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第三章:最強種と
その54 まずは一つ目
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「アロン、おいで」
<わふ♪>
サリアが緊張感を出すため、アロンを呼んで抱き上げてくれた。
それはどうでもいいが、病を治療する薬は今の俺には喉から手が出るほど欲しい一品。それを目の前に居る三人の冒険者が所在を知っていると話す。
「それはどこだ? 今から出てもいいくらいだぞ。あ、いや、この国じゃなかったらちょっと考えないといけないが」
「場所は私達が出会ったあの山からさらに南にあるオイゲンス王国との間にある高山に『アリアの花』という花が咲いていまして、それが材料の一つになると言われています」
「材料の一つ……ということは、それだけでは効かないということですか?」
サリアが尋ねると困った顔で頷く。
そうか……薬そのものがあるって訳じゃねえことは頭に無かったな。日本の習慣が残っているからいずれそうは思わなくなるんだろうけど。
それはともかく、だ。
「他の材料は分かるか?」
「後は、デッドリーベアの集めた蜜くらいしか……すみません、うろ覚えで残りはちょっと……」
「いや、二つ判明すりゃそこからギルドにでも聞いて当たればいい。それにしてもよく知ってたな」
聞けばアリーそこそこ有名な魔法使いを祖母に持つらしく、そこで見た図鑑に載っていたとかなんとか。
薬の名称が分かればとも思ったが、そこは残念ながら不明とのこと。
まあ、商人や冒険者が材料から割り出せるかもしれないし、その情報があるだけでも十分だ。
「んじゃ、行きますかね。情報ありがとう、送っていくから一緒に乗ってくれ」
「あ、はい。俺達もお供していいですか? ベヒーモスが居るから安全だとは思いますけど、アリアの花を見てみたいんです」
「そりゃ助かるが――」
と、俺が反応したところで聞き覚えのある声が庭に響き渡る。
「やあヒサトラ君、好調みたいじゃないか。城にも声が届いているぞ」
「ソリッド様?」
「「「へ、陛下!?」」」
そこにはまったく忍んでいないソリッド様と騎士達がいつものように笑っていた。アリー達はびっくりして膝をつく。
「ああ、お客さんかね? 今日はお忍びで遊びに来ただけだから畏まらなくていい。それで、アレの使い方を教えてくれる約束についてだが……」
「すみません、治療薬について情報が入ったので今から出かけることになりました。また後日お願いします」
「おう!? なんと……どこへ行くのかね?」
そういや今日は『高級ゴルフセット』んい興味を示したソリッド様に使い方を教えるって話をしてたな。
だが、母ちゃんのことなので今回は涙を飲んでもらおう。
で、ソリッド様の質問にビリーが返答する。
「アノクタラ山脈です。あそこにある花が治療薬の材料の一つでして……」
「あそこか。オイゲンス王国とウチをまたいでいる山だな。……ん? 待てよ?」
「どうかしましたか?」
顎に手を当てて渋い声で呟くソリッド様に、サリアが尋ねるとポンと手を打ってから騎士達に指示を出す。
「リーザを呼んで来きてくれ。湯あみの用意を忘れぬようにとな」
「「ハッ」」
「湯あみ? それはどういう……?」
「うむ。あの山には天然の風呂があってな、折角だし連れて行ってもらおうかと」
「まあ、アリアの花を探すのが先ですけどそれでいいなら」
「無論、私も手伝うぞ」
ノリ気だ。
トライドさんよりもフットワークが軽い国王だな……
しかし、危険な場所っぽいしあまり行って欲しくはないので、騎士達へ耳打ちをする。
「なあ、ソリッド様が危険に晒されるのはよろしくないんじゃないか? 引き止めてくれよ」
「え? はは、なにを言うんですかヒサトラさん。トラックのコンテナほど、現状この世界で安全な場所を私は知りませんよ」
そういって騎士達はベヒーモス親子へ目を向ける。ああ、確かにと思っていると、ウトウトし始めたアロンを咥えて隅へ移動しようとしたダイトがこちらに気づく。
<なんだ?>
「いや、なんでもない。それじゃ、本当に行くんですね?」
「ああ!」
くそ、カッコいい声だ……。これは逆らえないとリーザ様を待つまで出発の準備を整える。
温泉は……少し興味があるので、着替えとお風呂道具は持って行こう。
<わんわん!>
「シャンプーハットも持って行きますよ」
<うぉん♪>
よく分からないが頭に被るものが好きなんだよなベヒーモス達って。角が隠せるのがいいらしいけど、むしろ見せた方が威圧できるのではと思うのだが。
まあ、いつか聞いてみればいいとコンテナに荷物を色々と乗せていく。
「改めて見ても……大きいですね……」
「自慢のトラックだからな。まあ、元々俺のって訳じゃないけど、今は無くてはならない相棒だよ」
「……これがあれば、一気に抜けられる、か……?」
「え?」
「いや、なんでも、ないです!」
ジミーが慌てて手を振り、口をつぐむ。
トラックを見る目が鋭かったがなにかあるのだろうか……?
「ごめんなさい、遅れましたわ」
「いいえ、問題ないですよ。それじゃビリー達には悪いんだけどコンテナの方に乗ってくれ」
「はい! 内装も綺麗ですし、景色を見ながら移動できるのは楽しいですよ!」
アリーがにこやかにそう言い、トラックに乗り込むと出発となる。
アリアの花……必ずゲットだぜ!
<わふ♪>
サリアが緊張感を出すため、アロンを呼んで抱き上げてくれた。
それはどうでもいいが、病を治療する薬は今の俺には喉から手が出るほど欲しい一品。それを目の前に居る三人の冒険者が所在を知っていると話す。
「それはどこだ? 今から出てもいいくらいだぞ。あ、いや、この国じゃなかったらちょっと考えないといけないが」
「場所は私達が出会ったあの山からさらに南にあるオイゲンス王国との間にある高山に『アリアの花』という花が咲いていまして、それが材料の一つになると言われています」
「材料の一つ……ということは、それだけでは効かないということですか?」
サリアが尋ねると困った顔で頷く。
そうか……薬そのものがあるって訳じゃねえことは頭に無かったな。日本の習慣が残っているからいずれそうは思わなくなるんだろうけど。
それはともかく、だ。
「他の材料は分かるか?」
「後は、デッドリーベアの集めた蜜くらいしか……すみません、うろ覚えで残りはちょっと……」
「いや、二つ判明すりゃそこからギルドにでも聞いて当たればいい。それにしてもよく知ってたな」
聞けばアリーそこそこ有名な魔法使いを祖母に持つらしく、そこで見た図鑑に載っていたとかなんとか。
薬の名称が分かればとも思ったが、そこは残念ながら不明とのこと。
まあ、商人や冒険者が材料から割り出せるかもしれないし、その情報があるだけでも十分だ。
「んじゃ、行きますかね。情報ありがとう、送っていくから一緒に乗ってくれ」
「あ、はい。俺達もお供していいですか? ベヒーモスが居るから安全だとは思いますけど、アリアの花を見てみたいんです」
「そりゃ助かるが――」
と、俺が反応したところで聞き覚えのある声が庭に響き渡る。
「やあヒサトラ君、好調みたいじゃないか。城にも声が届いているぞ」
「ソリッド様?」
「「「へ、陛下!?」」」
そこにはまったく忍んでいないソリッド様と騎士達がいつものように笑っていた。アリー達はびっくりして膝をつく。
「ああ、お客さんかね? 今日はお忍びで遊びに来ただけだから畏まらなくていい。それで、アレの使い方を教えてくれる約束についてだが……」
「すみません、治療薬について情報が入ったので今から出かけることになりました。また後日お願いします」
「おう!? なんと……どこへ行くのかね?」
そういや今日は『高級ゴルフセット』んい興味を示したソリッド様に使い方を教えるって話をしてたな。
だが、母ちゃんのことなので今回は涙を飲んでもらおう。
で、ソリッド様の質問にビリーが返答する。
「アノクタラ山脈です。あそこにある花が治療薬の材料の一つでして……」
「あそこか。オイゲンス王国とウチをまたいでいる山だな。……ん? 待てよ?」
「どうかしましたか?」
顎に手を当てて渋い声で呟くソリッド様に、サリアが尋ねるとポンと手を打ってから騎士達に指示を出す。
「リーザを呼んで来きてくれ。湯あみの用意を忘れぬようにとな」
「「ハッ」」
「湯あみ? それはどういう……?」
「うむ。あの山には天然の風呂があってな、折角だし連れて行ってもらおうかと」
「まあ、アリアの花を探すのが先ですけどそれでいいなら」
「無論、私も手伝うぞ」
ノリ気だ。
トライドさんよりもフットワークが軽い国王だな……
しかし、危険な場所っぽいしあまり行って欲しくはないので、騎士達へ耳打ちをする。
「なあ、ソリッド様が危険に晒されるのはよろしくないんじゃないか? 引き止めてくれよ」
「え? はは、なにを言うんですかヒサトラさん。トラックのコンテナほど、現状この世界で安全な場所を私は知りませんよ」
そういって騎士達はベヒーモス親子へ目を向ける。ああ、確かにと思っていると、ウトウトし始めたアロンを咥えて隅へ移動しようとしたダイトがこちらに気づく。
<なんだ?>
「いや、なんでもない。それじゃ、本当に行くんですね?」
「ああ!」
くそ、カッコいい声だ……。これは逆らえないとリーザ様を待つまで出発の準備を整える。
温泉は……少し興味があるので、着替えとお風呂道具は持って行こう。
<わんわん!>
「シャンプーハットも持って行きますよ」
<うぉん♪>
よく分からないが頭に被るものが好きなんだよなベヒーモス達って。角が隠せるのがいいらしいけど、むしろ見せた方が威圧できるのではと思うのだが。
まあ、いつか聞いてみればいいとコンテナに荷物を色々と乗せていく。
「改めて見ても……大きいですね……」
「自慢のトラックだからな。まあ、元々俺のって訳じゃないけど、今は無くてはならない相棒だよ」
「……これがあれば、一気に抜けられる、か……?」
「え?」
「いや、なんでも、ないです!」
ジミーが慌てて手を振り、口をつぐむ。
トラックを見る目が鋭かったがなにかあるのだろうか……?
「ごめんなさい、遅れましたわ」
「いいえ、問題ないですよ。それじゃビリー達には悪いんだけどコンテナの方に乗ってくれ」
「はい! 内装も綺麗ですし、景色を見ながら移動できるのは楽しいですよ!」
アリーがにこやかにそう言い、トラックに乗り込むと出発となる。
アリアの花……必ずゲットだぜ!
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