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第98話 いいわけない
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トモに腕を引っ張られてチラリと和馬のほうを見た大和は、小さく頷いて
「じゃあな」
寂しそうな表情で言う。
「大和…!」
引き留めようとしてユウから聞いたことを思い出した和馬は言葉を飲み込んだ。
「多分いまも大切な人のために我慢しているんじゃないかと思う。そんな大和くんを救ってあげられるのは和馬くんだけだと思うから。…ごめん。中途半端なことしか言えなくて」
ユウはそう言った。
大和は俺のことをずっと好きだったと言ってくれた。
それは付き合おうと言ってくれたよりも、もっと前からのようだった。
優香ちゃんに好きな人を聞かれたときに俺の名前を言ったのも、そのときにはすでに好きだったから?
…ということは大和の大切な人って、俺ってことでいいんだよな?
それに大和は
「好きだからいっしょにいられないって言ったほうがいいかな」
なんて可笑し気なことも言ってたし。
…って、好きだからいっしょにいられないってなんだよ?
ふざけてんのか?!
イライラする。
好きなのにいっしょにいられないなんてこと、あってたまるかって!
いいわけない。
2人でいっしょにいるためにも、やっぱりトモをどうにかする必要があるってことか…。
和馬は重い溜め息をつきながらベンチへ。
考えれば考えるほど、この問題を男子高校生がひとりで解決するには複雑で大きすぎるような気がしてくる。
ユウの話だと脅されて言うことを聞かされいてるって話だったけど、証拠がないのに警察へ駈け込むわけにもいかないし…。
脅されている人数も推察するに少なくはないはず。
でも今回は、陸上を辞めたときみたいに何かのせいにして逃げたくはないと思った。
真剣に考えていると微かにキャッキャと楽しそうな男女の声が聞こえてきてイラつく。
はぁ…、こんなときにイチャラブとか見たくねぇ…。
和馬がベンチを立って寮へ戻ろうとしたとき、
「あれぇ?また和馬くんがいる」
聞き慣れた声がして横を向くと、数時間前にもこの公園で会ったばかりの結香と洸紀の姿があった。
思わずヘナヘナと気が抜けて、
「おいおい、大丈夫か?」
洸紀に支えられてベンチへ。
結香と洸紀に挟まれる格好で座らされていた。
「じゃあな」
寂しそうな表情で言う。
「大和…!」
引き留めようとしてユウから聞いたことを思い出した和馬は言葉を飲み込んだ。
「多分いまも大切な人のために我慢しているんじゃないかと思う。そんな大和くんを救ってあげられるのは和馬くんだけだと思うから。…ごめん。中途半端なことしか言えなくて」
ユウはそう言った。
大和は俺のことをずっと好きだったと言ってくれた。
それは付き合おうと言ってくれたよりも、もっと前からのようだった。
優香ちゃんに好きな人を聞かれたときに俺の名前を言ったのも、そのときにはすでに好きだったから?
…ということは大和の大切な人って、俺ってことでいいんだよな?
それに大和は
「好きだからいっしょにいられないって言ったほうがいいかな」
なんて可笑し気なことも言ってたし。
…って、好きだからいっしょにいられないってなんだよ?
ふざけてんのか?!
イライラする。
好きなのにいっしょにいられないなんてこと、あってたまるかって!
いいわけない。
2人でいっしょにいるためにも、やっぱりトモをどうにかする必要があるってことか…。
和馬は重い溜め息をつきながらベンチへ。
考えれば考えるほど、この問題を男子高校生がひとりで解決するには複雑で大きすぎるような気がしてくる。
ユウの話だと脅されて言うことを聞かされいてるって話だったけど、証拠がないのに警察へ駈け込むわけにもいかないし…。
脅されている人数も推察するに少なくはないはず。
でも今回は、陸上を辞めたときみたいに何かのせいにして逃げたくはないと思った。
真剣に考えていると微かにキャッキャと楽しそうな男女の声が聞こえてきてイラつく。
はぁ…、こんなときにイチャラブとか見たくねぇ…。
和馬がベンチを立って寮へ戻ろうとしたとき、
「あれぇ?また和馬くんがいる」
聞き慣れた声がして横を向くと、数時間前にもこの公園で会ったばかりの結香と洸紀の姿があった。
思わずヘナヘナと気が抜けて、
「おいおい、大丈夫か?」
洸紀に支えられてベンチへ。
結香と洸紀に挟まれる格好で座らされていた。
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