【完結】イケメンが邪魔して本命に告白できません

竹柏凪紗

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第95話 好きという気持ち

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激しく抵抗する藍那を押さえつけながら、首筋から胸の谷間へと唇を滑らせた陽向は
「どう?興奮してきた?」
ゆっくりと体を傾けて背中側に手を伸ばす。

「ブラ…、外そうか」

陽向がそう声をかけたとき、
「…ごめんなさい…もう…本当に…許して…」
藍那は号泣。

天井を見上げて大きく溜め息をついた陽向は、
「俳優の道でも目指してみようかな…?」
ポソリとつぶやいた。

「…え?」

「一応これでも僕、風磨たちといっしょにアイドルを目指して演技指導なんかも受けてたんだから。まぁ、研究生で辞めちゃったけどね」

「…え?」

状況を把握できず困惑している様子の藍那に陽向は苦笑いすると、
「ちょっと驚かせすぎたかもだけど、これが藍那ちゃんのやってたこと。結構エグくない?」
そう言ったあと、さっき外したブラウスとブレザーのボタンを留めてやる。

…私が風磨様にしてたのは…。
こういうことだったの…?

はじめて自分の行動を客観的に見えた気がした。

「男だからとか、女だからとか、ないよね?嫌なものは嫌だし、キモイじゃん。たとえ生理現象的な感じで最後までヤってくれたとしても、それは好きとは違うだろうし」

小さな溜め息をつき、
「藍那ちゃんとはちょっと違うけど、僕も好きな人に振り向いてもらいたくていろいろ頑張ってたんだけどね…。なんかどんどん変な方向いっちゃって…」
そう続けながら、一瞬は言葉に詰まった陽向。

けれど少しだけ目を閉じて呼吸を整えると、
「相手や誰か、自分のことを犠牲にするような一方的で大きな気持ちってある意味、純粋な好きとは違うのかな?って。…まぁ、僕もまだまだこれから迷走するんだけどね。お互い、幸せになれる別の恋を探そう。ねっ」
藍那をゆっくりとベッドから抱き起した。

その瞬間に風磨宅から逃げるように飛び出した藍那。

ふらふらとよろけながら歩いてマンションのエントランスを出ると、しばらく歩いたところでへたり込んだ。
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