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二日目の捜索
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父親から得た僅かな情報を元に百恵は姫路の街をしらみ潰しにあたったが、一向に見つかる気配はなかった。
「百恵、ほんまに姫路城近くの食堂なんかなあ。
親父の情報が間違ってるんとちゃう?」
「そうですねえ。
ウチ、あれから三橋さんとか、外で声かけてくれたストリップに来てたお客さんとかに聞いてみたんですけど、誰もそんな食堂あらへんて言うし、やっぱりお父さんが店の名前か場所のどっちかを聞き間違ったんとちゃうかって。」
「まあ、それが濃厚やと思うわ。
こんだけ探して見つからへんねんから。」
「すいません。
今回は諦めますわ。
それよりも、お城の方に行きません?
もう大野さんやキヨミさんが来てるはずです。」
「そやな。
ちょっと気分転換しょうか。
でも、まだ日にちはあるし諦めんでええからね。
もし、見つからんかったら興信所でも何でも使うたらええねんから。」
「すいません、姉さん。
色々気にしてもらって。」
「ええねん。そんなんは。
アンタにはお母さんと何が何でも再会して欲しいし、向こうもらそう思てはるやろうからな。」
マキは百恵の肩に手を置いて言った。
二人は姫路城の前の公園で見せ物小屋の設営を行う大野の姿を見つけた。
「大野さん!」
百恵が手を振って声をかけると
「おーっ、百恵、マキ!
ストリップは上手い事やれてんか?」
と、大野は笑って言った。
「はい。何とかかんとか」
百恵が言うと
マキが笑いながら
「何を言うてんのよ。
ちょっと、大野さん聞いてえな。
この子、舞台の上で本番ショーやって、三回とも舞台の上でイッてしもたんやで。
どう思う?」
百恵の適応力の凄さを大野に訴えた。
「ホンマか!
百恵、お前えげつないなあ。」
「すんません。
何か見られてやるんがすごい興奮して…」
「さすがは百恵や。
天職見つけたんとちゃうか?」
「天職ちゃいます。
ウチは姉さんと二人でお客さん取るんが一番楽しいです。」
「まあ、なんと殊勝なことを。
百恵はまだ十七やし、色んな可能性を秘めとる。
色々試してみたらええわ。」
「はい。そうします
ところで大野さん
もう小屋の設営は終わったんですか?」
「ああ。今業者が帰ったとこや。
これからちゃっと飾りつけとかせなならん。」
「ウチ、手伝いますよ。」
「それやったらワタシも」
百恵とマキが協力を申し出たが、大野は首を横に振った。
「二人は今回播磨座のストリップ嬢の仕事でここにおるんやから、そんな事せんでええ。
二人でメシでも食うてこいよ」
大野はそう言って、一万円札をマキに手渡した。
「おおきに、大野さん
ありがたく頂戴します。」
マキは礼を言うと、お金を懐の財布の中に入れた。
「百恵、ほんまに姫路城近くの食堂なんかなあ。
親父の情報が間違ってるんとちゃう?」
「そうですねえ。
ウチ、あれから三橋さんとか、外で声かけてくれたストリップに来てたお客さんとかに聞いてみたんですけど、誰もそんな食堂あらへんて言うし、やっぱりお父さんが店の名前か場所のどっちかを聞き間違ったんとちゃうかって。」
「まあ、それが濃厚やと思うわ。
こんだけ探して見つからへんねんから。」
「すいません。
今回は諦めますわ。
それよりも、お城の方に行きません?
もう大野さんやキヨミさんが来てるはずです。」
「そやな。
ちょっと気分転換しょうか。
でも、まだ日にちはあるし諦めんでええからね。
もし、見つからんかったら興信所でも何でも使うたらええねんから。」
「すいません、姉さん。
色々気にしてもらって。」
「ええねん。そんなんは。
アンタにはお母さんと何が何でも再会して欲しいし、向こうもらそう思てはるやろうからな。」
マキは百恵の肩に手を置いて言った。
二人は姫路城の前の公園で見せ物小屋の設営を行う大野の姿を見つけた。
「大野さん!」
百恵が手を振って声をかけると
「おーっ、百恵、マキ!
ストリップは上手い事やれてんか?」
と、大野は笑って言った。
「はい。何とかかんとか」
百恵が言うと
マキが笑いながら
「何を言うてんのよ。
ちょっと、大野さん聞いてえな。
この子、舞台の上で本番ショーやって、三回とも舞台の上でイッてしもたんやで。
どう思う?」
百恵の適応力の凄さを大野に訴えた。
「ホンマか!
百恵、お前えげつないなあ。」
「すんません。
何か見られてやるんがすごい興奮して…」
「さすがは百恵や。
天職見つけたんとちゃうか?」
「天職ちゃいます。
ウチは姉さんと二人でお客さん取るんが一番楽しいです。」
「まあ、なんと殊勝なことを。
百恵はまだ十七やし、色んな可能性を秘めとる。
色々試してみたらええわ。」
「はい。そうします
ところで大野さん
もう小屋の設営は終わったんですか?」
「ああ。今業者が帰ったとこや。
これからちゃっと飾りつけとかせなならん。」
「ウチ、手伝いますよ。」
「それやったらワタシも」
百恵とマキが協力を申し出たが、大野は首を横に振った。
「二人は今回播磨座のストリップ嬢の仕事でここにおるんやから、そんな事せんでええ。
二人でメシでも食うてこいよ」
大野はそう言って、一万円札をマキに手渡した。
「おおきに、大野さん
ありがたく頂戴します。」
マキは礼を言うと、お金を懐の財布の中に入れた。
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