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不都合な現実と都合の良い女
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「話?」
陽菜に話があると言われ、身構えてしまうまどかだったが…
「まどか
アンタ、今日の試合で調子悪かったのは、ヤリすぎたからなんじゃないの?」
「えっ…」
「ようやく監督を遠ざけたと思ったら、麻由香とヤッてんだもん。
呆れてしまうわ。」
「…」
「毎晩、コソコソ二人でどこ行ってんのかと思ったら、トレーニングルームで明け方までヤッてんでしょ?
そりゃ、疲れで試合で精彩を欠くのもムリないわ。」
「ごめんなさい…」
「いや、どうせ麻由香に言われたんでしょ?
だって、あれだけまどかに当たりの強かった麻由香が、今では猫撫で声で甘えまくりだもんね。」
「…」
「私もさあ、まどかと麻由香の三人で、このチームを引っ張ってきたっていう自負があるんだよね。
だから、尚更私だけ除け者にされてたって事が許せないのよ。」
「陽菜、そんなつもりはなかったの。
私だって陽菜の事は信頼してるし、三年生の三人で協力し合ってここまで来たと、本心から思っているわ。」
「私はまどかを責めたいんじゃないの。
今は地区予選の真っ只中だし、外野の雑音に耳を傾ける必要はないって考えてる。
でも、このままじゃウチは予選の途中で敗退するに違いないわ。」
「そうだね…」
「後で三人で話をしよ。
わかってると思うけど、何よりも大事なのは、紅陽に勝って全国に行く事。
それ以外については、何の興味もないわ。
もしも、バレーボール以外に意識が向いている者がいたら、私は絶対に許さない。
言いたかったのは、それだけ。」
陽菜はそう言うと、トイレから出ていった。
まどかは忘れていた
陽菜のストイックさとバレーボールに賭けるその情熱を。
まどかも性転換する前はそうだった。
しかし、驚異的な身体能力を与えられるのと引き換えに、バレーボールへの一途さを失ってしまったのだ。
まどか、麻由香、陽菜の三年生の中心メンバー三人の関係に、微妙なズレが生じたのは間違いなかった。
陽菜に話があると言われ、身構えてしまうまどかだったが…
「まどか
アンタ、今日の試合で調子悪かったのは、ヤリすぎたからなんじゃないの?」
「えっ…」
「ようやく監督を遠ざけたと思ったら、麻由香とヤッてんだもん。
呆れてしまうわ。」
「…」
「毎晩、コソコソ二人でどこ行ってんのかと思ったら、トレーニングルームで明け方までヤッてんでしょ?
そりゃ、疲れで試合で精彩を欠くのもムリないわ。」
「ごめんなさい…」
「いや、どうせ麻由香に言われたんでしょ?
だって、あれだけまどかに当たりの強かった麻由香が、今では猫撫で声で甘えまくりだもんね。」
「…」
「私もさあ、まどかと麻由香の三人で、このチームを引っ張ってきたっていう自負があるんだよね。
だから、尚更私だけ除け者にされてたって事が許せないのよ。」
「陽菜、そんなつもりはなかったの。
私だって陽菜の事は信頼してるし、三年生の三人で協力し合ってここまで来たと、本心から思っているわ。」
「私はまどかを責めたいんじゃないの。
今は地区予選の真っ只中だし、外野の雑音に耳を傾ける必要はないって考えてる。
でも、このままじゃウチは予選の途中で敗退するに違いないわ。」
「そうだね…」
「後で三人で話をしよ。
わかってると思うけど、何よりも大事なのは、紅陽に勝って全国に行く事。
それ以外については、何の興味もないわ。
もしも、バレーボール以外に意識が向いている者がいたら、私は絶対に許さない。
言いたかったのは、それだけ。」
陽菜はそう言うと、トイレから出ていった。
まどかは忘れていた
陽菜のストイックさとバレーボールに賭けるその情熱を。
まどかも性転換する前はそうだった。
しかし、驚異的な身体能力を与えられるのと引き換えに、バレーボールへの一途さを失ってしまったのだ。
まどか、麻由香、陽菜の三年生の中心メンバー三人の関係に、微妙なズレが生じたのは間違いなかった。
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