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第5話 稼ぎたくないなら空腹で
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楓衣に連れられてやってきたのは、郊外に立ついかにも高級そうなレストラン。
「こ、こんないいところ…。お、俺、金ないんで…」
くるりと背を向けて帰ろうとする理玖の首根っこを摑まえながら
「安心しろ。俺のおごりだ」
呆れた声で楓衣が言う。
その途端
「まじか!先に言えよ~」
レストランのほうへ向き直り
「さ、行くぞ」
入店を催促する理玖。
「お前というヤツは…」
溜め息をつく楓衣に
「それにしてもお前、さっき変なことを言ってたよな?」
理玖が聞く。
「ん?」
「おかしな判断をしないように腹ごしらえって何だよ?いまどきなイケメンの外見をしているクセに母ちゃんみたいなこと言うんだな」
「お前の母親…?」
機嫌を損ねた楓衣は
「お前が数十万円をラクして稼ぎたくないなら空腹で行けばいい」
さっさとレストランの中へ。
しっかりとその後ろをついて歩く理玖が
「ど、どういう意味だよ?空腹だったらラクして稼げなくなるってことか?」
再び聞く。
レストランへ入ると愛想のいいスタッフが出迎えてくれ、席まで案内。
サッとイスを引いて座らせてくれた。
「…うわぁ…、こういうの慣れないなぁ…」
苦笑いした理玖を買いが薄い目で見つめる。
「そもそもお前はお金の使い方が間違っているからな。資産家の息子なのに教養のある場所へは出向かず、酒や女、ギャンブルに散財。総代さんが草葉の陰から嘆いている姿が見えるよ」
「あぁ…、また母ちゃんみたいなことを言う!そんなことよりさぁ、さっきの『稼ぎたくないなら空腹で行けばいい』ってどういうことだよ?お腹が空いたらイライラするとかそういうことか?」
「空腹時の心理を利用されないように、という戦略のひとつだ」
「こ、こんないいところ…。お、俺、金ないんで…」
くるりと背を向けて帰ろうとする理玖の首根っこを摑まえながら
「安心しろ。俺のおごりだ」
呆れた声で楓衣が言う。
その途端
「まじか!先に言えよ~」
レストランのほうへ向き直り
「さ、行くぞ」
入店を催促する理玖。
「お前というヤツは…」
溜め息をつく楓衣に
「それにしてもお前、さっき変なことを言ってたよな?」
理玖が聞く。
「ん?」
「おかしな判断をしないように腹ごしらえって何だよ?いまどきなイケメンの外見をしているクセに母ちゃんみたいなこと言うんだな」
「お前の母親…?」
機嫌を損ねた楓衣は
「お前が数十万円をラクして稼ぎたくないなら空腹で行けばいい」
さっさとレストランの中へ。
しっかりとその後ろをついて歩く理玖が
「ど、どういう意味だよ?空腹だったらラクして稼げなくなるってことか?」
再び聞く。
レストランへ入ると愛想のいいスタッフが出迎えてくれ、席まで案内。
サッとイスを引いて座らせてくれた。
「…うわぁ…、こういうの慣れないなぁ…」
苦笑いした理玖を買いが薄い目で見つめる。
「そもそもお前はお金の使い方が間違っているからな。資産家の息子なのに教養のある場所へは出向かず、酒や女、ギャンブルに散財。総代さんが草葉の陰から嘆いている姿が見えるよ」
「あぁ…、また母ちゃんみたいなことを言う!そんなことよりさぁ、さっきの『稼ぎたくないなら空腹で行けばいい』ってどういうことだよ?お腹が空いたらイライラするとかそういうことか?」
「空腹時の心理を利用されないように、という戦略のひとつだ」
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