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第6話 魔物の侵入
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魔物の侵入は、ダムランド南東部の森林地帯で確認された。
一報を受けた国王ラウルスは、魔法師団長セシウスに、軍を率いての討伐を命じた。
魔法学校にも速報が入り、生徒たちは各担任から、状況説明を受けた。
――お父様が討伐に……
マリアーナは、父の安否が心配であったが、努めて平静を装っていた。
ふと見やるとリドールも、腕組みをしながら一点を見つめて、何かを思案しているようであった。
その日の授業は全て休講となり、生徒たちには、寮での待機命令が出た。
生徒たちが、不安そうな表情で教室を出る中、マリル女史が、リドールとマリアーナ、ラフィトを呼び止めた。
「3人とも、校長室へ来てもらえますか?」
◇◆◇◆
3人がマリル女史に連れられて校長室に入ると、そこには既に上級生数名と、それぞれの担任が在室していた。
「皆さん、揃ったようですね」
校長は立ち上がり、生徒たちの前までやってきた。
「聞いての通り、懸念されていた事態となりました。我が国にもとうとう、魔物の脅威が及んだようです。結界をどのようにすり抜けたのかは不明ですが、おそらく今回入り込んだ魔物たちは、魔王軍の先遣隊と思われます」
校長は、ひと息置いて続けた。
「現在、セシウス魔法師団長が殲滅に当たっておられますが、戦況は拮抗しているとのことです」
――先生が出ても苦戦を……。
リドールは、やはり父の見立ては正しかった、と認めざるを得なかった。
「このまま制圧が長引けば、魔王軍の本隊が到着してしまいます。それまでに何としても、先遣隊を全滅させ、結界の修繕を行わなくてはなりません」
集められた生徒たちは、皆緊張した面持ちで校長を見つめていた。
「そこで我が校へも、援軍派遣の打診が王都よりありました。通常、生徒たちを実戦の場に送ることはあり得ませんが、今回は非常事態です。実力から判断すれば、あなた方4つのトライアドが適任かと思われますが、引き受ける意思はありますか? もちろん、あなた方には断る選択肢もあります」
沈黙が流れた。
突然突きつけられた「実戦」という言葉の響きに、皆想像が追いつかないようだった。
「ぼ、ぼくは行きたいと思います!」
静寂を破ったのは、ラフィトであった。
校長も含め、皆驚いた顔でラフィトを見た。
「おい、リーダーは俺だ。先を越しやがって」
リドールが歩み出た。
「もちろん参加します。王族の一員として、民を守るのは当然の責務です」
マリアーナも進み出て言った。
「私も、父の元に向かわせてください」
上級生たちも、顔を見合わせて言った。
「後輩たちには負けてられんだろ」
「どうせ結界が破られたら、逃げ道なんてないしね」
「こんな日のために訓練してきたんだしな」
皆、決意は固まったようだった。
「わかりました。校長として、皆さんの勇気を誇りに思います。ただ、決して無理はしないように。勝てないと判断したら、退くことも大切です。皆さんの武運を祈ります」
一報を受けた国王ラウルスは、魔法師団長セシウスに、軍を率いての討伐を命じた。
魔法学校にも速報が入り、生徒たちは各担任から、状況説明を受けた。
――お父様が討伐に……
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ふと見やるとリドールも、腕組みをしながら一点を見つめて、何かを思案しているようであった。
その日の授業は全て休講となり、生徒たちには、寮での待機命令が出た。
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「3人とも、校長室へ来てもらえますか?」
◇◆◇◆
3人がマリル女史に連れられて校長室に入ると、そこには既に上級生数名と、それぞれの担任が在室していた。
「皆さん、揃ったようですね」
校長は立ち上がり、生徒たちの前までやってきた。
「聞いての通り、懸念されていた事態となりました。我が国にもとうとう、魔物の脅威が及んだようです。結界をどのようにすり抜けたのかは不明ですが、おそらく今回入り込んだ魔物たちは、魔王軍の先遣隊と思われます」
校長は、ひと息置いて続けた。
「現在、セシウス魔法師団長が殲滅に当たっておられますが、戦況は拮抗しているとのことです」
――先生が出ても苦戦を……。
リドールは、やはり父の見立ては正しかった、と認めざるを得なかった。
「このまま制圧が長引けば、魔王軍の本隊が到着してしまいます。それまでに何としても、先遣隊を全滅させ、結界の修繕を行わなくてはなりません」
集められた生徒たちは、皆緊張した面持ちで校長を見つめていた。
「そこで我が校へも、援軍派遣の打診が王都よりありました。通常、生徒たちを実戦の場に送ることはあり得ませんが、今回は非常事態です。実力から判断すれば、あなた方4つのトライアドが適任かと思われますが、引き受ける意思はありますか? もちろん、あなた方には断る選択肢もあります」
沈黙が流れた。
突然突きつけられた「実戦」という言葉の響きに、皆想像が追いつかないようだった。
「ぼ、ぼくは行きたいと思います!」
静寂を破ったのは、ラフィトであった。
校長も含め、皆驚いた顔でラフィトを見た。
「おい、リーダーは俺だ。先を越しやがって」
リドールが歩み出た。
「もちろん参加します。王族の一員として、民を守るのは当然の責務です」
マリアーナも進み出て言った。
「私も、父の元に向かわせてください」
上級生たちも、顔を見合わせて言った。
「後輩たちには負けてられんだろ」
「どうせ結界が破られたら、逃げ道なんてないしね」
「こんな日のために訓練してきたんだしな」
皆、決意は固まったようだった。
「わかりました。校長として、皆さんの勇気を誇りに思います。ただ、決して無理はしないように。勝てないと判断したら、退くことも大切です。皆さんの武運を祈ります」
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