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「あ、やっと来ましたよ。おそーい」
マリリンはさっそく小声でぶつくさ文句を言った。
大幅に遅れたくせに、アーサーは、
「さっさと茶を入れろ。喉が渇いてるんだ」
と私に命令する。
マリリンがすっと出て来て、ぎこちない手つきで紅茶を入れる様子を、不愉快そうにアーサーは見てから、テーブルのクッキーをぼりぼり食べた。
「最近、あの果物が売れなくなったぞ! どうするんだ!」
口からクッキーのかけらをこぼしながら、私に詰め寄る。
マリリンが、毛虫でも見るかのような顔で、アーサーを見てから下がった。
「輸出が規制されましたか?」
私の質問に、アーサーの従者が答える。
「ええ、帝国の貴族の間で中毒者がたくさん出たようで、売買が禁止されました。もう、果物は栽培しても、正規の手段では売れないでしょう」
「どうするんだよ。第二王女なんてやつが出てきて、ただでさえレドリオンに負けてんのに!」
不機嫌そうにぼやきながら、アーサーはごくごく紅茶を飲んで、ばりばりとクッキーを口に詰める。
その第二王女が出て来た時に、私の味方にならなかったくせに。むかむかする気持ちを抑える。彼に何か言うだけ無駄だから。私は、彼の従者に向けて発言した。
「果物が売れないのでしたら、飴を作って売りましょう」
「はあ? 飴だと?」
「ええ、果物を煮詰めてジャムにして、それに飴をかけて固めるのです。あの果物は、加熱することで、より幸せな夢を見る力が強くなります」
「本当ですか?」
従者が前のめりになって、聞く。
「はい。加工の手間はかかりますが、失業者を使えば、雇用の確保にもなりますし、それに、果物と違って、長期間保存ができ、持ち運びも楽になります」
「それはすばらしい! さっそく当主様に提案します」
従者が糸目を細めてほくそ笑む横で、よだれを垂らしそうな顔でアーサーがつぶやいた。
「ジャムを飴で包むのか。うまそうだな」
「中毒性は果実の10倍ですよ。国民の口には入らないようにしてください」
従者の方を向いて、厳重に注意する。彼は分かってますとばかりにうなずいた。
そういえば、ブルーデン公爵は誕生パーティに出席していなかった。持病が悪化したと聞いたけれど。
「ブルーデン公爵様は、まだ病気が治らないのですか?」
バリバリとクッキーをかじるアーサーの代わりに、従者が答えた。
「はい。近頃すっかり体が弱くなられて。誕生パーティにも出席できず、王女様が炎に入る姿を見られなかったと残念がっていました」
「おい、父上のために、炎に入って見せろ。いいだろう? 別に減るもんじゃないし」
クッキーのかけらを口から飛ばしながら、アーサーがあまりにもいらつくことを言う。
あの炎に入っても、体を焼かれることはないけれど、精神はかなり疲弊する。それに、身に着けている物は、全部減るし。
婚約者にドレスも宝石も送ったことないくせに。
返事をする気にもならずに黙っていると、マリリンが大声で叫んだ。
「王女様! 誰か来ます! 赤色です!」
皆で一斉に木立の向こう見る。
「あれは? 第二王女か」
日傘を差した赤いドレスの少女が、護衛騎士を連れてこっちに歩いて来ている。王宮に住むことになったカレンが離宮に来るなんて、何の用かしら?
「お姉さま!」
豪華な赤いドレスを着た「妹」は、にっこり笑って私に挨拶をした。
「お姉さま。ずっとお会いしたかったです。どうして王宮にいらっしゃらないの?」
邪気のない笑顔で、嫌味な質問をしてくる。
自分は王宮に部屋を与えられたのに、私は離宮に追いやられたままだと言いたいのね。
今回の「妹」は、前回の妹と姿だけでなく中身も似ているようだ。
「まあ、こちらがお姉さまの婚約者ね。とっても素敵な方!」
カレンはアーサーに向けて、誰をも魅了するような微笑みをうかべた。
「あ、ああ」
美女に弱いアーサーは顔を真っ赤にして、カレンを見ている。
「お姉さまがうらやましいわ。こんなにかっこいい方とお茶会ができるなんて。そうだ。私もご一緒していいかしら?」
「ぶっ」
後ろでマリリンが小さく噴き出した。
私は、振り向いて彼女をにらみつけてから、カレンに返事した。
「椅子は二人分しかないのよ」
断り言葉に、カレンは瞬時に涙を浮かべた。
「そんな……。ごめんなさい。わたし、アーサー様のお邪魔でしたか?」
潤んだ瞳の美少女が、胸の前で手を組んでアーサーを見上げる。アーサーの視線が、カレンの豊かな胸の位置で固定される。
「いい……ゴクリ。いや、邪魔など……。そうだ。今日はカレン王女とお茶をしよう。王宮に来たばかりだから、俺が色々教えてやらないとな。おい、席を譲れ」
カレンの大きな胸に魅了されたアーサーは、私に椅子から立ち上がるように命じた。
涙にぬれたように光る魅惑の瞳、ふっくらとしたピンク色の唇。それから、とてもとても大きな胸。新しい王女はたちまち男性陣の人気者になった。アーサーも、その魅力にはあらがえない。あれだけ、レドリオンの赤茶色の髪をバカにしていたくせに。
「まあ、うれしい! アーサー様は優しいんですね!」
カレンの方も、私に会いたかったと言ったくせに、こっちを見もせずに、アーサーにお世辞を言い続ける。
私はマリリンを連れて、この場をさっさと退席した。
いや、べつに全くいいのよ。むしろ、嫌な時間を引き受けてくれてありがとう。
従者と果物の販売方法について話ができたから、今日の目的は達成したし。
でも、なんで、カレンは自分からこんな苦行を買って出るんだろう? アーサーなんかとお茶会をしたいの? 本気で仲良くなりたいの?
「ぷっ、あは、あはは」
もう我慢できないと言うように、後ろを歩くマリリンが笑い出した。
「なんですかあれ? アーサー様が、か、かっ、かっこいい、ぶっ、あはは」
しゃがみこんで大笑いしている。
「いや、たしかに顔はいいですよね。貴族はみんな顔が整ってますもん。でも、あのアーサー様って、中身はすっごく残念でしょう? それを知らないってのは、まあ、かわいそうすぎるー。いや、でも、でも、なんですか? 彼女、めちゃくちゃアピールがあからさま過ぎません?」
「マリリン。王女と公爵令息に対して無礼よ」
「いや、すみません。でも、アーサー様が優しいって……、ぶっ、あはは」
アーサーは顔立ちは決して悪くない。それどころか、アスラン様に似ていて、端正な貴族的な容姿をしている。でも、表情が……。内面からにじみ出る知性のなさ、というかなんか湧き上がる卑しさが……。彼を知れば知るほど、とてもかっこいいとは思えなくなるのだ。
「カレン様は、フェリシティ様に対抗しようとしてるんですか? ちょっと、性格悪くないです? せっかく聖女フェリシティ様にそっくりな顔なのに、がっかりです」
「……ねえ、マリリン。あの肖像画は、レドリオン家が持ち込んだものでしょう?」
「ええ、そうです。そこは素晴らしいです。誰も見たことのない聖女様の肖像画を探し出すという偉業を達成するなんて」
「その、誰も見たことのない聖女の肖像画のモデルは誰?」
「え? モデルって? それは、聖女様では?」
うちの侍女は頭が悪いらしい。
でも、頭の悪くない貴族たちはそれに気が付いているだろう。
だけど、何も言わない。おそらく彼女が国王の娘なのは確かだろう。ただ、紫の瞳を持たないだけで。
彼女は私から次期女王の座を奪いたいのだろう。レドリオンは、彼女こそが正当な後継者だと思っている。
でも、違うのだ。
唯一の後継者は私だ。たとえ、私が侍女が生んだ私生児だったとしても。
だって、カレンは純血種ではないのだから。
カレンが女王になれば、建国女王の炎は消えてしまうだろう。
マリリンはさっそく小声でぶつくさ文句を言った。
大幅に遅れたくせに、アーサーは、
「さっさと茶を入れろ。喉が渇いてるんだ」
と私に命令する。
マリリンがすっと出て来て、ぎこちない手つきで紅茶を入れる様子を、不愉快そうにアーサーは見てから、テーブルのクッキーをぼりぼり食べた。
「最近、あの果物が売れなくなったぞ! どうするんだ!」
口からクッキーのかけらをこぼしながら、私に詰め寄る。
マリリンが、毛虫でも見るかのような顔で、アーサーを見てから下がった。
「輸出が規制されましたか?」
私の質問に、アーサーの従者が答える。
「ええ、帝国の貴族の間で中毒者がたくさん出たようで、売買が禁止されました。もう、果物は栽培しても、正規の手段では売れないでしょう」
「どうするんだよ。第二王女なんてやつが出てきて、ただでさえレドリオンに負けてんのに!」
不機嫌そうにぼやきながら、アーサーはごくごく紅茶を飲んで、ばりばりとクッキーを口に詰める。
その第二王女が出て来た時に、私の味方にならなかったくせに。むかむかする気持ちを抑える。彼に何か言うだけ無駄だから。私は、彼の従者に向けて発言した。
「果物が売れないのでしたら、飴を作って売りましょう」
「はあ? 飴だと?」
「ええ、果物を煮詰めてジャムにして、それに飴をかけて固めるのです。あの果物は、加熱することで、より幸せな夢を見る力が強くなります」
「本当ですか?」
従者が前のめりになって、聞く。
「はい。加工の手間はかかりますが、失業者を使えば、雇用の確保にもなりますし、それに、果物と違って、長期間保存ができ、持ち運びも楽になります」
「それはすばらしい! さっそく当主様に提案します」
従者が糸目を細めてほくそ笑む横で、よだれを垂らしそうな顔でアーサーがつぶやいた。
「ジャムを飴で包むのか。うまそうだな」
「中毒性は果実の10倍ですよ。国民の口には入らないようにしてください」
従者の方を向いて、厳重に注意する。彼は分かってますとばかりにうなずいた。
そういえば、ブルーデン公爵は誕生パーティに出席していなかった。持病が悪化したと聞いたけれど。
「ブルーデン公爵様は、まだ病気が治らないのですか?」
バリバリとクッキーをかじるアーサーの代わりに、従者が答えた。
「はい。近頃すっかり体が弱くなられて。誕生パーティにも出席できず、王女様が炎に入る姿を見られなかったと残念がっていました」
「おい、父上のために、炎に入って見せろ。いいだろう? 別に減るもんじゃないし」
クッキーのかけらを口から飛ばしながら、アーサーがあまりにもいらつくことを言う。
あの炎に入っても、体を焼かれることはないけれど、精神はかなり疲弊する。それに、身に着けている物は、全部減るし。
婚約者にドレスも宝石も送ったことないくせに。
返事をする気にもならずに黙っていると、マリリンが大声で叫んだ。
「王女様! 誰か来ます! 赤色です!」
皆で一斉に木立の向こう見る。
「あれは? 第二王女か」
日傘を差した赤いドレスの少女が、護衛騎士を連れてこっちに歩いて来ている。王宮に住むことになったカレンが離宮に来るなんて、何の用かしら?
「お姉さま!」
豪華な赤いドレスを着た「妹」は、にっこり笑って私に挨拶をした。
「お姉さま。ずっとお会いしたかったです。どうして王宮にいらっしゃらないの?」
邪気のない笑顔で、嫌味な質問をしてくる。
自分は王宮に部屋を与えられたのに、私は離宮に追いやられたままだと言いたいのね。
今回の「妹」は、前回の妹と姿だけでなく中身も似ているようだ。
「まあ、こちらがお姉さまの婚約者ね。とっても素敵な方!」
カレンはアーサーに向けて、誰をも魅了するような微笑みをうかべた。
「あ、ああ」
美女に弱いアーサーは顔を真っ赤にして、カレンを見ている。
「お姉さまがうらやましいわ。こんなにかっこいい方とお茶会ができるなんて。そうだ。私もご一緒していいかしら?」
「ぶっ」
後ろでマリリンが小さく噴き出した。
私は、振り向いて彼女をにらみつけてから、カレンに返事した。
「椅子は二人分しかないのよ」
断り言葉に、カレンは瞬時に涙を浮かべた。
「そんな……。ごめんなさい。わたし、アーサー様のお邪魔でしたか?」
潤んだ瞳の美少女が、胸の前で手を組んでアーサーを見上げる。アーサーの視線が、カレンの豊かな胸の位置で固定される。
「いい……ゴクリ。いや、邪魔など……。そうだ。今日はカレン王女とお茶をしよう。王宮に来たばかりだから、俺が色々教えてやらないとな。おい、席を譲れ」
カレンの大きな胸に魅了されたアーサーは、私に椅子から立ち上がるように命じた。
涙にぬれたように光る魅惑の瞳、ふっくらとしたピンク色の唇。それから、とてもとても大きな胸。新しい王女はたちまち男性陣の人気者になった。アーサーも、その魅力にはあらがえない。あれだけ、レドリオンの赤茶色の髪をバカにしていたくせに。
「まあ、うれしい! アーサー様は優しいんですね!」
カレンの方も、私に会いたかったと言ったくせに、こっちを見もせずに、アーサーにお世辞を言い続ける。
私はマリリンを連れて、この場をさっさと退席した。
いや、べつに全くいいのよ。むしろ、嫌な時間を引き受けてくれてありがとう。
従者と果物の販売方法について話ができたから、今日の目的は達成したし。
でも、なんで、カレンは自分からこんな苦行を買って出るんだろう? アーサーなんかとお茶会をしたいの? 本気で仲良くなりたいの?
「ぷっ、あは、あはは」
もう我慢できないと言うように、後ろを歩くマリリンが笑い出した。
「なんですかあれ? アーサー様が、か、かっ、かっこいい、ぶっ、あはは」
しゃがみこんで大笑いしている。
「いや、たしかに顔はいいですよね。貴族はみんな顔が整ってますもん。でも、あのアーサー様って、中身はすっごく残念でしょう? それを知らないってのは、まあ、かわいそうすぎるー。いや、でも、でも、なんですか? 彼女、めちゃくちゃアピールがあからさま過ぎません?」
「マリリン。王女と公爵令息に対して無礼よ」
「いや、すみません。でも、アーサー様が優しいって……、ぶっ、あはは」
アーサーは顔立ちは決して悪くない。それどころか、アスラン様に似ていて、端正な貴族的な容姿をしている。でも、表情が……。内面からにじみ出る知性のなさ、というかなんか湧き上がる卑しさが……。彼を知れば知るほど、とてもかっこいいとは思えなくなるのだ。
「カレン様は、フェリシティ様に対抗しようとしてるんですか? ちょっと、性格悪くないです? せっかく聖女フェリシティ様にそっくりな顔なのに、がっかりです」
「……ねえ、マリリン。あの肖像画は、レドリオン家が持ち込んだものでしょう?」
「ええ、そうです。そこは素晴らしいです。誰も見たことのない聖女様の肖像画を探し出すという偉業を達成するなんて」
「その、誰も見たことのない聖女の肖像画のモデルは誰?」
「え? モデルって? それは、聖女様では?」
うちの侍女は頭が悪いらしい。
でも、頭の悪くない貴族たちはそれに気が付いているだろう。
だけど、何も言わない。おそらく彼女が国王の娘なのは確かだろう。ただ、紫の瞳を持たないだけで。
彼女は私から次期女王の座を奪いたいのだろう。レドリオンは、彼女こそが正当な後継者だと思っている。
でも、違うのだ。
唯一の後継者は私だ。たとえ、私が侍女が生んだ私生児だったとしても。
だって、カレンは純血種ではないのだから。
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