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交差する思い
expose one's shame
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「どうしたの?蒼ちゃん…」
自分との会話を途切れさせた蒼に、高橋は少し焦り、言葉をかけた。
しかし、蒼は
「ごめんなさい、高橋さん。
少しだけ待ってて」
と、言って、前を見たまま先に歩いていった。
高橋はその光景を見つめていたが、蒼が人混みの中にいた中年女性に声をかけようとしていることがわかった。
その女性はその場にしゃがみ込んでおり、具合が悪くなったように見えた。
「お母さん」
蒼は、その場にしゃがみ込んでいる女性に、自分もしゃがんで声をかけた。
(お母さん?)
高橋は、蒼が声をかけた女性が、彼女の母親であるということを認識した。
しかし、蒼の母にしては若すぎて、本当の親子なのか甚だ疑問に感じる。
若い上に美しい…
生活感のないその女性は、蒼に声をかけられると、驚いた表情を浮かべて立ち上がった。
どうやら、具合が悪いわけではなさそうだ。
蒼とその女性は二、三言、会話を交わしていたが、今度は若い男が二人に近づいてきて、蒼と会話を交わしている。
(あれは?)
高橋は、この若い男がどういう関係の者なのか、さっぱりわからなかったが、男は女性の肩を支えるようにして、その場から去っていった。
蒼はしばらく、二人の後ろ姿を見つめていたが、すぐに高橋のところへ戻ってきた。
「ごめんね。」
「いや、全然…
どなた?」
「あ、ワタシのお母さんなの。
男の人は新しい旦那さん」
「えっ、旦那さん?
めちゃくちゃ若くない?」
「そうね。
まだ23だし…
お母さんとは二十歳以上年齢が離れているの」
蒼はそう言って笑った。
「そうなんだ
でも、なんかいいよね。
常識にとらわれず、そうやって歳の差を乗り越えて結婚するのって」
「そう?
ワタシは彼女の息子って立場だから、その辺の事はよくわからないよ。」
蒼は口調こそ変わらなかったが、高橋には少し機嫌が悪くなっていることがなんとなくわかった。
だから、それ以上はもう、この話題に触れるのをやめた。
しかし、寿司屋にいたときより、かなり饒舌になり、自然に会話出来たような気がした高橋は、少しだけ気持ちがハイになっていた。
自分との会話を途切れさせた蒼に、高橋は少し焦り、言葉をかけた。
しかし、蒼は
「ごめんなさい、高橋さん。
少しだけ待ってて」
と、言って、前を見たまま先に歩いていった。
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その女性はその場にしゃがみ込んでおり、具合が悪くなったように見えた。
「お母さん」
蒼は、その場にしゃがみ込んでいる女性に、自分もしゃがんで声をかけた。
(お母さん?)
高橋は、蒼が声をかけた女性が、彼女の母親であるということを認識した。
しかし、蒼の母にしては若すぎて、本当の親子なのか甚だ疑問に感じる。
若い上に美しい…
生活感のないその女性は、蒼に声をかけられると、驚いた表情を浮かべて立ち上がった。
どうやら、具合が悪いわけではなさそうだ。
蒼とその女性は二、三言、会話を交わしていたが、今度は若い男が二人に近づいてきて、蒼と会話を交わしている。
(あれは?)
高橋は、この若い男がどういう関係の者なのか、さっぱりわからなかったが、男は女性の肩を支えるようにして、その場から去っていった。
蒼はしばらく、二人の後ろ姿を見つめていたが、すぐに高橋のところへ戻ってきた。
「ごめんね。」
「いや、全然…
どなた?」
「あ、ワタシのお母さんなの。
男の人は新しい旦那さん」
「えっ、旦那さん?
めちゃくちゃ若くない?」
「そうね。
まだ23だし…
お母さんとは二十歳以上年齢が離れているの」
蒼はそう言って笑った。
「そうなんだ
でも、なんかいいよね。
常識にとらわれず、そうやって歳の差を乗り越えて結婚するのって」
「そう?
ワタシは彼女の息子って立場だから、その辺の事はよくわからないよ。」
蒼は口調こそ変わらなかったが、高橋には少し機嫌が悪くなっていることがなんとなくわかった。
だから、それ以上はもう、この話題に触れるのをやめた。
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