転生先は小説の‥…。

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第十章 クリスフォード・ラックスファル侯爵領

不気味なものの正体はー② 続き

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それから問題の球体。

これは魔法陣にも魔力供給器官にも直接繋がっていない。独立で心臓を覆う障壁の中にポコッと。まるでブラックホールみたいに球体が浮かんでいるのだ。
で、ソレは魔法陣を隠れ蓑に自ら存在を隠す。自由過ぎるだろ? 球体め。
それと、球体から漏れる不気味な気配に僅かだが魔力が混じっている。その魔力が異質なのだ。

ハートに七つの魔法陣を‥‥って長いな。七つ野郎でいいか。
七つ野郎の魔力は水系統。魔力量の多さから高位貴族で間違いない。因みにあの女性は土。魔力量の少なさから下位貴族だと思う。覆面野郎は…魔力量が少なすぎて多分、風? あれが鑑定不可と言われる魔力無しなのか。

実はレティエル、火、風、水、土、闇の魔力に触れた経験で魔法陣の魔力と球体の微かな魔力を比べ、異質さを感じ取ったわけだ。流石、俺。優秀すぎ。


黙ったまま話を聞いていた義兄は、きっとフルに知識を総動員していることだろう、ガンバレーお義兄にいちゃん! 

義兄の邪魔にならないよう気配り野郎のジェフリーが以外にも話しかけてきた。
小部屋で大人四人が無言なのも(一人は寝息)落ち着かないので俺も話に乗る。


「お嬢様~、他に何か気が付いたことってあります~?」
「そう…ねぇ、四次元ポ‥‥ぐふぅ‥‥空間収納の魔道具を彷彿したわね」
「えっ? 四次元ポ‥‥ぐふぅ???」
「くっ、繰り返さなくていいわよ」
「ぷっ。‥‥お嬢様は、あの魔道具の構造をご存じで?」
「あっ、オホホホ…いやだわ、そんなの知らないわよ。ホホホ、ちょっとそう思っただけよ」

あわわ、前世のアニメのイメージで答えちゃったよ。レアアイテムの構造を知ってたら変だよね。


四次元空間収納アイテムの存在を知った今‥‥、考えにヒントを得た気がする。
アイテムは、どう考えても違う次元を利用してるよね? 
これは三次元しか知らないと認知し難い。魔法術の基礎知識があれば別だけど。俺の場合、前世か。
これがヒント。球体は異なる次元からの干渉では? そう思えてならない。



義兄もいつの間にか答えを出したらしい。静かな声色だがそこには力強さが含まれている。考え抜いたのだろう。気負いを感じる。


「レティ、球体が放つ異質な魔力は‥‥変異した魔力の可能があるね」

何と?! 知識をフル回転させて導き出した答えが!


…‥ん? 変異した魔力ってなに?


俺の不理解な表情で悟ったジェフリーの視線がドスドス刺ささる。

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