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33.それは夏の日差しのように熱く危険な……
しおりを挟む見積もりから材料費を丸々削ると、207万ジェニーで納まる計算になる。
この見積もりを作ってくれた商会へ行き、正式に契約を結び。
十眼猪の月 (六月)の頭に、建設計画はスタートした。
初っ端から多少の問題は発生したものの、滞りなく作業は進んだ。
「――そこの女! 見ているだけなら何か手伝え! 差し入れとかできることがあるだろ!」
土魔法が使える大工三名と下働き三名というプロ集団がやってきて、挨拶もそこそこにすぐに仕事に入った。ちなみにその内の一人は、立地場所などの相談に乗ってくれた顔馴染みの大工である。
「――おい女! そろそろ飯の準備だ!」
まず予定地の土地を均し、地面を平行に整える。土台が歪んでいると行く行くは倒壊の可能性が出てくるので、この辺はやはりプロの仕事である。
それにしても、専門の魔法が使えるだけあってサクサク進むなぁ。機械なんて一切ないのに作業がめちゃくちゃ早いぞ。
「――おい、そこの! 喉が渇いたから水持って来い!」
そしてその横で、アニキが集めてくれた魔法学校の土魔法使い集団が、ひたすら魔法で建材を作り続けていた。
初日は下級生8名程度だったが、日に日に人数が増えていき、大工たちが土地を平にして固めるという土台作りを済ませた三日目には、20名もの手伝いが集っていた。まさに王子パワーだ!
さて、ここからようやく俺が手伝える工程に入る。
ひたすら重い建材を運び、指示通りに積み重ねていくのだ。
「――おいそこの女! 早く運べ!」
……アニキ……さすがにうざったいっす……
まだまだ手伝えない工程の頃から、建設現場近くで作業を見守っている俺に、キルフェコルト王子は度々、目に付く度に、何度も何度も、小間使い的な指示を飛ばしてくれた。
俺が頼むまでもなく、現場の指揮を執っているアニキである。もはや俺から指揮権を横取りしていることが確定しているような有様だが、有能な働き者に勝るものはない。この調子で手伝いに来ている生徒たちの士気を高め、作業に専念してほしい。
……専念して欲しいのだが、俺にだけ気を割きすぎだろう。楽しそうに命令しやがって……そんなにアクロディリアの上に立つのが好きですかね!? 好きなんだろうね! これまで煮え湯を飲まされてきたプライドの高い俺様系としては楽しいんでしょうね!
いや、まあいいんだけどね。
俺の企画だから、できることがないって言われても、やっぱり手伝いたいからね。……ちなみにこれが、作業開始当初から起こっている問題なんだけどね。主に俺だけの。アクロディリアだけの。
おかげでレンとクローナと俺で、昼食やおやつの差し入れを作ったり、そろそろ日差しも強くなってきたので飲み物を渡したりと、直接手が出せない代わりにできることもあった。
特にクローナの、いつもは王子の後ろで控えている美少女と話ができるチャンスが来たと見て、有志の手伝いはどんどん増えている。
建材を作っている土魔法使いの作業は、そろそろ終了だ。必要な分が全部整うのだ。ちなみに今現在は41人もの大人数になっている。王子パワーとクローナの美貌パワーである。でも俺はレンさん派だよ! レンさんの方が好きだよ! みんながビビるレベルの無愛想なところも好きだよ!
そして、建材を運ぶ超肉体労働ポジションにも、手伝いが増えていく。
最初はラインラック王子、ヴァーサス、俺、そして指揮を執りながらキルフェコルト王子も手伝っていたのだが。
まさに魔法学校の顔みたいな王子様二人が手伝っているとあって、友誼がある貴族や平民、なんとかコネを作りたい下心ありきの俗物ども、少しでもお話してみたいとほのかな想いを抱えた女子たちと、作業の手の数がどんどん増えていく。これも王子パワーであろう。
……で、この現状、どうしても気になることが三つある。
まず、俺の正体がバレてやしないか、ということ。
その辺の生徒たちと同じ作業をしているだけあって、結構間近で見られるのだ。しかも結構話しかけられる。相手は気さくな態度なのでバレてはいないと思うが……でもこの調子ではいつバレてもおかしくない。
それこそ、こんなところであのアクロディリアが肉体労働しているはずがない、という強い強い先入観があるからバレないんだろう。しかも縦ロールはないし地味な体操服だしな。
でも本人はかなりヒヤヒヤしている。だって誤魔化しアイテムは変装メガネだけなんだから。
二つ目に、奴だ。
「――兄貴! 向こうは終わったっすよ!」
「――おう! じゃあ今度は向こうだ! 行け!」
「「――わかりました!!」」
あの下級生ども……俺がアニキと呼びたいのを知っているかのごとく、これみよがしにアニキをアニキと呼びやがって……
特に、「俺が筆頭舎弟ですけど何か?」とでも言いたげに自信満々でアニキに付きまとう犬獣人の小僧だ。あの野郎……俺は奴のあのポジションが羨ましいし妬ましい……!
奴はゲーム中には登場しないモブだったが、アニキの性格を考えるに、ああいうのに懐かれるのもある種必然だと思う。だって俺も本当は慕いたいからな!
あーもう! 「どけどけ! アニキのお通りだ! どけよ! どけ! どけって! アニキが通るからどけってば! 早くどけ! なんでどかないの!?」とか言いながら、アニキの威を借りて周りを威圧してみてえなぁ……!
これもライトオタクの性か、それとも俺の趣味か。
俺はアニキのポジションじゃなくて、アニキの傍で粋がる雑魚ポジションの方が気になるんだよね。しかもそれで実はアニキより強かったら最高に俺好みだ。……まあ俺よりキルフェコルトの方が絶対強いけどね。
あいつはアニキにべったりなので遠くから睨むだけで済ませ、三つ目だ。
「――あのお嬢様は今何してんだ?」
「――知らねーし、知りたくもねーし」
「――まあなんにしろ、来なくて助かるよな」
「――そうか?」
「――この国の王子にこんな仕事押し付けて、一度だって様子を見に来たこともないんだよな?」
「――マジか。不敬すぎだろ。最低だな、あの光の聖女様は」
いまーす! 最初から最後までいますよー!! ここにいるぞー!! てめえらより早くきててめえらより働いててめえらより後に帰る光の聖女 (笑)はてめえらのすぐ後ろにいるぞー!! やんのかー!? 悪口言ってないで手を動かせやー!!
そう、三つ目は、やはりアクロディリアの悪評である。
バレてないのは結構なんだが、まあ評判悪いよアクロディリアさん。どうするのこれ。これどうするの。最悪だよ? マジ最悪だよ?
……まあ、これはもう、今更だよな。最初からわかっていたことである。
それよりこっちもまた問題だろう。
「――おいそこの女! 軽いやつじゃなくて壁材を運べ、壁材を! 重い方を!」
アニキがうざいんだけど! 見つかる度にすげー絡んでくるんだけど!
悪口もアレだが、アニキの塩対応もどうにかならんのかこれ。
「あ?」
目の前を通りかかる度に、それこそヤンキーかチンピラかってレベルで顔を近づけて睨むのだが、そんな俺の様子が非常に面白いのだろうキルフェコルト王子はニヤニヤするだけである。マジで楽しそうだなこの野郎……
「俺に見惚れる気持ちもわかるが、早く行け」
この野郎! 石材足に落としてやろうか!? ああ!? ……見惚れるのはないけど内心慕ってるってのがあるから、なんだか複雑な気持ちになるんだよ!
「あんまり意地悪しては駄目だよ」
その時ちょうどラインラック王子とヴァーサスが、俺と同じ壁材の石を抱えて来て、爽やかな笑顔を残して通り過ぎた。ヴァーサスはともかく、あの王子は細いのに力あるなぁ……俺なんかフラフラするのに。
「お先です」
そしてレンも、同じ石材を抱えて目の前をよぎった。レンさんすげえな。スタスタ行くじゃねえか。……いや、いかんいかん! 王子もそうだが、特に女の子が働いてるのに俺だけ油売ってていいはずないよな!
うざいアニキには舌打ちしてやって、俺も20キロはあろうかというクソ重い石材を抱え直して、よたよたと歩を進めた。気分は卵を運搬する狩人である。
陽が傾く頃、大工たちは引き上げていく。空はまだまだ明るいが、灯りが少ないこの世界ではあっという間に暗くなる。
それに併せるかのように、朝は非常に早いのだ。だから就業時間が短いわけではない。
「お疲れさん。また明日来ますんで」
「お疲れさんです! 飯とかどーもした! 今日のベリーパイ最高でした!」
寡黙な大工と、いかにも育ちと口は悪いが気持ちだけは純粋そうな下働きの少年が、キルフェコルトに挨拶して帰った。……な? 完全に俺の手から企画が離れてるだろ? アニキに取られちゃってるだろ? 金出してんの俺なんだけどな。いや、いいんだけどね。
やれやれ、今日も終わったか。
建設途中のそれを見れば、今日もまた随分作業は進んだものだ。
作業が始まって一週間。もう石畳は敷かれているし、壁も半分はできている。もちろん建材も揃っているので、材料の心配はない。
このまま順調に進めば、あと一週間くらいで出来上がるのではなかろうか。
正直に言えば、肉体労働で溜まったこの疲れこそを、流した汗こそを、風呂で癒したいんだけどな。早く風呂入りてーなー。
「お疲れー」
「また明日なー」
日々の作業で顔馴染みになってしまった連中が、俺に声を掛けて帰っていく。一緒に苦労しているだけに仲間意識が芽生えているのだろう。……ごめんなー。アクロディリアがあんなんでごめんなー。バレたら絶対引くだろ? ごめんなー。
「お疲れ様」
お?
同じように声を掛けてきて、そして去っていったのは、主人公である。うわ、あの子超いい子じゃん! ここんとこ毎日手伝いに来てるし! アクロディリアがこんなんでごめんな! お礼の一つも言えなくてごめんな! ごめんなー!
アルカは、いつの間にか自然と混ざり作業に参加していて、気づいた時はすごく驚いた。悪役令嬢と主人公という立場上話すことは難しいので、意識はしてもノータッチである。本心は伝わっていると信じたい!
「ヨウさん」
アルカの背中に強い強い感謝と謝罪の念を送っていると、レンが耳元で囁いた。
「クローナさんが、明日の差し入れの打ち合わせをしたいと。行ってきてもいいですか?」
差し入れとは、昼飯やおやつのことだ。
まあ昼飯に関しては、生徒は食堂で食べればいいのだが、ここを離れられない指揮者のアニキや大工さんたち、そして離れたくたいし食堂へは行きたくない俺と、それに付き合う従者たちと、ここを離れられない連中のためのものだ。
昼飯が少し早めで、おやつは休憩時間になる。時間で言うと昼飯が11時くらい、おやつが2時前後だな。で、終了が5時くらいである。
今や作業はほとんど力仕事なので、力自慢ではない女子たちにはそっちの手伝いをしてもらっている。少し離れたところでキャンプみたいに作ってるんだよね。昼前にはたまらないぞ。肉の焼ける匂いとか漂ってくるからな。おやつもいい。疲れた時に甘いものとか最高だわ。単純に甘いものが食べたい女子も集まってきてるから、こっちも人数がどんどん増えているらしい。
で、実はこの日々の差し入れ、少し浮いた俺の予算から材料費が出ているのだ。
そしてメニューを決めてから材料を仕入れるので、前日に相談しておく必要がある。
「ええ。わたしは先に帰っているから、ゆっくりでいいわよ」
差し入れ組の指揮はレンとクローナに任せてある。これまた俺が口出ししても邪魔になるだけだろうから、首を突っ込まないことにしている。
ラインラック王子やヴァーサス、手伝いに来ている有志の撤収を少し見守り、俺もキルフェコルト王子に挨拶して、引き上げることにした。
なんだかんだ言って王子はいつも最後まで残って、最終確認をして帰るんだよな。偉そうに威張り散らして俺から指揮権を奪い取るだけのことはある。でも俺に絡むのは程々にしてほしい。
最初の内は付き合っていたんだが、アニキに「いても邪魔」と言われたので、もう気にせず帰ることにしている。
「早く帰って休め」と言えない不器用な優しさフゥー! やっぱりアニキはアニキだぜ!
そして、まだ明るい空の下を歩いている時、それは起こった。
「……ん?」
一人で寮へ帰る途中、7名ばかりの女子に囲まれたのだ。
「あんたなんなの?」
いかにもリーダーっぽい、アクロディリアより背が高い……顔立ちがややキツいが整っているので、たぶん貴族だろうな。その貴族女子が取り巻きとともに剣呑な目で俺を見る。
「……?」
なんだ? 意味がわからないんだが。
えーっと……アクロディリアの記憶には、ないな。ゲームでも登場しなかったから、この貴族女子はモブだよな?
「何か?」
雰囲気がピリピリしているのはわかる。ケンカ売ってきている可能性もある。
それでも俺は、平然としている。
残念だったな。今更これくらいじゃビビれないんだ。
最近剣術の訓練でレンさんが時々本気出してさぁ、それがもうめちゃくちゃ怖くてさぁ……だってマジなのよ。マジ殺気出すのよ。何そのヤバイ視線って目で見るのよ。いくら俺の腕も上がってきてるからって、あんな目で見ることないだろうによ……始めての時はマジで漏らすんじゃないかってくらいビビったよ……
本気で殺す気でいるんだとしても、たぶん無理だろう。彼女にレンほどの腕があるとも思えない。だってひょろひょろじゃないか。肉食え肉。筋肉増やせ。
「キルフェコルト王子が優しいからって、付きまといすぎなんだけど」
いや付きまとってるのは完全に向こう……あれ? あれ!?
もしかして、この女子たちはアニキのファン!? そっち方面で今絡まれてるのか!?
……え、待てよ?
「あなた、わたしが誰だか知らないの?」
俺がアクロディリアだと知った上で絡んでいるなら、いい。
フロントフロン辺境伯の娘に絡むほどアニキが好きっていう強い意志があるなら、そこまで思いつめているなら、応援したっていいくらいだ。
だが、もし知らない場合は、これは――
「知るわけないでしょメガネブス!」
えっ!? おいふざけんなよ!
「性格ブスは認めるけど容姿ブスは認めないわよ!」
「はあ!?」
……あ、やばい。つい言い返しちまった。いやだってさ、アクロディリアから美貌を取ったら、本当に性格が悪いだけのバカ女しか残らないからさ……そこは絶対譲れないというかさぁ……
「……もういいから行きなさい。忘れてあげるから」
しっしっと手を振ると、貴族女子の気に障ったらしい。おいおいこっちはマジで親切で言ってるのに……
丸分かりだったが、抵抗しなかった。
囲んでいた女子たちが距離を詰めると、俺の腕やら肩やらを押さえつけた。
「……何やってるの?」
右腕と肩を押さえている女子に言えば、彼女は意地悪く笑うだけだ。……いや、そうじゃなくてさ、どういうつもりかじゃなくてさ、押さえるなら関節極めて組み敷くくらいしないと逃げられるって意味なんだけど……それじゃ意味がないって意味なんだけど……
いつでも抜けられるゆるい拘束をされると、貴族女子が歩み寄ってきた。
「あんた生意気なのよ!」
平手である。スピードもパワーもない。
俺は避けた。普通に。
普段レンさんに、もっと早くもっと強く、しかも木剣で殴られているのだ。まあこれくらいの平手なら当たったところで大したこともないと思うが。
それでも、この女子たちのために、避けた。
だが運が悪かった。
俺には当たらなかったが、メガネのツルに彼女の指先が引っかかり、メガネだけが飛んでしまった。
「何避けてんのよ!!」
何って、こいつらのためだったんだけど……
まあ、もう、手遅れか。
「あなた、終わったわね」
「は? 何言ってるの?」
――来ちゃったんだよ。レンさんが。この場に。
「何をしているのですか?」
うわ怖い……そのセリフ、女子たちじゃなくて俺に言ってるよね? あれだけ鍛えてるのに何普通に絡まれてるの、って意味ですよね?
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