190 / 190
ケジメ
しおりを挟む
「ごめんね、サオリちゃん
わざわざお呼び立てしてしまって。
コーヒーでよかったかしら?」
「はい。
すみません…」
サオリは、席に着くと、頭を下げた。
「ねえ、早速なんだけど」
「はい。」
いきなり本題に入った久美子に、サオリは、顔を上げて返事をした。
「サオリちゃん
そろそろウチに復帰してくれない?」
「えっ…」
「美香ちゃんも少しずつだけど快方に向かってるわ。
もう十分よ。
サオリちゃんが解放される番よ。」
「社長
それついては、この前…」
「そうね。
美香ちゃんの面倒を見ていくって言ってたわね。
でも、ワタシが提案しているのは、美香ちゃんを置いて、あなただけが帰ってくるように言ってるんではなくて…
美香ちゃんも一緒にウチに復帰させたいと思ってるのよ。」
「えっ…
でも、美香ちゃんはもう…」
「わかってるわ。
もう、レスラーとしては復帰するのは難しい…
そう言ってるんでしょ?
だから、美香ちゃんにはコーチとして復帰してもらいます。」
「コーチ…」
「そう。
順調に回復すれば、選手として動き回る事は出来なくても、良き指導者として頑張ってくれるようになる
ワタシはそう思ってるの。
だから、サオリちゃん
あなたも復帰して。」
「それは…」
「じゃあ、これだけ教えて。
サオリちゃんは今もプロレスが好き?」
久美子の質問に、言葉が出てこないサオリだったが、やがて口元を両手で押さえると、嗚咽し、途切れ途切れの言葉で
「好き…
です…
ワタシ…
プロレスが…好きです」
と、絞り出すように久美子に伝えた。
わざわざお呼び立てしてしまって。
コーヒーでよかったかしら?」
「はい。
すみません…」
サオリは、席に着くと、頭を下げた。
「ねえ、早速なんだけど」
「はい。」
いきなり本題に入った久美子に、サオリは、顔を上げて返事をした。
「サオリちゃん
そろそろウチに復帰してくれない?」
「えっ…」
「美香ちゃんも少しずつだけど快方に向かってるわ。
もう十分よ。
サオリちゃんが解放される番よ。」
「社長
それついては、この前…」
「そうね。
美香ちゃんの面倒を見ていくって言ってたわね。
でも、ワタシが提案しているのは、美香ちゃんを置いて、あなただけが帰ってくるように言ってるんではなくて…
美香ちゃんも一緒にウチに復帰させたいと思ってるのよ。」
「えっ…
でも、美香ちゃんはもう…」
「わかってるわ。
もう、レスラーとしては復帰するのは難しい…
そう言ってるんでしょ?
だから、美香ちゃんにはコーチとして復帰してもらいます。」
「コーチ…」
「そう。
順調に回復すれば、選手として動き回る事は出来なくても、良き指導者として頑張ってくれるようになる
ワタシはそう思ってるの。
だから、サオリちゃん
あなたも復帰して。」
「それは…」
「じゃあ、これだけ教えて。
サオリちゃんは今もプロレスが好き?」
久美子の質問に、言葉が出てこないサオリだったが、やがて口元を両手で押さえると、嗚咽し、途切れ途切れの言葉で
「好き…
です…
ワタシ…
プロレスが…好きです」
と、絞り出すように久美子に伝えた。
12
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
月弥総合病院
僕君☾☾
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。
また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。
(小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる