鐘ヶ岡学園女子バレー部の秘密

フロイライン

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名門復活へ

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力強いスパイクがまどかから繰り出され、コートギリギリにボールが叩きつけられた。

「キャプテン、ナイス」

一年生部員がコートの線の外側に並び、一人がボールをキャッチして戻した。

「まどか」

続けて打とうとしていたまどかに、同じ三年生部員の島本麻由香が声をかけた。

「ん?」

まどかが手を止めて、麻由香の方を見ると
麻由香は体育館の入口の方を指差した。

まどかが視線を向けると、ドアのところに校長の佐藤和人が立っており、まどかに手招きしている。

練習に水をさされ、少しムっとした表情になったまどかだったが、なるべく表情を変えないようにして佐藤校長の方へ小走りで向かっていった。

「いやあ、ご苦労さん

どうだね、調子の方は」


「はい、良いです」

佐藤はそう答えたまどかを見てハッとした。

それはあまりにも美しかったからだ。
勿論化粧などしていない
それなのに、目鼻立ちがはっきりしていて、クールな雰囲気と美少女の可愛さを兼ね備えている。
佐藤は、見惚れてしまいそうになるのを何とか思い止まり、本題を告げた。

「新田さん
練習中に悪いが、話があるから
少しだけ校長室にきてくれるかね」


「…

はい」


こんな形で校長室に呼ばれた事などなかったまどかは、明らかに不信感を持ちながら、返事をし、佐藤の後に付いて体育館を出た。

「どしたんだろ…」

三年の阿川陽菜が言うと

「知らない

さあ、続きやるよ!」

副キャプテンでもある麻由香が手を叩いて場の空気を締めた。




まどかが校長室に入ると、佐藤とは別に、知らない男がソファーに座っていて、まどかに向かって軽く会釈した。


「こちらはウチの大学の方から来ていただいた高山先生だよ。」


「よろしく、新田さん」


男は40歳くらいだろうか
細い目をしていて、メガネをかけている
まどかは何かしらの怖さと胡散臭さをその高山という男から感じ取った。
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