3 / 67
第二話 モンスター軍団襲来
しおりを挟む
第二話 モンスター軍団襲来
東城壁の屋上は、広大だった。奥行きは二十五メートルほど。
横幅は……。
たぶん、三キロメートルほどだ。王都は、一辺が三キロメートルほどの正方形をしているからだ。
女生徒たちが、悲鳴をあげた。
「魔王軍が来た!」
城壁の外を見た。モンスター軍団が見えた。
だが、まだ距離がある。
女生徒たちが、泣き叫んだ。
「アース・ドラゴンよ!」
「あんなに、たくさん!」
「なによあれ! 大きすぎる!」
ドラゴンというより、巨大なイグアナのようだな、と思った。頭部に、巨大な一本角が生えているが。
大きさは、三十メートル級が一匹、十メートル級が十匹。
意外と、少ない。
魔王軍の大部分は、南城壁に集中しているのだろう。
王都の外壁は、高さが二十五メートルほど。外壁の前には、幅二十五メートルの堀がある。堀の水は、満水だ。
十メートル級のアース・ドラゴンは、満水の堀を渡れるだろうか?
退役百人隊長フユレウスが、大声で命じた。
「全員、一列横隊だ!」
十名の兵士が、横一列に並んだ。長槍を持つ兵士が八名、木製の大楯を持つ兵士が一名。それに、弓兵が一名だ。
本当は百人隊なので百名いるのだが、十名ずつに分割して、百メートル間隔で配備している。
よって、長さ三キロメートルの東城壁に配備されたのは、百人隊が全部で三個部隊、合計三百名だ。
それに、王立魔法学園南校の生徒たち。十クラスで、合計約三百名だ。
あわせて六百名で、三キロメートルの城壁を守らなくてはならない。
「生徒諸君も壁際に並べ! 敵が近づいたら、魔法攻撃だ!」
「無理よ、ムリムリ! あんな大きいアース・ドラゴンなんて……」
泣きそうな声の毒薔薇姫に、声をかけた。亜麻色の髪の美少女が。
「大丈夫よ。王都の外壁は高いから。この外壁を登ることなんて、できやしないわ」
声をかけた美少女は、通称、毒蛇姫。毒薔薇姫がクラスの表の女王ならば、毒蛇姫は裏の女王だ。
誰もが、毒蛇姫を恐れている。
なぜなら彼女の父は、南区の警察署長だからだ。
これまでに多くの商人を、賄賂の額が少ないとの理由で、濡れ衣を着せて逮捕してきた、という噂がある。
女生徒の一人が、叫んだ。
「堀を泳いでる!」
十メートル級のアース・ドラゴンが、堀を渡り始めたのだ。泳ぎは、得意のようだ。
三十メートル級のアース・ドラゴンは、三百メートルほど離れた位置で停止している。
よく見ると、三十メートル級のアース・ドラゴンの背中には、神輿のようなものが装着されている。どうやらそこに、魔王軍の将兵がいるようだ。
アース・ドラゴン部隊の指揮官も、神輿の中に、いるのだろうか。
悲鳴をあげた。女生徒たちが。
「登ってきた!」
十匹の十メートル級アース・ドラゴンが、外壁を登り始めた。鋭い爪で。一歩一歩。垂直の壁を。
壁を登るのも、得意のようだ。
このままでは、数十秒後には、屋上に上がってくる。
パニックに陥った。女生徒たちが。
ヒステリックに叫んだ。毒薔薇姫が、毒蛇姫に。
「登ってきてるじゃないの!」
「あたしのせいじゃないでしょ!」
醜い仲間割れだ。
女生徒たちが恐怖で泣き叫び始めた。
東城壁の屋上は、広大だった。奥行きは二十五メートルほど。
横幅は……。
たぶん、三キロメートルほどだ。王都は、一辺が三キロメートルほどの正方形をしているからだ。
女生徒たちが、悲鳴をあげた。
「魔王軍が来た!」
城壁の外を見た。モンスター軍団が見えた。
だが、まだ距離がある。
女生徒たちが、泣き叫んだ。
「アース・ドラゴンよ!」
「あんなに、たくさん!」
「なによあれ! 大きすぎる!」
ドラゴンというより、巨大なイグアナのようだな、と思った。頭部に、巨大な一本角が生えているが。
大きさは、三十メートル級が一匹、十メートル級が十匹。
意外と、少ない。
魔王軍の大部分は、南城壁に集中しているのだろう。
王都の外壁は、高さが二十五メートルほど。外壁の前には、幅二十五メートルの堀がある。堀の水は、満水だ。
十メートル級のアース・ドラゴンは、満水の堀を渡れるだろうか?
退役百人隊長フユレウスが、大声で命じた。
「全員、一列横隊だ!」
十名の兵士が、横一列に並んだ。長槍を持つ兵士が八名、木製の大楯を持つ兵士が一名。それに、弓兵が一名だ。
本当は百人隊なので百名いるのだが、十名ずつに分割して、百メートル間隔で配備している。
よって、長さ三キロメートルの東城壁に配備されたのは、百人隊が全部で三個部隊、合計三百名だ。
それに、王立魔法学園南校の生徒たち。十クラスで、合計約三百名だ。
あわせて六百名で、三キロメートルの城壁を守らなくてはならない。
「生徒諸君も壁際に並べ! 敵が近づいたら、魔法攻撃だ!」
「無理よ、ムリムリ! あんな大きいアース・ドラゴンなんて……」
泣きそうな声の毒薔薇姫に、声をかけた。亜麻色の髪の美少女が。
「大丈夫よ。王都の外壁は高いから。この外壁を登ることなんて、できやしないわ」
声をかけた美少女は、通称、毒蛇姫。毒薔薇姫がクラスの表の女王ならば、毒蛇姫は裏の女王だ。
誰もが、毒蛇姫を恐れている。
なぜなら彼女の父は、南区の警察署長だからだ。
これまでに多くの商人を、賄賂の額が少ないとの理由で、濡れ衣を着せて逮捕してきた、という噂がある。
女生徒の一人が、叫んだ。
「堀を泳いでる!」
十メートル級のアース・ドラゴンが、堀を渡り始めたのだ。泳ぎは、得意のようだ。
三十メートル級のアース・ドラゴンは、三百メートルほど離れた位置で停止している。
よく見ると、三十メートル級のアース・ドラゴンの背中には、神輿のようなものが装着されている。どうやらそこに、魔王軍の将兵がいるようだ。
アース・ドラゴン部隊の指揮官も、神輿の中に、いるのだろうか。
悲鳴をあげた。女生徒たちが。
「登ってきた!」
十匹の十メートル級アース・ドラゴンが、外壁を登り始めた。鋭い爪で。一歩一歩。垂直の壁を。
壁を登るのも、得意のようだ。
このままでは、数十秒後には、屋上に上がってくる。
パニックに陥った。女生徒たちが。
ヒステリックに叫んだ。毒薔薇姫が、毒蛇姫に。
「登ってきてるじゃないの!」
「あたしのせいじゃないでしょ!」
醜い仲間割れだ。
女生徒たちが恐怖で泣き叫び始めた。
38
あなたにおすすめの小説
ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜
平明神
ファンタジー
ユーゴ・タカトー。
それは、女神の「推し」になった男。
見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。
彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。
彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。
その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!
女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!
さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?
英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───
なんでもありの異世界アベンジャーズ!
女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕!
※不定期更新。最低週1回は投稿出来るように頑張ります。
※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。
異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。
もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。
異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。
ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。
残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、
同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、
追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、
清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……
現代錬金術のすゝめ 〜ソロキャンプに行ったら賢者の石を拾った〜
涼月 風
ファンタジー
御門賢一郎は過去にトラウマを抱える高校一年生。
ゴールデンウィークにソロキャンプに行き、そこで綺麗な石を拾った。
しかし、その直後雷に打たれて意識を失う。
奇跡的に助かった彼は以前の彼とは違っていた。
そんな彼が成長する為に異世界に行ったり又、現代で錬金術をしながら生活する物語。
ダンジョンをある日見つけた結果→世界最強になってしまった
仮実谷 望
ファンタジー
いつも遊び場にしていた山である日ダンジョンを見つけた。とりあえず入ってみるがそこは未知の場所で……モンスターや宝箱などお宝やワクワクが溢れている場所だった。
そんなところで過ごしているといつの間にかステータスが伸びて伸びていつの間にか世界最強になっていた!?
この世界にダンジョンが現れたようです ~チートな武器とスキルと魔法と従魔と仲間達と共に世界最強となる~
仮実谷 望
ファンタジー
主人公の増宮拓朗(ましみやたくろう)は20歳のニートである。
祖父母の家に居候している中、毎日の日課の自宅の蔵の確認を行う過程で謎の黒い穴を見つける。
試にその黒い穴に入ると謎の空間に到達する。
拓朗はその空間がダンジョンだと確信して興奮した。
さっそく蔵にある武器と防具で装備を整えてダンジョンに入ることになるのだが……
暫くするとこの世界には異変が起きていた。
謎の怪物が現れて人を襲っているなどの目撃例が出ているようだ。
謎の黒い穴に入った若者が行方不明になったなどの事例も出ている。
そのころ拓朗は知ってか知らずか着実にレベルを上げて世界最強の探索者になっていた。
その後モンスターが街に現れるようになったら、狐の仮面を被りモンスターを退治しないといけないと奮起する。
その過程で他にもダンジョンで女子高生と出会いダンジョンの攻略を進め成長していく。
様々な登場人物が織りなす群像劇です。
主人公以外の視点も書くのでそこをご了承ください。
その後、七星家の七星ナナナと虹咲家の虹咲ナナカとの出会いが拓朗を成長させるきっかけになる。
ユキトとの出会いの中、拓朗は成長する。
タクロウは立派なヒーローとして覚醒する。
その後どんな敵が来ようとも敵を押しのける。倒す。そんな無敵のヒーロー稲荷仮面が活躍するヒーロー路線物も描いていきたいです。
地味スキル「ためて・放つ」が最強すぎた!~出来損ないはいらん!と追い出したくせに英雄に駆け上がってから戻れと言われても手遅れです~
かくろう
ファンタジー
【ためて・放つ】という地味スキルを一生に一度の儀式で授かってしまった主人公セージ。
そのせいで家から追放され、挙げ句に異母弟から殺されかけてしまう。
しかしあらゆるものを【ためる】でパワフルにできるこのスキルは、最高ランクの冒険者すらかすんでしまうほどのぶっ壊れ能力だった!
命からがら魔物の強襲から脱したセージは、この力を駆使して成り上がっていく事を決意する。
そして命の危機に瀕していた少女リンカニアと出会い、絆を深めていくうちに自分のスキルを共有できる事に気が付いた。
――これは、世界で類を見ない最強に成り上がっていく主人公と、彼の元へ集まってくる仲間達との物語である。
異世界から日本に帰ってきたら魔法学院に入学 パーティーメンバーが順調に強くなっていくのは嬉しいんだが、妹の暴走だけがどうにも止まらない!
枕崎 削節
ファンタジー
〔小説家になろうローファンタジーランキング日間ベストテン入り作品〕
タイトルを変更しました。旧タイトル【異世界から帰ったらなぜか魔法学院に入学。この際遠慮なく能力を発揮したろ】
3年間の異世界生活を経て日本に戻ってきた楢崎聡史と桜の兄妹。二人は生活の一部分に組み込まれてしまった冒険が忘れられなくてここ数年日本にも発生したダンジョンアタックを目論むが、年齢制限に壁に撥ね返されて入場を断られてしまう。ガックリと項垂れる二人に救いの手を差し伸べたのは魔法学院の学院長と名乗る人物。喜び勇んで入学したはいいものの、この学院長はとにかく無茶振りが過ぎる。異世界でも経験したことがないとんでもないミッションに次々と駆り出される兄妹。さらに二人を取り巻く周囲にも奇妙な縁で繋がった生徒がどんどん現れては学院での日常と冒険という非日常が繰り返されていく。大勢の学院生との交流の中ではぐくまれていく人間模様とバトルアクションをどうぞお楽しみください!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる