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巻き返し
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まどかの強烈なスパイクが決まった。
セットカウント3-0で、鐘ヶ岡は真風に完勝。
ついに決勝に進んだ。
まどかの周りにはメンバーが集まってきて、輪になり、肩を抱き合って喜んだ。
「監督、やりましたね!」
部長の山口が声をかけると、木本は大きく一度頷いた。
「ええ。
まどかは完全に調子を取り戻した。
それも、前よりはるかに力強くね。」
「新田さんに何があったんでしょうか。」
「別に何もないわよ。
まどかのキャプテンシーと、それに応えたメンバーの献身的なはたらき。
それに尽きる。
まあ、元々ウチの子達が持っていたものがちゃんと試合で出せた。
それだけの事。」
木本は、淡々と語った。
「監督
あまり嬉しくなさそうですね。
一時の状況から言えば、よく決勝まで行けたなって思いますよ。」
「嬉しくなんてないわ。
ウチのチームは、フツーに決勝に行く力はいつでも備えているの。
でも、その先へ行くのを、いつも阻まれてきた…」
「紅陽にですね…」
「捲土重来…
今年のメンバーで勝てなければ、もう未来永劫勝つ事なんて出来ないでしょうね。
次の決勝で、ウチが負けたら、私も責任をとって辞めるしかない。」
「監督…そんな」
「それくらい自信があるって事よ。
今のチームにね。」
木本は、決勝での紅陽との戦いに向けて、決意を新たにした。
しかし、当の紅陽は、決勝を見据えることなど出来ない状況にあり、第四セットを迎えていた。
セットカウント1-2で迎えた、このセットを取らなければ終わり…
しかし、7-9と、このセットもポイントで咲聖にリードを許してしおり、メンバーの顔に焦りと緊張感が色濃く出ていた。
セットカウント3-0で、鐘ヶ岡は真風に完勝。
ついに決勝に進んだ。
まどかの周りにはメンバーが集まってきて、輪になり、肩を抱き合って喜んだ。
「監督、やりましたね!」
部長の山口が声をかけると、木本は大きく一度頷いた。
「ええ。
まどかは完全に調子を取り戻した。
それも、前よりはるかに力強くね。」
「新田さんに何があったんでしょうか。」
「別に何もないわよ。
まどかのキャプテンシーと、それに応えたメンバーの献身的なはたらき。
それに尽きる。
まあ、元々ウチの子達が持っていたものがちゃんと試合で出せた。
それだけの事。」
木本は、淡々と語った。
「監督
あまり嬉しくなさそうですね。
一時の状況から言えば、よく決勝まで行けたなって思いますよ。」
「嬉しくなんてないわ。
ウチのチームは、フツーに決勝に行く力はいつでも備えているの。
でも、その先へ行くのを、いつも阻まれてきた…」
「紅陽にですね…」
「捲土重来…
今年のメンバーで勝てなければ、もう未来永劫勝つ事なんて出来ないでしょうね。
次の決勝で、ウチが負けたら、私も責任をとって辞めるしかない。」
「監督…そんな」
「それくらい自信があるって事よ。
今のチームにね。」
木本は、決勝での紅陽との戦いに向けて、決意を新たにした。
しかし、当の紅陽は、決勝を見据えることなど出来ない状況にあり、第四セットを迎えていた。
セットカウント1-2で迎えた、このセットを取らなければ終わり…
しかし、7-9と、このセットもポイントで咲聖にリードを許してしおり、メンバーの顔に焦りと緊張感が色濃く出ていた。
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