俺が悪役令嬢になって汚名を返上するまで (旧タイトル・男版 乙女ゲーの悪役令嬢になったよくある話)

南野海風

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31.建前と真実と……

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「殿下、こちらへ」

 借りた民家から出ると、俺はラインラック殿下をその辺の路地裏に連れ込んだ。
 材料の買い出しはすぐに終わるし、向かう先が市場なので人が多い。なので内緒話なら先に済ませておいた方がいいだろう。

 あまり奥に行くとチンピラ的な連中に絡まれそうなので、あくまでも通行の邪魔にならない程度のところで向かい合う。

「――それで?」
「ん? 何だろう?」
「何か話があったのでは?」
「いや、特にないよ」

 ……え、マジで?
 王子は、まったく変わらない優しげな笑顔のままである。うーん……嘘ついてるようにも見えるし、笑顔で誤魔化しているようにも見えるが……嘘とも言い切れない……

「では、なぜわたしと二人きりで行きたいと……?」
「人数的に三組に別れる必要があって、女性に荷物を持たせるのはどうかと思ったからだけど。私は市場での買い物に慣れていないけれど、サスは違うしね。だから彼に一人で行ってもらった」

 サスとは、あの覗き魔の愛称だ。ちなみに本人は王子以外に呼ばれることを許していない。

「君の考えすぎだよ」

 おいおい本気か。マジかこれ。
 どっしりしてるとか落ち着いてるとか思ってたけど、これは想像以上にすげえ男だぞ……

「どういうことです」
「どう、とは?」
「聞いてますよね? わたしは怪しい・・・・・・・でしょう?」

 外見は見知っているだろうが、中身は別人なのだ。そして俺はこの現象も、この現象に巻き込まれている今現在の俺自身のことも何もわからないという状態だ。
 こんな正体不明人物を前にして、まともに話したこともないのに、王族がここまで無防備でいられるものだろうか。

 はっきり言ってしまえば、俺は今、この金髪王子を「想像以上の男」か「ただの状況が理解できない愚鈍なバカ」か「今まさに揺さぶりを掛けている腹黒」のどれかだと思っている。
 そしてアクロディリアの記憶では、後者二つはないのだ。俺のゲーム知識でもそうだと言える。

 だとすれば――

「別に怪しくはないよ」

 王子は更に俺を驚かせた。

「この数日、ちゃんと近くで見ていたけどね。特に怪しくない。サスの報告を聞いただけでもわかっていたことだけど、直に見て確信した。
 君は怪しくない。強いて言うならば、アクロとしては甘すぎる、くらいかな」

 ……え?
 ……すでに、俺を、信じてるの?

「ダメでしょう!」
「え?」
「王族が簡単に人を信じちゃダメでしょう!」

 俺の気遣いがバカみたいじゃないか! できるだけ王子に近づかないようにしたり、王子の飲み物に触らないようにしたりと、怪しいと思われる行動は思いつくかぎり全部避けてたんだぞ! いやこういう細々したアレが信じるに値する要因になったと言うなら納得せざるを得ませんがね! ……いややっぱ納得いかんわ! ダメでしょ! 知らない人を信じちゃ! 見た目に騙されちゃ!

「昔、サスにも同じことを言われたよ。別に誰でも信じるわけではないのだけど」

 そりゃ言いたくなるだろうよ! 従者の立場なら俺より余計に言いたくなるだろうよ! ガチ説教したくなるだろうよ!

「うーん……一応ね、理由はあったんだけど」

 王子は形の良い顎に手を当て、笑みを消した。

「私たちはのことを知っている。だからこそ、がタットファウス王国第一王子と接触したことをそのまま看過することはできなかった。知っている立場上、何もしないわけにはいかなかったんだ」

 えっと……

「つまり、キルフェコルト殿下を守るために同行していた、と……?」

 俺を、アクロディリアを、中身が違う正体不明人物だと知っていて。
 その上でラインラック王子は、俺の秘密を明かさず、しかし知っている立場上それも他国の王子として、この国の重要人物に接触することを放置することもできないから、同行することにした……というわけか。
 まあ確かに、キルフェコルト王子にもしも何かがあった時、「知っていたくせに何もしなかった他国の王族」が近くにいたら……まあ揉めるわな。最悪戦争になるレベルで揉めるわな。

「同行は流れだね。私は一度、を近くで見ておきたかっただけだから。だから始めてと会った時に、私の目的はすでに果たされていた。
 そもそもサスの報告に誤りがなければ、私は最初からを信じていたことになる。そして私にサスを疑う理由はない。簡単な話だろう?」

 と、王子は儚く笑う。

 ……すげえな。
 レンさんほど一緒にいるならまだわかるが、会ったことさえなかったラインラック王子がすでに俺を信じていたとは……

 やっぱバカには見えないから、色々考えての判断ってことか。だが腹黒の可能性は捨てないけどね! ほんとは色々疑ってるし嘘ついてるだけなんじゃないの!? 人の良さそうな顔しやがって……俺でも騙されるわ! 結婚詐欺師になったら国さえ相手にできるわ!

も大変だね。アクロの真似は非常に難しそうだ」
「わかる?」
「わかるとも。恐らく魔法学校で一番彼女を知っているのはきっと私だからね」
「その節はこのバカ女が迷惑をおかけしました」
「その顔で言われると、なんだかどう受け止めていいか迷うね」
 
 まあそうなんだけどな。本当なら俺が謝る理由もないしな。
 ……あ、そうだ。

「ところでラインラック殿下。わたしが今奔走している企画については、どう思います?」
「面白いと思うよ。ただ風呂が飲み物どうこうに繋がるのはちょっとわからないかな」

 あ、やっぱラインラック王子もそうなんだ。

「喫茶店の巡り歩きは単純に楽しかったけどね」

 いやそれはどうでもいいです。……まあ俺も楽しかったけどね! 普通に友達と喫茶店巡りしたと思えばさ!




 内緒話を済ませて、俺たちも市場へ向かう。
 ここは露店が集う広場である。利用する人も多く、屋台もまた多い。呼び込みの声は絶えず上がり、とにかく活気がすごかった。まるで都会の休日の大通りみたいだ。

 やたらおばちゃんたちにナンパされ、店番のおばちゃんの隣で手伝いをしている幼女が見惚れ、不特定多数への呼び込みが「そこの金髪のお兄さん!」のみに絞られ、ナントカのソナタ的なドラマで一世を風靡した笑顔が似合う貴公子のごとく主にマダム関係をキラーしつつ色々購入しながら市場を歩いていく。

 ……ところでおっさんども、「そこのべっぴんさん!」と呼ばれても俺は行かんぞ。だって見た目だけはいいことを知ってるからな! もっと違う切り口で褒めてこないと行かないからな! カップルとか呼んだら見向きもしないからな! だから見ねえっつってんだろ! 誰と誰がカップルだ! 俺は男だ! ……中身はな!

 一部熱狂的ファンが付いた気がするが、かなりおまけしてもらった果物各種になぜか多めにしてくれた甘い野菜、一瓶もサービスされた蜂蜜、いくつか種類がある砂糖を頼んでもいないのに数点、メモの通りに購入して民家に戻る。……メモ通りの量にはなってないが。

「買えたか? おまえら市場で買い物なんかしたことないだろう」

 すでに戻っていたキルフェコルト王子が冷やかしの言葉を投げかけてくるのを適当にあしらい、ヴァーサスも戻ってきたところで、早速飲み物の開発を始める。




 俺はフルーツ牛乳なんかは、果物の果汁を牛乳に混ぜるだけでできると思っていたのだが、そう簡単ではなかった。やっぱり色々加工したり調味料を入れて整えてるんだな。

 やはり喫茶店巡りをして正解だったようだ。
 何せ、何がなんだかわからない飲み物は、王子たちが聞けば店の人が「むしろ聞いてくれ」とばかりに教えてくれたからな。……主に女性の店員さんだったが。また来てください、と念を押されていたが。

 男の店員ならクローナの微笑みで一発だったしな。……時々「アクロディリアおれの冷たい眼差しで見てくれ」って要望もあったが、うん、まあ、少数だったので特に何も言うことはない。この世界にもそういう趣味の奴がいるってだけの話だ。俺もレンさんになら冷ややかに見られたい気持ちも少しあるしな。少しだけな。

「――それで、できたのがこれか」

 時間は過ぎ、もう夜である。
 学校に戻り解散し、俺とレンは購買部に直行。
 例の応接間でがめついおっさん――いいかげん名前を呼ぶか。バイトスの前に、試作品の牛乳が入った瓶が六つ並べてみた。ちなみに受付嬢もここにいる。二人とも。……受付いいの? 生徒いたんだけど。

「牛乳は悪くなりやすいので、こうして冷やした状態で保存してください。あと飲み過ぎると腹を下しますので、一度に大量に飲まないように」
「めんどくせー飲みもんだな」

 まあそれは同感だが。だが苦労に見合う飲み物だと思うぞ。

 レンがずらっと用意されたコップに、少量ずつ様々な色に染まった牛乳を注いでいく。

「まずフルーツ牛乳。いくつかの果物の果汁が入ったものです」

 かすかに甘く、少しの酸味。複数の果物の味と牛乳の優しい口当たりでグイグイ行けちゃうという、俺が好きな飲み物だ。風呂上がりの牛乳にはコーヒー牛乳、という派閥もあるが、俺はこっち派だ。

「……甘いなら甘いでいいんだがよ。なんだか味が物足りなくねえか?」

 わかってないおっさんだな。こういうのは濃くすると一口二口で飽きちまうんだよ。薄味がちょうどいいんだ。
 受付二人はわかっているらしく、絶賛していた。レンとクローナもこんな反応してたな。

「次はコーヒー牛乳です」

 こっちは王子たちの主張で、やや苦味を残したものになった。カフェオレに近いかもしれない。口当たりほろ苦く後味ほのかに甘く。そしてやはりそれら両方の味を包み込む牛乳が活きている。

「ああ、悪くねえな。俺は好きだぜ。朝イチで飲みたいくらいだ」

 甘いのが少し苦手な男性向けな味になったかもしれないな。俺の知っているコーヒー牛乳はもっと甘かったしな。
 バイトスの受けはいいし、受付嬢たちもこれはこれで行けるようだ。

 三つ目、牛乳に砂糖とハチミツを入れただけのもの。牛乳をそのまま飲む文化が浸透していないのだが、これは寒い地方でホットで飲まれているらしい。
 四つ目は、紅茶と砂糖を混ぜただけの、シンプルな冷たいミルクティーみたいなもの。冷たい上に牛乳多めなので一風変わったものではあると思う。
 五つ目、ヨーグルトを混ぜた、いわゆる飲むヨーグルトっぽい牛乳。酸味が強いが、そこに蜂蜜とブルーベーリー的な果物を潰して入れてみた。これは果物によって味が変わるので色々楽しめると思う。
 そして最後に、普通の牛乳だ!

「――ふーん……色々考えたもんだ。悪評轟く貴族の嬢ちゃんのわりに、なかなかやりやがる」

 やっぱりアクロディリアの巷を賑わす噂を知った上で、最初からあの悪い態度だったのか。……まあアクロディリアの悪い噂を聞いていれば、率先して関わりたいとは思わないわな。わかるわかる。

「フン。そこらの傲慢で卑劣で冷徹で無能で厚顔無恥で……えっと……とにかくその辺の何もできないくせに威張り散らすだけのつまらない貴族の娘と一緒にしないでほしいわね」
「へいへいわかりやしたよ」

 完全に舐められている口調だが、表情は不敵に笑うだけだ。
 この表情を見るに、印象はそんなに悪くないと思う。俺のアクロディアトークも、おっさんの言動も。お互いに。

「で、本当にいいのかい? 購買部うちが独占して」

 詳しくは知らないが、商人ギルドに商用登録すると、使用料だのなんだのでお金が入ってくる仕組みにできるらしい。夢の印税生活みたいなもんだろう。たぶん。

「そのつもりでしたが、少々事情が変わりまして」
「あ? 何があった?」
「このレシピ、二国の王族が欲しいと」

 バイトスが目を見開く。

「王族だと? そんなもんどっから関わる……あ、そういやいたな。この学校に」

 そうです。いたんです。この学校に。乙女ゲーだけに。二人も。

「そっちに売るのかい?」
「というより選択肢がありません。彼らと一緒に開発したので、レシピがすでに漏れているのです」
「おいおい……」
「仕方ないでしょう? 話した段階では、あなたはあまり乗り気ではなかったのだから。『出来が良ければ買う』とは仰っていましたが、あれは建前でしょう? 体の良い断り文句でしょう?」

 俺としては、フルーツ牛乳などが売れると、最初から出来に自信があったから買うだろうと計算に入れていたが。
 でもバイトスは、前の「魔法陣で浴場に直行」で小銭を稼ぐという商売には前向きだったが、こっちは正直そんなでもなかったからな。

 そもそも新しいドリンクなんてなくても、エールという売れ線のものがすでにあるのだ。だから購買部側には強いて牛乳関係を導入する理由がなかったんだ。
 そりゃ売れないかもしれない商品を入荷するのは気が進まないだろうよ。気持ちはわかるさ。

「ああ……まずい対応しちまったな。こりゃ俺のミスだ。貴族の小娘の道楽だと思って舐めてたぜ」

 と、バイトスは溜息つきつき手で顔を覆った。抜け目なさそうな悪党ヅラしといて、まさかのマジミスのようだ。あと道楽言うな。

「それが、こっちでも少しばかり事情が変わってな――おい」

 視線を向けると、話の動向を見守る受付嬢の片方……商品を扱う方が、「実は」と語りだした。

「常連の生徒さんに、牛乳関係の入荷があるかもしれないと漏らしたところ、面白い話が聞けたんです」

 ――なんでもその生徒は幼少の頃は身体が弱く、しょっちゅう熱を出したり寝込んだりしていたらしい。そんな時、本にあった何気ない一文にこう書かれていたらしい。
 「この長寿の部族は身体が丈夫で、あまり病気にも掛からない。その秘訣を聞くと、小さい頃から獣の乳……牛の乳や山羊の乳を飲んでいるからだと答えた」とかなんとか。
 そしてその生徒は駄目で元々と実践し――

「身体は小さい方ですが、今は元気でたくましい立派な剣士候補になっていますよ」

 へえ……まあ現代日本でも給食に出てたくらいだし、骨を作るカルシウムが豊富って言うからな。食育方面でも優秀な存在なんだとは思うが。

「『強くなりたければ牛乳を飲め』をキャッチフレーズにしようと思っていたんだがなぁ……こんだけ美味けりゃ普通に売れそうだしよ……」

 商魂たくましいなおい。

「では、商標関係は王族に渡すとして、販売権を独占しては?」
「できるのか?」
「そちら方面は素人なので、わたしからはなんとも。ただ、学校の敷地内で売るのであれば、購買部を通すのが確実でしょうし、話も早いと思います。そもそも浴場と直結するから売上にも期待できるのです。だからそういう方向で話を進めれば、なんとかなるかもしれませんね」

 それにこの購買部って、突き詰めれば国営だろ? 学校も国営なんだから。つまりここが潤うってことは、結局国に金が入るってことになるんじゃないのか? まあよくわからんけど。

「嬢ちゃん」
「はい?」
「思ったより賢いな」
「それはどうも」

 ――なんだか、当初考えていた以上に良好な関係が築けた気がする。今後困ったことがあったら購買部に相談しよう。









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ちょっと修正しました。
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