マスターブルー~完全版~

しんたろう

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在ベルカのバーでティムは通行証を譲ってくれる男をティム
は待っていた。
バーの雰囲気は10時を過ぎると誰もいなくなり、
チェスやカードゲームをしていた客達がいなくなり、
まるでうそのようにバーは静寂をたもっていた。
呼び鈴が鳴った。
軍服姿の男が入ってきた。
ティムはその男がベルカ有数の黄色中隊の男であることに
ティムは気づいていた。
その男はティムの横に座った。
男の軍服にワッペンで13の数字が刻まれていた。
「その軍服は?貴方はベルカ軍の黄色中隊?」
「知っているのか?」と短く答える。
「13とありますが」
「機の番号だ。機の番号は13だ」
男は機の番号だけは言ったが、黄色中隊とゆう事は絶対に言わなかった。

ついに父を落とした、兄が追っていた黄色の13を自分は見つけたのだ・・・

「遅れてすまなかったね。だいぶん待たせたね」13は言う。
ティムはバーの店員に、通行証のやりとりを聞かせないため、
「奥の席に変わりたいのだが、あまり目立たない席が良い。あれば個室がいい」
「ええ。いいですよ。個室なら奥にあります」
そう言って、ティムは13を案内した。
個室に二人を案内した店員に、
「この人のブランデーも用意してくれないかな」
「はい」

ティムは個室で13に、
「話は聞いていますか?」
「ニートベルト大尉から大体のことは聞いている。エルジア大使館に多めにビザを発行してもらって
なんとか通行証を手に入れたよ」
そう言って続ける。
「軍の給与だけではやっていけなくてね」

ティムはお金のは言った封筒を男に差し出す。
中身を確認すると、男は無言で通行証の封筒を渡す。
「じゃあこれでいいかな」男はそう言う。
ティムは男に聞く。
「貴方の名前は?」
「戦争中の裏商売だから、名前までは困るな」
ティムは「待って、時間はあるかな?
貴方に聞きたいことがあるんだ」
「何?」
ティムは1瞬沈黙の後、「ベルカ戦争には参加していた?」
ティムは言った後、
「ああ」男は言った。
ティムは父の最後の空軍基地の名前を出して尋ねた。
「ああ」

彼が13か・・・父を墜としたのは・・・

ティムは13を見つめる、静観な顔つき。その雰囲気には威厳がある・・・
店員がブランデーを持ってきた。
「エルジアに向かう方法は空輸と列車だ」
「この通行証は?」
「列車の通航だよ」
「そのバッチ、黄色中隊?」
「軍関係だから言えないな」
「僕は新聞記者です」
「話は聞いているよ」
そう言ってティムは、
「長く話せないかな、通信番号が知りたい」
「それも今、戦時中だから」
「終われば貴方と友人になりたいな」
「どうして」
「いや・・・仕事だけでなく、友人を増やしたくて」
「そろそろ時間だ」
13が立ち去ると、
ティムは思う
兄は彼を追っている・・・。よく彼の話をしていた。
正直会えるとは思わなかった。
そしてティムは思う。
兄は父が墜された光景が脳裏にしみついているんだ・・・
兄はその思い出と決別するために13を追っている・・・
ティムは思った。
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