異世界転移魔方陣をネットオークションで買って行ってみたら、日本に帰れなくなった件。

蛇崩 通

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第四話 アース・ドラゴンが襲ってきた

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  第四話 アース・ドラゴンが襲ってきた
 「もう、すぐ近くまで登って来たわよ!」
 女生徒の一人が、叫んだ。
 退役百人隊長フユレウスが、号令をかけた。
 「槍兵、槍を構えよ! アース・ドラゴンを屋上に絶対に上げるな! 堀に突き落とせ!」
 槍兵が槍を構えた。外壁から身を乗り出して、槍の穂先を下に向けながら。
 そのときだった。
 槍兵の一人に、巨大で長い舌が巻きついた。
 アース・ドラゴンの舌だ。カメレオンのように、長い舌を伸ばして捕食するようだ。
 絶叫した。舌に捕らえられた槍兵が。
 空中に浮いた。その槍兵が。
 落下した。外壁の外に。
 「丸呑みされた! ひとくちで!」
 そう叫んだ。壁の下をのぞき込んでいた女生徒が。
 壁際にいた女生徒たちが、いっせいに後方に逃げ始めた。悲鳴をあげながら。
 兵士たちも、思わず後退した。恐怖で顔面を引きつらせながら。
 怒鳴りつけた。フユレウスが。兵士たちを。
 「それ以上さがるな! アース・ドラゴンが城壁の上に登った瞬間に、槍で突き落とせ!」
 兵士たちは、踏みとどまった。恐怖を飲み込み、勇気をふりしぼって。
 槍や弓矢を構え直した。
 フユレウスも、長剣をいて構えた。
 ついに、登りきった。アース・ドラゴンが。外壁の最上部まで。
 「槍兵、攻撃開始!」
 七名の槍兵が、一匹のアース・ドラゴンに襲いかかった。
 あっという間だった。
 次々に喰われた。アース・ドラゴンたった一匹に。七名の槍兵が。
 槍の穂先は、アース・ドラゴンの頭部や身体に何度もあたったが、分厚い皮を貫通することはなかった。
 弓兵が、矢を放ち始めた。次々に。
 矢は全部、あたった。アース・ドラゴンに。
 だが一本も、刺さらなかった。
 「目を狙え!」
 フユレウスが、そう命じたときだった。
 突進してきた。アース・ドラゴンが。
 つらぬいた。木製の大型盾を。一瞬で距離を詰めて。長いつので。
 ぐふっとうめき、盾兵が両膝を石畳についた。
 長い角は、盾だけではなく、革製の鎧もつらぬいたのだ。
 間近で見るアース・ドラゴンは、山のように大きかった。
 おそらく、全高三メートルはある。
 放り投げた。空中に。盾兵を。アース・ドラゴンが。頭を振って。
 落下する盾兵を、丸呑みした。大口を開けて。
 弓兵が、悲鳴をあげて逃げ出した。右手の方に。
 その瞬間だった。
 尾が飛んできた。
 長い尻尾で、横殴りにたたきのめした。逃げ出した弓兵を。
 その一撃で、弓兵は動かなくなった。
 死んだ。たぶん。
 いや、確実に。
 アース・ドラゴンの尻尾の一撃で。
 フユレウスが、叫んだ。長剣を振り上げながら。
 「おのれ! わしが成敗してくれるわ!」
 突進した。アース・ドラゴンに。
 一瞬で喰われた。
 長い舌で捕食されて。丸呑みされた。
 十一名の将兵全員が、一匹のアース・ドラゴンに喰われた。
 少女たちが泣き叫んだ。
 毒薔薇姫が叫んだ。泣きながら。
 「誰か助けて! お金なら、いくらでも払うから! わたくしは、南区総督の娘なのよ!」
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