78 / 205
魔法学園編
77 商談と諫言
しおりを挟む
王都のとある料理屋。繁華街にほど近いこの店は、利用客の大半は庶民だ。大勢の客で賑わい、うるさいくらいの店内は、話を盗み聞きされる心配もない。密会にはおあつらえ向きだった。
「ブルーノ殿がこのような界隈に来られるとは、失礼ながら少々意外です」
相変わらず地味な格好をしたネーザルが、きょろきょろと店内を見回す。
「粗野な連中は断る店ゆえ、安心なさるといい」
店内を見渡せば、若い女性の姿もちら見える。そう言えば先ほど店の前で、ひょろっとした若者が両手に麻袋を抱えた女の子を口説いていた。実はこの店、若いカップルも利用する人気店だったりするのだ。さすがブルーノ。ナウい店は一通りチェックしている。
「とりあえずエールを」
給仕に酒を頼み、二人はテーブルを囲んだ。
「若者が多いですな」
「意外と料理が美味いんですよ」
ブルーノが言うと、ネーザルは「それは楽しみだ」と顔を綻ばせばせた。
まだ、この男と堂々と会うのは避けている。完全に味方と判じたわけでもない。ただ、『美姫』の取引を既に始めているため、何の連絡もしないまま、というわけにもいかない。
「ネーザル殿は領地はよろしいのか?」
遠回しに、戻らなくてもいいのかとブルーノは尋ねた。アーロンの足取りがわからぬ今、ベイリンに近い領地を放置して不安ではないのか。
「ええ。信頼のおける部下に任せて参りましたし、」
人心地ついたのか、ネーザルはエールを一口飲み、こう答えた。
「アーロン殿は、恐らくエレイン辺りに逗留されておりますから」
常宿があるのですよ、とネーザルは付け加えた。そんなことは初耳である。アーロンがエレインに…
「付き合いが長かったですから。あの方の行動パターンくらい、予想がつきます」
なるほど。まだ、ネーザルにちょっかいをかける余裕はないと見たのか。
「ああ、失礼。取引の話でしたな。実は折り入ってお話したいことがありまして」
コトリとエールのジョッキを置いて、ネーザルは真面目な顔をした。
◆◆◆
「織物商人を?」
目を瞬くブルーノに、ネーザルは説明した。
「ええ。アーロン殿からは離れましたが、付き合いのある商人までも切り捨てるのは少々…」
曰く、アーロンはネーザルで加工した『美姫』を帝国の織物商人に卸し、染め上がった布地――主にサテンやベルベットを同じ商人から買い取り、自領の毛織物と合わせて国内で売ってカネに変えていたという。特に件のサテンやベルベットは、王妃をはじめとした有力者に献上もしていたという。元・政敵から聞くベイリンのお財布事情はブルーノの興味を引くに十分な話題だった。
「なんと…!マダム・ヨランダのドレス地はベイリンから…」
「ええ」
念のため言うが、『美姫』の国内産地はネーザルだけではない。希少だが、王都の近くにも産地はあるのだ。そして当然だが、近隣の産地の方が織物の値も安くなる。遠方から運んでくれば、その分輸送コストが価格に上乗せされるからだ。しかし、割高でも王都近隣産を差し置いて、オートクチュールの名店がベイリンの織物を買い取るとは…。
「輸送コストを差し引いても帝国の絹は質が良い。ぜひこのツテは手放したくないのです」
ゴクリと唾を呑み込んだ。算盤を弾かずとも、かの商品が巨利をもたらすことは疑いない。丸ごと手に入れるチャンスが、手の届くところにある。
「その帝国の織物商人と今は?」
危ない橋かもしれない。だが、相手が帝国人ということが、ブルーノを幾分積極的にした。何せモルゲンは、帝国に開けた湾に港を持っているのだ。
「かの商人はニミュエ領内の港に商館を持っておりまして。今まではそこで商談をしておりました。この時期なら会頭がいるはずです」
「紹介してくれないだろうか。モルゲンは湾に港がある故、ぜひにも」
ブルーノが問うと、「すぐに発てる」とネーザルは答えた。
◆◆◆
「サイラスは、男性です」
寮に帰ってきた俺に、グレンは開口一番こう言った。
「アルフレッド様にとって、彼はあくまでも臨時で雇ったペレアス人であって、厳密にはアルフレッド様の部下ではない。私の言葉に間違いはありませんね?」
つらつらと流れるように言い放った部下は、懐から一枚の植物紙を取り出して広げてみせた。領地の父からの手紙だ。
「ファントゥーシュ伯爵が養女を探している…?」
「伯爵の後ろには皇帝陛下が」
おわかりですね?、とグレンが圧のある眼差しを俺に向けた。
「サアラか…」
「伯爵の養女なら、次期公爵の妻にするのも可能…。ですが、それは皇帝陛下にも当てはまります。陛下はアルフレッド様が飛びつくのを手ぐすね引いて待っておられる。あの方から護りたければ、手放すべきです」
拳を握り締めた。皇帝が、俺とサアラが古代魔法で蘇生したことを嗅ぎつけた。手の甲の呪印も黒い手袋で隠し、決して口外しなかったはずなのに、だ。
はじめは俺だけがターゲットだった。宮廷に呼び出されたかと思うと、その時のことを根掘り葉掘り聞かれ、挙げ句縁戚たる俺に刺客を放ってきた。
蘇生した人間は殺したら死ぬのか。ぜひ知りたいものだ。
退屈しのぎに、モノを見るように。
そんな皇帝がサアラにたどり着くのに時間はかからなかった。宮廷に連れてこいと、戯れに言われたことが何度あったか。その都度、とぼけて素知らぬふりをしたものの、こうして貴族の養女の話を持ち出してくるということは、まだ諦めてはいないのだろう。
俺がアイツの手を放せば、皇帝の探索の糸は切れる…
「正式な妻にすることだけが、正解ではありませんよ」
グレンの忠告が、細い矢のように突き刺さる。確かに、一理あるだろう。でも――何かを必死に抑え込むかのような空色の瞳を想う。
「アル…ダメ、だ」
震える声は確かに拒絶の言葉を紡いだ。普段ポーカーフェイスなアイツにしてはずいぶん下手くそな拒絶を。その裏にある心がわからないほど、馬鹿ではない。それに…
アイツはこのまま埋もれるようなヤツか?
植物紙を開発し、強大な『魔の森』の力を使役する――たった数年で、あの辺鄙な田舎の村を、小規模な街と言えるほどに発展させた。そんなアイツが、このまま『ド庶民』として終わるとはどうしても思えない。
「アイツは…皇帝陛下のことを知らない」
もし近い将来、その残虐性を名君の仮面の下に押し隠し、皇帝がアイツを引き寄せたら…
「グレン。手放すのは、最善の解ではない」
護ると約束した。そのために、強くなると決めたのだから。
◆◆◆
「戻る?貴女はそれでいいのか?」
王都でアルと会った翌日の夕方。男装して学園に戻ってきた私に、グレンさんは目を瞬いた。
「悩むのは性に合わないんで。仕事します」
アルとのいろいろに、良い解答を見つけたわけじゃないけど。でも、このままモルゲン邸に引きこもっていたって時間の無駄だ。せっかく王都に、学園に来たのだから、この機会を有効活用しようと思っただけだよ。ま、男色云々のことがあるから、もうしばらくアルとは距離を置くつもりだけどね。
「なら、」
グレンさんは言いかけ、ふと探るように私を見つめた。
「貴女は…何を望むのか聞いても?」
ぼかした問い方だけど、それがアルとのことだとはすぐにわかった。私は苦笑した。
「私が?田舎の農民風情がお貴族様に物申せると?」
私は庶民。アルは貴族。庶民の私が、貴族たるアルを愛称で呼んだり、馴れ馴れしくすることなんて普通はできないし、したらいけない。アルは私の意思を聞いてくれたけど、本来、庶民はお貴族様に望まれれば、一も二もなく従わなきゃいけない。はじめから『私の』望みの余地なんかないんだ、と。私はそらっとぼけた。
「貴女の意思はない、と?」
「仮にあったとして。それを私に言わせますか?」
返した言葉に、グレンさんはややあって「いえ…」と首を振った。
「読めない人ですね…」
「褒め言葉と受け取っておきますよ」
それでその話は終わった。グレンさんからは、アルと接触しない仕事として与えられたのは…
「え?事務仕事?それだけ?」
◆◆◆
仕事が減った分時間ができた私は、学園の図書室で過ごすことに決めた。田舎に本は少ない。だから、読めるだけ読んで知識を蓄えようと考えたのだ。ダライアスが当初命じてきた情報収集の仕事は、ヴィクターで事足りているようだしね。
「魔力増幅の呪印…?あ、コレ雷撃付与の弓のアレと似てる」
気になった情報を片っ端から手持ちの植物紙に写す。
「竜縛りの陣??」
選別の基準としては、ウィリスで役に立つかどうかと……厨二的な興味をそそられるかどうか。異世界のお勉強は楽しい。でも…
閉じこもってるだけじゃ、つまらないよねぇ?
そんなわけで。
「いらっしゃーい!王都名店のクッキーだよー!」
学園で働くメイドさんたちをターゲットに、お店、始めました!売り文句の通り、王都で庶民に人気の菓子屋から日持ちのするクッキー等を仕入れ、植物紙で可愛くラッピングして販売している。
「あら、かわいいじゃない。これ」
「このクッキーってマダムシュクレの?!」
お昼時になると大盛況だよ。植物紙は、折り紙の要領で袋にし、持ち歩いて食べるスタイルを提案してみました!うふふ…やっぱお店って楽しいよね!それに、王都の店やメイドさんたちとの何気ない話は貴重な情報源だ。
「ん?!なんかマダムシュクレのクッキー、味が変わってない?」
買ったばかりのクッキーを口にしたメイドさんが呟いた。
「んー?そう?」
「うん。小麦が違うのかしら…」
考えこむメイドさん。そう言えば、店主のおばさんが小麦の産地が変わったとか言ってたね。味の違いがわかりますか。
「ま、美味しいからいいけどね!」
「私、そんな繊細な味覚してないしぃ」
きゃっきゃと笑いながらメイドさんたちが歩いていく。その背を笑顔で見送りながら、私はダライアスに送る手紙の文面を考えていた。
小麦を外国から買い入れているんだよ、この国。
今のところ、戦争が起こる気配はないけど、用心するに越したことはないよね。
「ブルーノ殿がこのような界隈に来られるとは、失礼ながら少々意外です」
相変わらず地味な格好をしたネーザルが、きょろきょろと店内を見回す。
「粗野な連中は断る店ゆえ、安心なさるといい」
店内を見渡せば、若い女性の姿もちら見える。そう言えば先ほど店の前で、ひょろっとした若者が両手に麻袋を抱えた女の子を口説いていた。実はこの店、若いカップルも利用する人気店だったりするのだ。さすがブルーノ。ナウい店は一通りチェックしている。
「とりあえずエールを」
給仕に酒を頼み、二人はテーブルを囲んだ。
「若者が多いですな」
「意外と料理が美味いんですよ」
ブルーノが言うと、ネーザルは「それは楽しみだ」と顔を綻ばせばせた。
まだ、この男と堂々と会うのは避けている。完全に味方と判じたわけでもない。ただ、『美姫』の取引を既に始めているため、何の連絡もしないまま、というわけにもいかない。
「ネーザル殿は領地はよろしいのか?」
遠回しに、戻らなくてもいいのかとブルーノは尋ねた。アーロンの足取りがわからぬ今、ベイリンに近い領地を放置して不安ではないのか。
「ええ。信頼のおける部下に任せて参りましたし、」
人心地ついたのか、ネーザルはエールを一口飲み、こう答えた。
「アーロン殿は、恐らくエレイン辺りに逗留されておりますから」
常宿があるのですよ、とネーザルは付け加えた。そんなことは初耳である。アーロンがエレインに…
「付き合いが長かったですから。あの方の行動パターンくらい、予想がつきます」
なるほど。まだ、ネーザルにちょっかいをかける余裕はないと見たのか。
「ああ、失礼。取引の話でしたな。実は折り入ってお話したいことがありまして」
コトリとエールのジョッキを置いて、ネーザルは真面目な顔をした。
◆◆◆
「織物商人を?」
目を瞬くブルーノに、ネーザルは説明した。
「ええ。アーロン殿からは離れましたが、付き合いのある商人までも切り捨てるのは少々…」
曰く、アーロンはネーザルで加工した『美姫』を帝国の織物商人に卸し、染め上がった布地――主にサテンやベルベットを同じ商人から買い取り、自領の毛織物と合わせて国内で売ってカネに変えていたという。特に件のサテンやベルベットは、王妃をはじめとした有力者に献上もしていたという。元・政敵から聞くベイリンのお財布事情はブルーノの興味を引くに十分な話題だった。
「なんと…!マダム・ヨランダのドレス地はベイリンから…」
「ええ」
念のため言うが、『美姫』の国内産地はネーザルだけではない。希少だが、王都の近くにも産地はあるのだ。そして当然だが、近隣の産地の方が織物の値も安くなる。遠方から運んでくれば、その分輸送コストが価格に上乗せされるからだ。しかし、割高でも王都近隣産を差し置いて、オートクチュールの名店がベイリンの織物を買い取るとは…。
「輸送コストを差し引いても帝国の絹は質が良い。ぜひこのツテは手放したくないのです」
ゴクリと唾を呑み込んだ。算盤を弾かずとも、かの商品が巨利をもたらすことは疑いない。丸ごと手に入れるチャンスが、手の届くところにある。
「その帝国の織物商人と今は?」
危ない橋かもしれない。だが、相手が帝国人ということが、ブルーノを幾分積極的にした。何せモルゲンは、帝国に開けた湾に港を持っているのだ。
「かの商人はニミュエ領内の港に商館を持っておりまして。今まではそこで商談をしておりました。この時期なら会頭がいるはずです」
「紹介してくれないだろうか。モルゲンは湾に港がある故、ぜひにも」
ブルーノが問うと、「すぐに発てる」とネーザルは答えた。
◆◆◆
「サイラスは、男性です」
寮に帰ってきた俺に、グレンは開口一番こう言った。
「アルフレッド様にとって、彼はあくまでも臨時で雇ったペレアス人であって、厳密にはアルフレッド様の部下ではない。私の言葉に間違いはありませんね?」
つらつらと流れるように言い放った部下は、懐から一枚の植物紙を取り出して広げてみせた。領地の父からの手紙だ。
「ファントゥーシュ伯爵が養女を探している…?」
「伯爵の後ろには皇帝陛下が」
おわかりですね?、とグレンが圧のある眼差しを俺に向けた。
「サアラか…」
「伯爵の養女なら、次期公爵の妻にするのも可能…。ですが、それは皇帝陛下にも当てはまります。陛下はアルフレッド様が飛びつくのを手ぐすね引いて待っておられる。あの方から護りたければ、手放すべきです」
拳を握り締めた。皇帝が、俺とサアラが古代魔法で蘇生したことを嗅ぎつけた。手の甲の呪印も黒い手袋で隠し、決して口外しなかったはずなのに、だ。
はじめは俺だけがターゲットだった。宮廷に呼び出されたかと思うと、その時のことを根掘り葉掘り聞かれ、挙げ句縁戚たる俺に刺客を放ってきた。
蘇生した人間は殺したら死ぬのか。ぜひ知りたいものだ。
退屈しのぎに、モノを見るように。
そんな皇帝がサアラにたどり着くのに時間はかからなかった。宮廷に連れてこいと、戯れに言われたことが何度あったか。その都度、とぼけて素知らぬふりをしたものの、こうして貴族の養女の話を持ち出してくるということは、まだ諦めてはいないのだろう。
俺がアイツの手を放せば、皇帝の探索の糸は切れる…
「正式な妻にすることだけが、正解ではありませんよ」
グレンの忠告が、細い矢のように突き刺さる。確かに、一理あるだろう。でも――何かを必死に抑え込むかのような空色の瞳を想う。
「アル…ダメ、だ」
震える声は確かに拒絶の言葉を紡いだ。普段ポーカーフェイスなアイツにしてはずいぶん下手くそな拒絶を。その裏にある心がわからないほど、馬鹿ではない。それに…
アイツはこのまま埋もれるようなヤツか?
植物紙を開発し、強大な『魔の森』の力を使役する――たった数年で、あの辺鄙な田舎の村を、小規模な街と言えるほどに発展させた。そんなアイツが、このまま『ド庶民』として終わるとはどうしても思えない。
「アイツは…皇帝陛下のことを知らない」
もし近い将来、その残虐性を名君の仮面の下に押し隠し、皇帝がアイツを引き寄せたら…
「グレン。手放すのは、最善の解ではない」
護ると約束した。そのために、強くなると決めたのだから。
◆◆◆
「戻る?貴女はそれでいいのか?」
王都でアルと会った翌日の夕方。男装して学園に戻ってきた私に、グレンさんは目を瞬いた。
「悩むのは性に合わないんで。仕事します」
アルとのいろいろに、良い解答を見つけたわけじゃないけど。でも、このままモルゲン邸に引きこもっていたって時間の無駄だ。せっかく王都に、学園に来たのだから、この機会を有効活用しようと思っただけだよ。ま、男色云々のことがあるから、もうしばらくアルとは距離を置くつもりだけどね。
「なら、」
グレンさんは言いかけ、ふと探るように私を見つめた。
「貴女は…何を望むのか聞いても?」
ぼかした問い方だけど、それがアルとのことだとはすぐにわかった。私は苦笑した。
「私が?田舎の農民風情がお貴族様に物申せると?」
私は庶民。アルは貴族。庶民の私が、貴族たるアルを愛称で呼んだり、馴れ馴れしくすることなんて普通はできないし、したらいけない。アルは私の意思を聞いてくれたけど、本来、庶民はお貴族様に望まれれば、一も二もなく従わなきゃいけない。はじめから『私の』望みの余地なんかないんだ、と。私はそらっとぼけた。
「貴女の意思はない、と?」
「仮にあったとして。それを私に言わせますか?」
返した言葉に、グレンさんはややあって「いえ…」と首を振った。
「読めない人ですね…」
「褒め言葉と受け取っておきますよ」
それでその話は終わった。グレンさんからは、アルと接触しない仕事として与えられたのは…
「え?事務仕事?それだけ?」
◆◆◆
仕事が減った分時間ができた私は、学園の図書室で過ごすことに決めた。田舎に本は少ない。だから、読めるだけ読んで知識を蓄えようと考えたのだ。ダライアスが当初命じてきた情報収集の仕事は、ヴィクターで事足りているようだしね。
「魔力増幅の呪印…?あ、コレ雷撃付与の弓のアレと似てる」
気になった情報を片っ端から手持ちの植物紙に写す。
「竜縛りの陣??」
選別の基準としては、ウィリスで役に立つかどうかと……厨二的な興味をそそられるかどうか。異世界のお勉強は楽しい。でも…
閉じこもってるだけじゃ、つまらないよねぇ?
そんなわけで。
「いらっしゃーい!王都名店のクッキーだよー!」
学園で働くメイドさんたちをターゲットに、お店、始めました!売り文句の通り、王都で庶民に人気の菓子屋から日持ちのするクッキー等を仕入れ、植物紙で可愛くラッピングして販売している。
「あら、かわいいじゃない。これ」
「このクッキーってマダムシュクレの?!」
お昼時になると大盛況だよ。植物紙は、折り紙の要領で袋にし、持ち歩いて食べるスタイルを提案してみました!うふふ…やっぱお店って楽しいよね!それに、王都の店やメイドさんたちとの何気ない話は貴重な情報源だ。
「ん?!なんかマダムシュクレのクッキー、味が変わってない?」
買ったばかりのクッキーを口にしたメイドさんが呟いた。
「んー?そう?」
「うん。小麦が違うのかしら…」
考えこむメイドさん。そう言えば、店主のおばさんが小麦の産地が変わったとか言ってたね。味の違いがわかりますか。
「ま、美味しいからいいけどね!」
「私、そんな繊細な味覚してないしぃ」
きゃっきゃと笑いながらメイドさんたちが歩いていく。その背を笑顔で見送りながら、私はダライアスに送る手紙の文面を考えていた。
小麦を外国から買い入れているんだよ、この国。
今のところ、戦争が起こる気配はないけど、用心するに越したことはないよね。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
1歳児天使の異世界生活!
春爛漫
ファンタジー
夫に先立たれ、女手一つで子供を育て上げた皇 幸子。病気にかかり死んでしまうが、天使が迎えに来てくれて天界へ行くも、最高神の創造神様が一方的にまくしたてて、サチ・スメラギとして異世界アラタカラに創造神の使徒(天使)として送られてしまう。1歳の子供の身体になり、それなりに人に溶け込もうと頑張るお話。
※心は大人のなんちゃって幼児なので、あたたかい目で見守っていてください。
99歳で亡くなり異世界に転生した老人は7歳の子供に生まれ変わり、召喚魔法でドラゴンや前世の世界の物を召喚して世界を変える
ハーフのクロエ
ファンタジー
夫が病気で長期入院したので夫が途中まで書いていた小説を私なりに書き直して完結まで投稿しますので応援よろしくお願いいたします。
主人公は建築会社を55歳で取り締まり役常務をしていたが惜しげもなく早期退職し田舎で大好きな農業をしていた。99歳で亡くなった老人は前世の記憶を持ったまま7歳の少年マリュウスとして異世界の僻地の男爵家に生まれ変わる。10歳の鑑定の儀で、火、水、風、土、木の5大魔法ではなく、この世界で初めての召喚魔法を授かる。最初に召喚出来たのは弱いスライム、モグラ魔獣でマリウスはガッカリしたが優しい家族に見守られ次第に色んな魔獣や地球の、物などを召喚出来るようになり、僻地の男爵家を発展させ気が付けば大陸一豊かで最強の小さい王国を起こしていた。
備蓄スキルで異世界転移もナンノソノ
ちかず
ファンタジー
久しぶりの早帰りの金曜日の夜(但し、矢作基準)ラッキーの連続に浮かれた矢作の行った先は。
見た事のない空き地に1人。異世界だと気づかない矢作のした事は?
異世界アニメも見た事のない矢作が、自分のスキルに気づく日はいつ来るのだろうか。スキル【備蓄】で異世界に騒動を起こすもちょっぴりズレた矢作はそれに気づかずマイペースに頑張るお話。
鈍感な主人公が降り注ぐ困難もナンノソノとクリアしながら仲間を増やして居場所を作るまで。
スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~
深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】
異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる