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勝者と敗者
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まもなく決着が着く…
最終セットでデュースとなった両チームは、互いにエースが確実に決めていき、点数だけがどんどん積み重なっていった。
「あ、ついに、20-20ですよ。
いつまで続くんでしょうか。」
佐藤は、少し疲れたのか、投げやりな言い方で高山に言った。
「いいんですか、佐藤校長。
このセットをウチが取らないと、あなたの人生も変わってしまうんでしょ?」
「それは、まあ。
しかし、第三者的な見方でいえば、こんな名勝負を見られる事なんて、一生に一度あるかないかですよ。
それくらいの白熱した試合です。
彼女達を見ていたら、私の考えている事がいかに恥ずかしい事かを思い知らされます。」
「そうですね。
私もこの試合の結末を楽しみながら見つめたいと想っています。
どっちかがミスした時点で終わってしまうのですからね。」
高山がそう言った、次の瞬間
場内が大歓声に包まれた。
まどかの強烈なバックアタックが決まり、スコアを23-22とした。
ここで必ずと言っていいほど、紅陽が取り返し、長い第五セットとなっていたのだが、何とか死闘に終止符を打ちたいと、麻由香はボールに念を送り、サーブを打った。
ボールは紅陽の少しだけ空いたコートの真ん中にぽとりと落ちていった。
が…
辛うじて、紅陽が拾い、セッターに球を供給。
そして、絶妙なタイミングで上げられたボールを、高い打点から恵美梨が打ち込んだ。
飛び込む事もできない、絶妙な位置にボールが叩きつけられ、大きく跳ねた。
「またかよ」
佐藤は、段々緊張よりも苛立ちに包まれていった。
最終セットでデュースとなった両チームは、互いにエースが確実に決めていき、点数だけがどんどん積み重なっていった。
「あ、ついに、20-20ですよ。
いつまで続くんでしょうか。」
佐藤は、少し疲れたのか、投げやりな言い方で高山に言った。
「いいんですか、佐藤校長。
このセットをウチが取らないと、あなたの人生も変わってしまうんでしょ?」
「それは、まあ。
しかし、第三者的な見方でいえば、こんな名勝負を見られる事なんて、一生に一度あるかないかですよ。
それくらいの白熱した試合です。
彼女達を見ていたら、私の考えている事がいかに恥ずかしい事かを思い知らされます。」
「そうですね。
私もこの試合の結末を楽しみながら見つめたいと想っています。
どっちかがミスした時点で終わってしまうのですからね。」
高山がそう言った、次の瞬間
場内が大歓声に包まれた。
まどかの強烈なバックアタックが決まり、スコアを23-22とした。
ここで必ずと言っていいほど、紅陽が取り返し、長い第五セットとなっていたのだが、何とか死闘に終止符を打ちたいと、麻由香はボールに念を送り、サーブを打った。
ボールは紅陽の少しだけ空いたコートの真ん中にぽとりと落ちていった。
が…
辛うじて、紅陽が拾い、セッターに球を供給。
そして、絶妙なタイミングで上げられたボールを、高い打点から恵美梨が打ち込んだ。
飛び込む事もできない、絶妙な位置にボールが叩きつけられ、大きく跳ねた。
「またかよ」
佐藤は、段々緊張よりも苛立ちに包まれていった。
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