚約者に嫁ぐことになったんだが、こんなに溺愛されるとは聞いてない!~
トモモト ヨシユキ
BL
魔物の国との和議の証に結ばれた公爵家同士の婚約。だが、婚約することになった姉が拒んだため6男のシャル(俺)が代わりに婚約することになった。
突然、オーガ(鬼)の嫁になることがきまった俺は、ショックで前世を思い出す。
有名進学校に通うDKだった俺は、前世の知識と根性で自分の身を守るための剣と魔法の鍛練を始める。
約束の10年後。
俺は、人類最強の魔法剣士になっていた。
どこからでもかかってこいや!
と思っていたら、婚約者のオーガ公爵は、全くの塩対応で。
そんなある日、魔王国のバーティーで絡んできた魔物を俺は、こてんぱんにのしてやったんだが、それ以来、旦那様の様子が変?
急に花とか贈ってきたり、デートに誘われたり。
慣れない溺愛にこっちまで調子が狂うし!
このまま、俺は、絆されてしまうのか!?
カイタ、エブリスタにも掲載しています。
不器用に惹かれる
タッター
BL
月影暖季は人見知りだ。そのせいで高校に入って二年続けて友達作りに失敗した。
といってもまだ二年生になって一ヶ月しか経っていないが、悲観が止まらない。
それは一年まともに誰とも喋らなかったせいで人見知りが悪化したから。また、一年の時に起こったある出来事がダメ押しとなって見事にこじらせたから。
怖い。それでも友達が欲しい……。
どうするどうすると焦っていれば、なぜか苦手な男が声をかけてくるようになった。
文武両道にいつも微笑みを浮かべていて、物腰も声色も優しい見た目も爽やかイケメンな王子様みたいな男、夜宮。クラスは別だ。
一年生の頃、同じクラスだった時にはほとんど喋らず、あの日以降は一言も喋ったことがなかったのにどうして急に二年になってお昼を誘ってくるようになったのか。
それだけじゃない。月影君月影君と月影攻撃が止まない。
にこにことした笑顔になんとか愛想笑いを返し続けるも、どこか夜宮の様子がおかしいことに気づいていく。
そうして夜宮を知れば知るほどーー
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる