【完結】番である私の旦那様

桜もふ

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ドキドキな異世界での学園ライフの始まりよ!

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 あれから試験はパスになり、貴族子息令嬢のクラスへ編入する事になった。
 王位をオールが受け継いだ事を考えると、政務と礼儀作法は必須なので、やはりこのクラスになるのよね。
 オールはずっと心配していたが、政務が立て込んでいた事もあり早々に帰ってしまった。

「ユア様、私は担任の『フランク』です。
 今日から宜しくお願いしたいが、揉め事は止めて下さいね。
 さあ、入りますよ!」

 何で私が問題児みたいな言い方されないといけないのよ!
 こんな人が教官……最悪な学園ライフの幕引きだわ。

「は、はい……(頑張れ私!)」

 ドキドキしながら貴族クラスに入った。

「皆様、おはようございます。
 今日から編入するユア様です。
 皆様仲良くして下さい」

 担任であるフランク先生が手で『どうぞ』と合図をくれたので、自己紹介をした。

「皆様、初めまして。
 わたくし『ユア・バールナ』です。
 仲良くして下さると嬉しいですわ」

 綺麗な姿勢でカーテシーをしたまま、当たり障りのない簡単な挨拶をした後、先生に姿勢を戻して良いと許可があるまでずっとカーテシーをしていた。

「好きな席へどうぞ」

 好きな席って言われてもなぁーーって思っていると、学園長室に入る前に目が合った、背中まであるストレートのピンクブロンドの髪に淡い水色の瞳をした可愛い女の子が手招きをしてくれたので、隣に座らせてもらった。

「わたくし『ポイズン侯爵家のレイン・ポイズン』よ。
 レインって呼んでね。
 わたくしは『ユア様』と呼んでも良いかしら?」
「ええ、大丈夫ですわ。
 レイン様、宜しくお願い致しますわ」

 レイン様の隣には、腰まであるストレートの淡いオレンジ髪に青い色の瞳、学園長室に入る時に目が合った子だ。

 この子の笑顔も凄く可愛い!

「初めまして、わたくし『パーロニー伯爵家のハーティー・パーロニー』ですわ。
 ハーティーと呼んでください。
 わたくしもユア様とお呼びしても良いかしら?」
「ええ、ユアと呼んで下さい。
 ハーティー様、レイン様、今日から宜しくお願い致します」

 私達は3人でクスクスと笑い合った。
 凄く可愛くて優しそうな友達が出来た!!
 教室の机は3人座り用になっており、私は良かったーーっと胸を撫で下ろした。

 ルリナ様と第二王子様は隣のクラスらしくて、ルリナ様の声や行動が悪目立ちしているようで、ハーティー様とレイン様の婚約者もルリナ様の取り巻きになっているらしいです。

 ルリナ様が私にしでかした不祥事まで噂のネタ(悪い噂のネタ)になっているんだとか。

 ハーティー様もレイン様も心配してくれたが、呼んでもいない人達が来たよ。

「まあぁぁっ!
 貧乏平民が何で貴族クラスにいるのよ!
 分かった! 私のオールとジンに色目を使って裏口入学したんでしょ!
 この、卑怯者がっ!!」

 何で私が見下ろされないといけないのよ!
 やっと友達が出来たのに台無しだよ、これで友達がいなくなったら恨むからね。

「マウロ様、ごきげんよう。
 明日のお茶会へは来ていただけますよね?」
「はあぁっ!
 行く時間が無いんだよ、察しろよ!」

 もしかして、コイツ……この方がレイン様の婚約者?

 ルリナ様に脳をやられたのかしら……脳内汚染は怖いわ。
 マウロ様の言葉でレイン様が俯いて泣きそうになってる、この婚約者って冷たくない?

「わ、わたくしも誘われているのですが……。
 ヨーシュア様も参加なさると聞きましたわ、明日ご一緒して下さいますわよね?」
「悪い、ルリナ様の護衛したいから無理だわ。
 それに、いちいち声かけて来んなよ」

 レイン様とハーティー様に対しての態度が最悪、婚約者なんでしょ? 婚約者なのに何故『ルリナ様』が優先なの?
 普通なら婚約者が優先でしょうが! 紳士としてのマナーは何処に行ったのよ!
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