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牧場見学
シーズの朝食
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次の日、普通に食事が出来るということで、朝食を市場で食べ、自炊のための買い出しもしようと、リョウと二人で早朝の市場へ、やはり市場は早朝が一番賑わっている。新鮮な野菜や果物、肉や魚も大量に運び込まれ、飲食店の人々が忙しそうに買い出しをしていた。
「ふわぁー、凄いね。全部の店が開いてるとこんなに凄いことになるんだ」
「ああ、正確な数は知らないが、百近い店が入っているとか聞いたな」
市場内の店は、早朝からお昼前までの食材取り扱い店と、八時ぐらいまで開いている屋台や軽食屋、後は、朝食の時間帯と夕食の時間帯だけの食事処が数件という感じだ。
そうリョウに言ったら、時間の表し方がニホンと違うので、ちょっと混乱していた。
ここでは、自分のいる場所の日の出から数えるのだ。村や街には共通の日時計があり時を知らせる塔などあって、共通の時間感覚で話が出来るようにはなっているが、個人で持つ時計なんかはなく、日の傾きだけで何となく判断するのだ。
日の出から一、二時間の内に起き、六時頃がお昼になっていて、十一時ぐらいから日が傾き始め、十二時には夜になる。と、教えると…
「う~、慣れるまで、時間かかりそう」
と、リョウがうなだれていた。
今朝は、シーズの定番朝食、ラム肉の香草焼きのテオクレープ包みとテオフラワー茶を屋台で買って、岩山の入り口近くにある椅子に並んで腰掛け食べる。
テオクレープを買うときも、リョウの鑑定魔法で解説してもらい、イチオシの店を選んだ。
ちなみにリョウの鑑定ではテオ(とうもろこし)となっていた。ニホンにも同じような食材があったらしい。
「昨日の串焼きもそうだったけど、今日のも、リノ牧場の物だね。この牧場も、転移者関係かなぁ?僕が美味しく感じるって事は?」
テオの実を乾燥させ粉にしたもので薄焼きパンを作り、そこにラム肉の香草焼きとウニオンやスイートペパのピクルスをのせて包んだモノを頬張りながら、リョウが疑問を口にする。
「いや、お前じゃなくても、その魔法が選んだ物はハズレがないようだけど?」
「そう?ディルも美味しいと思う?」
「ああ、闇魔力があったら是非覚えたい魔法だよな。それに、言われてみれば、昨日から、リョウの鑑定が絶賛し続けてるリノ牧場が気になるな」
「うん、羊だけじゃなく、山羊もいるみたいだね。昨日の炙って食べるチーズもメチャ美味しかった」
「ああ、あれも確かに旨かったな」
「牧場見学、リノ牧場に行かない?」
シーズに来る前に約束していたことで、リョウの食事問題が解決したら、行こうと計画していたのだ。
「でも、そこは牛は居ないみたいだぞ、良いのか?」
「牧草地帯で、牧場がいくつかあるんでしょ?牛はちょっと見れれば良いかな、だから、牧場のメインはリノさんのところで見学したいかなぁって思って」
「そうか、じゃぁ、メリロットに言って、リノ牧場に連絡してもらおうか、もしかしたら牧場体験ツアーの受け入れとかもしてるかもしれないからな」
「体験ツアー?」
「ああ、牧場地帯の北に湖があるんだ、そこが保養地になっていて宿泊施設が充実してて、そこの宿泊客向けに牧場作業が体験出来るようになっているそうだ。餌をあげたり、乳を絞って、バターやチーズを作ったり出来るらしい」
「うわっ、楽しそう…」
「へぇー、本当に楽しそうですね」
「「わっ!」」
俺たちの椅子の後ろから突然現れたタリクさんに驚き、リョウとテオフラワー茶を少しこぼしてしまった。
「あっ、申し訳ない…そんなに、驚くとは思ってませんでした」
どうやら、タリクさんも、市場で朝食をとっていたらしい、タリクさんは、モン族らしく、温かいコフィアのカップと、ポテトサラダと燻製肉のテオパンサンドを持っていた。
「だっ、大丈夫。それよりタリクさんが、持っているのも美味しそう、鑑定して良い?」
リョウがむせながらも、しっかりとタリクさんの手元を見てそんなことを聞いた。
さすがは、食べすぎを注意されてたことはある。
「良いですよ。ちゃんと結果を教えてくださいね」
タリクさんの返事を聞き嬉しそうに詠唱を始める。
『ポテトサラダと燻製肉のテオパンサンド
…カトリーナ軽食店…
ハバー大陸の南東にある活火山モンディールの麓で栽培されたオンランタンと、店主のカトリーナ・ハバー・モン・ルード自信が育てたウニオン、バゼルと合わせ、ペパと白ワインビネガーで味付けされたサラダ。
同じくモンディールの麓で、放牧された牛のモモ肉で、特産のブラット岩塩により旨味を凝縮した、そのままでも大変美味しい燻製肉。
そんな二品を、店主が朝一番に焼き上げたテオパンに挟み作りあげた極上品。
保護者(ディル)さんへ
牛肉は鉄分の多い食材です。燻製に使われたブラット岩塩も鉄分を含んでおります。添えられるポテトや、バゼルにはビタミンCがあり、鉄分の吸収を良くする働きがあるので、貧血予防のためにリョウにも食べさせたい一品ですね』
「おお、極上品のサンドイッチだって、凄い!!」
…昨日から、何となく感じていたんだが、保護者への一言は、もしかして、リョウには見えていないのか?
『モンディール産 コフィア(コーヒー)
甘味とほどよい苦味をあわせ持ち、香り高く人気のあるコフィア。水、湯、どちらで入れても美味しくいただけます。
ただし、大人になってから!
今は、飲めません!
保護者(ディル)へ
コフィア(コーヒー)は、毒性物質カフェインを含んでいます。未成年であるリョウには、的さない飲み物ですので、口にしないよう注意してください』
え?美味しくいただけますって、説明しておいて、リョウは飲んじゃいけないんだ…
しかも、俺の名前がだんだん短くなっているのは、気づいていたけど、ついに『さん』も取れた。ナビも慣れてきた?そんなこと、あるのか?
「えー、なんで?カフェオレも?」
「ん?どうしました?」
「あっ、えーと、モンディール産の人気のコフィアで、水でも、お湯でも、美味しいく入れられるんですね。ただ、毒性物質のカフェインがあるので、未成年であるリョウは飲んではダメだそうです」
「え?毒性物質?」
そう言って、リョウが、ナビをもう一度読み直してる。
「あっ、そうでしたか、コフィアって、人族の子供が飲んではいけないんですね。知らなかったです。モン族では、子供から年寄りまでみんな飲んでますから」
「毒性物質って、書いてあるの?」
やはり俺に対しての一言であって、リョウには見えてないんだ。リョウ魔法なのに、そんなことあるのか?
俺は、肩を竦め保護者に対して書かれている文を読み上げる。
その後、昨日の事もあって、俺達は、タリクさんに引きずられ、役所に連行されてしまった。
「ふわぁー、凄いね。全部の店が開いてるとこんなに凄いことになるんだ」
「ああ、正確な数は知らないが、百近い店が入っているとか聞いたな」
市場内の店は、早朝からお昼前までの食材取り扱い店と、八時ぐらいまで開いている屋台や軽食屋、後は、朝食の時間帯と夕食の時間帯だけの食事処が数件という感じだ。
そうリョウに言ったら、時間の表し方がニホンと違うので、ちょっと混乱していた。
ここでは、自分のいる場所の日の出から数えるのだ。村や街には共通の日時計があり時を知らせる塔などあって、共通の時間感覚で話が出来るようにはなっているが、個人で持つ時計なんかはなく、日の傾きだけで何となく判断するのだ。
日の出から一、二時間の内に起き、六時頃がお昼になっていて、十一時ぐらいから日が傾き始め、十二時には夜になる。と、教えると…
「う~、慣れるまで、時間かかりそう」
と、リョウがうなだれていた。
今朝は、シーズの定番朝食、ラム肉の香草焼きのテオクレープ包みとテオフラワー茶を屋台で買って、岩山の入り口近くにある椅子に並んで腰掛け食べる。
テオクレープを買うときも、リョウの鑑定魔法で解説してもらい、イチオシの店を選んだ。
ちなみにリョウの鑑定ではテオ(とうもろこし)となっていた。ニホンにも同じような食材があったらしい。
「昨日の串焼きもそうだったけど、今日のも、リノ牧場の物だね。この牧場も、転移者関係かなぁ?僕が美味しく感じるって事は?」
テオの実を乾燥させ粉にしたもので薄焼きパンを作り、そこにラム肉の香草焼きとウニオンやスイートペパのピクルスをのせて包んだモノを頬張りながら、リョウが疑問を口にする。
「いや、お前じゃなくても、その魔法が選んだ物はハズレがないようだけど?」
「そう?ディルも美味しいと思う?」
「ああ、闇魔力があったら是非覚えたい魔法だよな。それに、言われてみれば、昨日から、リョウの鑑定が絶賛し続けてるリノ牧場が気になるな」
「うん、羊だけじゃなく、山羊もいるみたいだね。昨日の炙って食べるチーズもメチャ美味しかった」
「ああ、あれも確かに旨かったな」
「牧場見学、リノ牧場に行かない?」
シーズに来る前に約束していたことで、リョウの食事問題が解決したら、行こうと計画していたのだ。
「でも、そこは牛は居ないみたいだぞ、良いのか?」
「牧草地帯で、牧場がいくつかあるんでしょ?牛はちょっと見れれば良いかな、だから、牧場のメインはリノさんのところで見学したいかなぁって思って」
「そうか、じゃぁ、メリロットに言って、リノ牧場に連絡してもらおうか、もしかしたら牧場体験ツアーの受け入れとかもしてるかもしれないからな」
「体験ツアー?」
「ああ、牧場地帯の北に湖があるんだ、そこが保養地になっていて宿泊施設が充実してて、そこの宿泊客向けに牧場作業が体験出来るようになっているそうだ。餌をあげたり、乳を絞って、バターやチーズを作ったり出来るらしい」
「うわっ、楽しそう…」
「へぇー、本当に楽しそうですね」
「「わっ!」」
俺たちの椅子の後ろから突然現れたタリクさんに驚き、リョウとテオフラワー茶を少しこぼしてしまった。
「あっ、申し訳ない…そんなに、驚くとは思ってませんでした」
どうやら、タリクさんも、市場で朝食をとっていたらしい、タリクさんは、モン族らしく、温かいコフィアのカップと、ポテトサラダと燻製肉のテオパンサンドを持っていた。
「だっ、大丈夫。それよりタリクさんが、持っているのも美味しそう、鑑定して良い?」
リョウがむせながらも、しっかりとタリクさんの手元を見てそんなことを聞いた。
さすがは、食べすぎを注意されてたことはある。
「良いですよ。ちゃんと結果を教えてくださいね」
タリクさんの返事を聞き嬉しそうに詠唱を始める。
『ポテトサラダと燻製肉のテオパンサンド
…カトリーナ軽食店…
ハバー大陸の南東にある活火山モンディールの麓で栽培されたオンランタンと、店主のカトリーナ・ハバー・モン・ルード自信が育てたウニオン、バゼルと合わせ、ペパと白ワインビネガーで味付けされたサラダ。
同じくモンディールの麓で、放牧された牛のモモ肉で、特産のブラット岩塩により旨味を凝縮した、そのままでも大変美味しい燻製肉。
そんな二品を、店主が朝一番に焼き上げたテオパンに挟み作りあげた極上品。
保護者(ディル)さんへ
牛肉は鉄分の多い食材です。燻製に使われたブラット岩塩も鉄分を含んでおります。添えられるポテトや、バゼルにはビタミンCがあり、鉄分の吸収を良くする働きがあるので、貧血予防のためにリョウにも食べさせたい一品ですね』
「おお、極上品のサンドイッチだって、凄い!!」
…昨日から、何となく感じていたんだが、保護者への一言は、もしかして、リョウには見えていないのか?
『モンディール産 コフィア(コーヒー)
甘味とほどよい苦味をあわせ持ち、香り高く人気のあるコフィア。水、湯、どちらで入れても美味しくいただけます。
ただし、大人になってから!
今は、飲めません!
保護者(ディル)へ
コフィア(コーヒー)は、毒性物質カフェインを含んでいます。未成年であるリョウには、的さない飲み物ですので、口にしないよう注意してください』
え?美味しくいただけますって、説明しておいて、リョウは飲んじゃいけないんだ…
しかも、俺の名前がだんだん短くなっているのは、気づいていたけど、ついに『さん』も取れた。ナビも慣れてきた?そんなこと、あるのか?
「えー、なんで?カフェオレも?」
「ん?どうしました?」
「あっ、えーと、モンディール産の人気のコフィアで、水でも、お湯でも、美味しいく入れられるんですね。ただ、毒性物質のカフェインがあるので、未成年であるリョウは飲んではダメだそうです」
「え?毒性物質?」
そう言って、リョウが、ナビをもう一度読み直してる。
「あっ、そうでしたか、コフィアって、人族の子供が飲んではいけないんですね。知らなかったです。モン族では、子供から年寄りまでみんな飲んでますから」
「毒性物質って、書いてあるの?」
やはり俺に対しての一言であって、リョウには見えてないんだ。リョウ魔法なのに、そんなことあるのか?
俺は、肩を竦め保護者に対して書かれている文を読み上げる。
その後、昨日の事もあって、俺達は、タリクさんに引きずられ、役所に連行されてしまった。
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