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第3章第七話 無双タイム突入?
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第3章第七話 無双タイム突入?
大量出血した。
飛び散った。氷姫の顔に、左胸に、赤い血が。
絶叫した。
大角魔族女が。
切り落とされていた。右腕を。肘関節の先から。
トッキロだ。
圧縮空気のエア・ソードで、切り落としたのだ。
大角魔族女が、後方に跳び下がった。
すでに、出血は止まっている。大角魔族女の右腕の傷口は。
「なんだ! それは!」
驚愕した声だった。大角魔族女のその声は。
彼女の視線の先は、トッキロが右手に持った木製の杖だ。
杖の先端から一メートルほどの長さが、蒸気を発している。
ジュウジュウと、音を立てて。
エア・ソードに触れた直後に、雨水が蒸発するためだ。
空気を圧縮すると、圧縮熱で温度が上がる。空気中に充満している魔法エネルギー物質のエーテルを動かし、かなり強く空気を圧縮した。そのためエア・ソードは、かなりの高熱を帯びている。
通常、肉眼ではエア・ソードは見えない。
だが今は、猛烈な豪雨が降り注いでいるため、立ち上る蒸気によって、肉眼でも見える状態だ。
杖の先に、何かがある、と。
それが何であるかまでは、理解できないだろうが。
「ええい、こしゃくな人間どもめ」
女デーモン・ゼネラルが、そう吐き捨てて地団駄を踏んだ。
炎龍王女が叫んだ。
「気をつけろ! あの黒髪の人間、なにかの魔法を使ったぞ!」
トッキロは、視線を向けることなく、切り落とした大角魔族女の右腕を、後方に蹴った。サッカーのバック・パスのように。
「サソリ姫様たち、例の作戦、お願いしますね」
「あいよ」
そう答えてサソリ姫は、大角魔族女の右腕の前に立った。取り巻きの不良少女たちが、視界をふさぐ壁のように、サソリ姫の前に立った。
氷姫が、声をかけた。トッキロに。
「すまぬ。命拾いした」
声をかけた。炎姫が、氷姫たちに。
「スコールが弱まってきた。時間を稼げば、勝機はある」
「させるか! 時間稼ぎなど!」
女デーモン・ゼネラルがそう吐き捨てた直後、立ち上がった。腹をアイス・ブレードで切り裂かれた小角女魔族が。
すでに腹の傷口は、ふさがっている。
大角魔族女は、まだ片腕だ。腕の傷口は、すでにふさがっているが。
切り落とされた腕は、再生しない。もしくは、すぐには再生しないようだ。
思った通りだ。
後方から、声をかけてきた。サソリ姫が。
「準備できたよ」
振り返らずに答えた。トッキロが。
「ボクの前方に投げてください。ボクに、あてないでくださいね」
「あいよ」
飛んで来た。放物線を描くように。大角魔族女の片腕が。
トッキロの二メートルほど前方に落ちた。大角魔族女の右腕が。
すかさず蹴った。落ちた腕を。大角魔族女のほうに向かって。サッカー・ボールのように。
あわてて拾った。自分の右腕を。大角魔族女が。
切り落とされた右腕の傷口は、すでにふさがっていた。薄い皮が張って。
その薄い皮を、左手の鉤爪で剥がした。自分の肘の付け根の薄皮も。
装着した。自分の右腕を。大角魔族女が。
すぐに再生した。右腕の傷口が。
大角魔族女は、自分の右腕を動かしてみた。
問題なく動くように見えた。彼女の右腕は。
「バカな人間どもめ」
そう、吐き捨てた。女デーモン・ゼネラルが。
彼女が、言葉を続けた。
「正々堂々と戦うつもりかもしれないが、魔族には無意味だ。なぜなら魔族にとっては、勝つことがすべてだ。勝利が正義で、敗北は悪なのだ。ゆえに勝利のためならば、どのような汚い手を使っても、かまわないのだ」
あっさりと答えた。トッキロが。
「意見が合いますね。その点に関しては。ボクも、魔族相手には手段を選びません」
その直後だった。
呻いた。大きな声で。大角魔族女が。自分の右腕を、左手で押さえながら。
両膝を突いた。砦の屋上に。大角魔族女が。
「どうした! おい!」
呼びかけた。女デーモン・ゼネラルが、大角魔族女に。
次の瞬間だった。
小角女魔族も、両膝を突いた。砦の屋上に。心臓を押さえて、呻きながら。
「なにが起きたんだ!」
女デーモン・ゼネラルが、叫ぶように問いただした。
炎龍姫が叫んだ。驚愕の表情で。
「魔法攻撃だ! あの黒髪の人間が、なにかしたんだ!」
大量出血した。
飛び散った。氷姫の顔に、左胸に、赤い血が。
絶叫した。
大角魔族女が。
切り落とされていた。右腕を。肘関節の先から。
トッキロだ。
圧縮空気のエア・ソードで、切り落としたのだ。
大角魔族女が、後方に跳び下がった。
すでに、出血は止まっている。大角魔族女の右腕の傷口は。
「なんだ! それは!」
驚愕した声だった。大角魔族女のその声は。
彼女の視線の先は、トッキロが右手に持った木製の杖だ。
杖の先端から一メートルほどの長さが、蒸気を発している。
ジュウジュウと、音を立てて。
エア・ソードに触れた直後に、雨水が蒸発するためだ。
空気を圧縮すると、圧縮熱で温度が上がる。空気中に充満している魔法エネルギー物質のエーテルを動かし、かなり強く空気を圧縮した。そのためエア・ソードは、かなりの高熱を帯びている。
通常、肉眼ではエア・ソードは見えない。
だが今は、猛烈な豪雨が降り注いでいるため、立ち上る蒸気によって、肉眼でも見える状態だ。
杖の先に、何かがある、と。
それが何であるかまでは、理解できないだろうが。
「ええい、こしゃくな人間どもめ」
女デーモン・ゼネラルが、そう吐き捨てて地団駄を踏んだ。
炎龍王女が叫んだ。
「気をつけろ! あの黒髪の人間、なにかの魔法を使ったぞ!」
トッキロは、視線を向けることなく、切り落とした大角魔族女の右腕を、後方に蹴った。サッカーのバック・パスのように。
「サソリ姫様たち、例の作戦、お願いしますね」
「あいよ」
そう答えてサソリ姫は、大角魔族女の右腕の前に立った。取り巻きの不良少女たちが、視界をふさぐ壁のように、サソリ姫の前に立った。
氷姫が、声をかけた。トッキロに。
「すまぬ。命拾いした」
声をかけた。炎姫が、氷姫たちに。
「スコールが弱まってきた。時間を稼げば、勝機はある」
「させるか! 時間稼ぎなど!」
女デーモン・ゼネラルがそう吐き捨てた直後、立ち上がった。腹をアイス・ブレードで切り裂かれた小角女魔族が。
すでに腹の傷口は、ふさがっている。
大角魔族女は、まだ片腕だ。腕の傷口は、すでにふさがっているが。
切り落とされた腕は、再生しない。もしくは、すぐには再生しないようだ。
思った通りだ。
後方から、声をかけてきた。サソリ姫が。
「準備できたよ」
振り返らずに答えた。トッキロが。
「ボクの前方に投げてください。ボクに、あてないでくださいね」
「あいよ」
飛んで来た。放物線を描くように。大角魔族女の片腕が。
トッキロの二メートルほど前方に落ちた。大角魔族女の右腕が。
すかさず蹴った。落ちた腕を。大角魔族女のほうに向かって。サッカー・ボールのように。
あわてて拾った。自分の右腕を。大角魔族女が。
切り落とされた右腕の傷口は、すでにふさがっていた。薄い皮が張って。
その薄い皮を、左手の鉤爪で剥がした。自分の肘の付け根の薄皮も。
装着した。自分の右腕を。大角魔族女が。
すぐに再生した。右腕の傷口が。
大角魔族女は、自分の右腕を動かしてみた。
問題なく動くように見えた。彼女の右腕は。
「バカな人間どもめ」
そう、吐き捨てた。女デーモン・ゼネラルが。
彼女が、言葉を続けた。
「正々堂々と戦うつもりかもしれないが、魔族には無意味だ。なぜなら魔族にとっては、勝つことがすべてだ。勝利が正義で、敗北は悪なのだ。ゆえに勝利のためならば、どのような汚い手を使っても、かまわないのだ」
あっさりと答えた。トッキロが。
「意見が合いますね。その点に関しては。ボクも、魔族相手には手段を選びません」
その直後だった。
呻いた。大きな声で。大角魔族女が。自分の右腕を、左手で押さえながら。
両膝を突いた。砦の屋上に。大角魔族女が。
「どうした! おい!」
呼びかけた。女デーモン・ゼネラルが、大角魔族女に。
次の瞬間だった。
小角女魔族も、両膝を突いた。砦の屋上に。心臓を押さえて、呻きながら。
「なにが起きたんだ!」
女デーモン・ゼネラルが、叫ぶように問いただした。
炎龍姫が叫んだ。驚愕の表情で。
「魔法攻撃だ! あの黒髪の人間が、なにかしたんだ!」
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