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ダーティ様の婚約者
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授業を受けながらルリナ様の取り巻き組の事を考えていた。
マウロ様の婚約者はレイン様、ヨーシュア様の婚約者はハーティー様、じゃあギルドマスターの息子であるダーティ様に婚約者っているのかな?
男爵家で一応貴族なんだし、いるよね。
休憩時間にレイン様とハーティー様に聞いてみよう。
「レイン様、ハーティー様にお聞きしたい事があるのですが宜しいでしょうか?」
「ええ、お聞きになって下さい」
「わたくしも大丈夫ですわよ」
「ダーティ様のご婚約者様はいらっしゃらないのですか?
まだ学園の事に疎くて、不躾な質問をしてしまい申し訳ありません」
「大丈夫ですわよ。
気になるのは普通の事ですもの」
「ダーティ様の婚約者はイーリス子爵家のジーナ様ですわ。
ジーナ様は……ダーティ様が冷たく素っ気ない態度をする様になってから不登校になっていますのよ」
「……ジーナ様にお手紙を書こうと思います。
ルリナ様はまだ私の姉妹ですもの、それにジーナ様とお話がしてみたいんです」
レイン様とハーティー様は笑顔で頷いてくれた。
今日は……怖っ!
「あれは何ですの!」
「覗き趣味に目覚めたのではなくて?」
「キモッ……気持ち悪い方々ですわね」
何アレ、扉の隙間から見るって……キモイ趣味だこと。
放置で良いよね。
「「「ごきげんよう」」」
「レイン嬢、ハーティー嬢。
今日もありがとう」
レイン様とハーティー様はオールの言葉に頬を染めていたが、私に片手を上げて馬車に乗った。
私達は微笑み合いながら、帰路へとついた。
「オール……ダーティ様の……」
「ユア、その男に何かされたのか?
その可愛い口から他の男の名前を呼んでほしくないな」
「いやいや、そうじゃなくて……ダーティ様の婚約者であるジーナ様とお話がしたくて、今はルリナ様の事があるから学園へ登校が出来てないらしくて、義理とはいえルリナ様はまだ妹だから……。
普通に世間話がしてみたいのです」
「ジーナ嬢……イーリス子爵家ですね」
「そうだよ!
ジンはジーナ様の事を知ってるの?」
ジンは微笑みながら頷いた。
「良く知っています。ジーナ嬢だけではなくイーリス子爵家の皆様のオーラも凄く綺麗なんですよ。
レイン嬢、ハーティー嬢、ジーナ嬢……可能なら獣人の番を紹介したいくらいです!」
「……?
獣人の番を紹介? って、もしかしてレイン様とハーティー様、ジーナ様には番がいるの?
いるんでしょ?」
「ユア落ち着いてくれ。
レイン嬢、ハーティー嬢、ジーナ嬢には番がいる。
だが彼女達には婚約者がいる……獣人の者は『彼女達が幸せなら』と諦めているんだよ」
「……そんなの辛すぎるよ……」
私は彼女達の番を思い少し泣いてしまった。
「ユア様、ありがとうございます。
その優しいお心だけで我々は救われた気持ちになります」
「ジーナ嬢には俺が手紙を届けてあげるよ」
「ありがとう。
今日届けてほしいから直ぐ書いて来るね」
私は馬車から走り降り、メイドさんに手紙と羽ペンを借りた。
『ジーナ・イーリス子爵様
ジーナ様、初めまして。わたくしはソフィーリアのオパール・オニキス・ブラック王太子殿下の番、ユア・バールナです。
無作法な手紙を送る事をお許し下さい。
そして、わたくしはバールナ公爵家の義理とはいえ娘であり、ルリナ様の義理の姉でもあります。
わたくしの妹がダーティ・パズブリー様にしている不祥事、道理にはずれた不埒で極まる振る舞い……ジーナ様に謝罪して済むような事ではないと分かっていますが、誠に申し訳ありませんでした。
バールナ公爵、わたくしのサンお父様も謝罪文を送った事を聞きました。
ジーナ様にお会いしてお茶を飲みながらお話がしたいです。
無理なお願いだと分かっています、お返事は強制ではないので読んでもらえるだけで感謝しています。
お手紙を読んでいただきありがとうございました。
ユア・バールナ』
オールに手渡し、無事にジーナ様に読んでいただけるよう祈った。
マウロ様の婚約者はレイン様、ヨーシュア様の婚約者はハーティー様、じゃあギルドマスターの息子であるダーティ様に婚約者っているのかな?
男爵家で一応貴族なんだし、いるよね。
休憩時間にレイン様とハーティー様に聞いてみよう。
「レイン様、ハーティー様にお聞きしたい事があるのですが宜しいでしょうか?」
「ええ、お聞きになって下さい」
「わたくしも大丈夫ですわよ」
「ダーティ様のご婚約者様はいらっしゃらないのですか?
まだ学園の事に疎くて、不躾な質問をしてしまい申し訳ありません」
「大丈夫ですわよ。
気になるのは普通の事ですもの」
「ダーティ様の婚約者はイーリス子爵家のジーナ様ですわ。
ジーナ様は……ダーティ様が冷たく素っ気ない態度をする様になってから不登校になっていますのよ」
「……ジーナ様にお手紙を書こうと思います。
ルリナ様はまだ私の姉妹ですもの、それにジーナ様とお話がしてみたいんです」
レイン様とハーティー様は笑顔で頷いてくれた。
今日は……怖っ!
「あれは何ですの!」
「覗き趣味に目覚めたのではなくて?」
「キモッ……気持ち悪い方々ですわね」
何アレ、扉の隙間から見るって……キモイ趣味だこと。
放置で良いよね。
「「「ごきげんよう」」」
「レイン嬢、ハーティー嬢。
今日もありがとう」
レイン様とハーティー様はオールの言葉に頬を染めていたが、私に片手を上げて馬車に乗った。
私達は微笑み合いながら、帰路へとついた。
「オール……ダーティ様の……」
「ユア、その男に何かされたのか?
その可愛い口から他の男の名前を呼んでほしくないな」
「いやいや、そうじゃなくて……ダーティ様の婚約者であるジーナ様とお話がしたくて、今はルリナ様の事があるから学園へ登校が出来てないらしくて、義理とはいえルリナ様はまだ妹だから……。
普通に世間話がしてみたいのです」
「ジーナ嬢……イーリス子爵家ですね」
「そうだよ!
ジンはジーナ様の事を知ってるの?」
ジンは微笑みながら頷いた。
「良く知っています。ジーナ嬢だけではなくイーリス子爵家の皆様のオーラも凄く綺麗なんですよ。
レイン嬢、ハーティー嬢、ジーナ嬢……可能なら獣人の番を紹介したいくらいです!」
「……?
獣人の番を紹介? って、もしかしてレイン様とハーティー様、ジーナ様には番がいるの?
いるんでしょ?」
「ユア落ち着いてくれ。
レイン嬢、ハーティー嬢、ジーナ嬢には番がいる。
だが彼女達には婚約者がいる……獣人の者は『彼女達が幸せなら』と諦めているんだよ」
「……そんなの辛すぎるよ……」
私は彼女達の番を思い少し泣いてしまった。
「ユア様、ありがとうございます。
その優しいお心だけで我々は救われた気持ちになります」
「ジーナ嬢には俺が手紙を届けてあげるよ」
「ありがとう。
今日届けてほしいから直ぐ書いて来るね」
私は馬車から走り降り、メイドさんに手紙と羽ペンを借りた。
『ジーナ・イーリス子爵様
ジーナ様、初めまして。わたくしはソフィーリアのオパール・オニキス・ブラック王太子殿下の番、ユア・バールナです。
無作法な手紙を送る事をお許し下さい。
そして、わたくしはバールナ公爵家の義理とはいえ娘であり、ルリナ様の義理の姉でもあります。
わたくしの妹がダーティ・パズブリー様にしている不祥事、道理にはずれた不埒で極まる振る舞い……ジーナ様に謝罪して済むような事ではないと分かっていますが、誠に申し訳ありませんでした。
バールナ公爵、わたくしのサンお父様も謝罪文を送った事を聞きました。
ジーナ様にお会いしてお茶を飲みながらお話がしたいです。
無理なお願いだと分かっています、お返事は強制ではないので読んでもらえるだけで感謝しています。
お手紙を読んでいただきありがとうございました。
ユア・バールナ』
オールに手渡し、無事にジーナ様に読んでいただけるよう祈った。
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