異世界転移魔方陣をネットオークションで買って行ってみたら、日本に帰れなくなった件。

蛇崩 通

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第3章 三大魔法剣姫と魔王の娘 <第一話 魔王の娘登場>

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  第3章第一話 魔王の娘登場
 第十六砦の屋上では、将兵や王立魔法学園の女生徒たちが、緊張していた。
 あたりまえだ。
 これから、魔王軍との交渉が始まるのだ。
 交渉は、魔王軍から持ちかけてきた。
 前代未聞だ。
 過去の魔王軍の侵攻では、交渉など、まったくなかった。
 そのため、魔族が人間の言葉を話せることすら、知られていなかった。
 「来た!」
 女生徒の一人が、指さした。前方の上空を。
 コウモリのような羽を伸ばした魔族が、滑空してくる。南城壁上の第十六砦に。
 複数だ。魔族は。
 数えると、たった四名だ。魔族の数は。
 交渉なのだから、魔族側の人数が少ないのは、当然か。
 滑空する魔族四名は、みるみるうちに近づいてきた。
 降り立った。第十六砦の屋上の南端に。四名の魔族が。
 「女の魔族だ!」
 どよめいた。女生徒たちも、兵士たちも。
 「女の魔族が、いるなんて」
 「いや、いるはずだろ。魔族だって。女がいなければ、誰が魔族の子どもを産むんだよ」
 小声で女生徒や兵士たちが、ささやき合っている。
 兵士の一人が、つぶやいた。
 「すごい巨乳美女だ」
 不謹慎な男だ。
 「バカ、相手は魔族だぞ」
 別の兵士が、たしなめた。
 四名の魔族は、全員、女だった。
 身につけている布地は、魔族の男と同様、ワニ革の腰巻きだけだ。
 上半身には、なにも身につけていない。
 大きな乳房は、両胸に垂らした長い髪で隠している。
 いや、正確には、乳房の中央だけを隠している。二つの乳房の両脇は、あらわになっている。
 女生徒の一人が、押し殺した声で、ささやいた。
 「デーモン・ロードよ。それに、デーモン・ゼネラルもいるわ」
 頭に大きなつのが三本あれば、デーモン・ロードとされる。もちろん、人間側が勝手につけた呼称だ。
 過去の魔王軍の侵攻では、デーモン・ロードが、侵攻魔王軍の総司令官を務めていたとされる。
 デーモン・ゼネラルは、頭に大きな角が二本ある。連隊長や大隊長クラスとされる。
 残り二名の魔族は、角が一本だ。小隊長や中隊長クラスのデーモン・チーフだ。
 女のデーモン・ロードが、一歩前に進み、口を開いた。
 「この砦の司令官は誰か?」
 「ワシだ!」
 初老の大男が、えるように答えた。大剣を手にたずさえて。
 彼は、退役千人隊長のアサレウスだ。
 現役の千人隊長は、すでに戦死した。
 千人隊の副隊長も、隊長補佐も戦死した。
 そこで急遽、引退していたアサレウスが現役復帰した。
 第十六砦の千人隊は、もう三百名ほどしかいない。
 しかも、そのうち二百名ほどは、十五歳から十六歳の訓練兵だ。
 本来なら、訓練兵は前線に投入されない。
 それだけ多くの兵士が、戦死したのだ。
 アサレウスの後方では、三名の美少女剣士が仁王立ちしている。魔法剣を携えて。
 王立魔法学園北校が誇る三大魔法剣姫だ。
 左から順に、氷結魔法剣の氷姫、火炎魔法剣の炎姫、雷鳴魔法剣の雷姫だ。
 三名とも、熱中症予防のため、甲冑は胸当てだけを装着し、胴当ては、つけていない。
 そのため、ヘソ出しミニスカ状態だ。三名とも。
 炎姫は赤毛で、背の高い巨乳美少女だ。
 いや、美少女というより、大人の美女の妖艶さがある。ただ、まだ学生なので、年齢的には美少女だ。
 雷姫は、髪の色が、濃いブロンドだ。彼女も巨乳美少女なのだが、兵士たちは誰も彼女を直視しない。
 直視すると、電撃を喰らわせられるからだ。
 「どこ見てる!」
 そう、問いただされて。
 魔法剣姫三名の後方には、王立魔法学園の女生徒たちがいる。北校が十名ほどで、南校が三十名ほどだ。
 さらにその後方に、長槍兵百名が整列している。
 第十六砦は、第三十砦の二倍以上の大きさだ。そのため、兵士百名が整列しても、屋上後方の一角を占めるに過ぎない。
 女のデーモン・ロードが、大声で名告なのり始めた。
 「われは、魔王の娘にして、魔王軍遠征部隊総司令官の炎龍王女だ」
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