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第十四章 王が住まう場所
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「ではレティ、当初の予定通りでいいのかな?」
うん、それで。といいたいのは山々だが、ここにきて母さんの謎行動が返事を躊躇わせた。まさか意味深な暗号を残すだなんて。うっかり心を鷲掴みされちゃったじゃないの。
まあ、それはいいんだけど。
問題は俺の直感が親父だけじゃなくて、母さんにも働いたことだ。『親父の後を追え』と舌の根の乾かぬ内に『母さんの後を追え』とくれば頭が痛い。
父親と母親のどっちを選べだなんて! そんなの選べないわー。って親の離婚みたいなセリフ吐いちゃったよ。
「レティ? どうしたの? 浮かない顔だけれど何か気になることがあるのかな?」
中々返事をしないのを急かさず、気持ちを聞いてくれる義兄は良いお兄ちゃんだ。
気になることあるよー、聞いて聞いて。
「実はお母様の後も追った方が良いと思ったの。何だか嫌な予感がして・・・」
ジェフリーがキョトンとした顔を向けていたが、会話のやり取りで予定変更を察したみたい。こいつお調子者のクセに聡いんだよ。
「お嬢様、夫人もとは? あ~当主様を追っかけたいとか我がまま言ったでしょ?」
ええ、マジかよーって顔すんなや。デコピンするぞ?
「むぅ。失礼ね。そうよ、ジェフリーが戻ったらお父様を追う話になっていたの。でも、今はお母様をこのまま無視できないと思っているわ。できればお母様を追いかけたい。距離の離れたお父様とだなんて大変だとわかっていてよ? それでも望むわ。だって嫌な予感がするのだもの。じっとしていられないわ」
「ええー、若~」
「ジェフ、お前は黙りなさい」
露骨に不満顔を見せたジェフリーを義兄がピシャリと黙らせた。ざまぁ。
「嫌な、予感ですか・・・」と吟味するように静かに呟く。
まあねー、第六感ならいざ知らず直感だもん。幾ら『俺の勘はよく当たる』ってもさー、所詮は勘。当てにならないよねーって一蹴されちゃったら、そこまでの話。まあ本音をぶっちゃければ、手狭なこの部屋でじっとするのに飽きちゃったってもある。言わんけど。
「レティがそうしたいのなら構わないよ。でも、勘以外に何かそう思わせる根拠があるでしょ? 気のせいでも何でもいいから気になったことを話してくれる?」
・・・そっか、いいんだ。
優柔不断を怒るかな? ってちょっと不安だったけど、拍子抜けするほど簡単にOKくれたわ。良かった。その、根拠ってほどじゃないけど、気になったことはあるよ。
「お母様が暗号を残したのが引っ掛かるの。だってあの暗号はファーレン家のものでしょう? それをわざわざ痕跡を残したのも、お義兄様を誘いだすためと思われますわ」
そう、当主一族でしか使わない暗号を敢えて使った理由がまさにそれだと考えた。
義兄はコクンと頷き話の先を促してくる。ホッ。見当違いと否定されなくて良かった。
「あの暗号はお祖父様ではなくて、お義兄様に宛てたものよ。お母様はマリアから聞いてお義兄様にメッセージを残されたのね。でも、それならわたくし達と合流すればよろしいのに。どうして会って下さらないのかしら」
これが引っ掛かるの。
マリアから俺達の動向を聞いたのならメッセージを残すんじゃなくてさあ、会いに来てくれても罰は当たらないと思うよ?
暗号・・・ちょっと楽しかったけど、そういうのじゃなくてさー、普通に手紙でいいじゃん。行先と目的を書いて渡して欲しかったー。
それに。
どうして今頃になってクレアを追いかけたの? お祖父ちゃんに丸投げしてたじゃん。
母さん、公爵夫人の範疇を超えた動き、してるよね? それって軍絡みかと思っちゃう。
「お義兄様、お母様は我が公爵家、いえ、王国の味方なのでしょうか。お義兄様はどう思われます?」
もし母さんの替え玉が発覚して、今みたいに王宮内を自由?に動き回る姿を人に見られて、そうなると親父は? 立場ないじゃん。これはちょっと看過できないな。
母さん、帝国のスパイと陰口叩かれているのに、これじゃあまんまスパイじゃん。何やってんの?
「それを聞いてレティは、どうするの? 義母上を嫌いになる? それとも味方になる?」
「お、お義兄様・・・ごめんなさい。言い過ぎました。・・・でも、わたくしはお父様の味方ですわ」
「ふふ、それを聞いて安心したよ。だけれどレティ、義母上は私達の敵ではないかな」
その言い方、敵ではないが味方でもないってこと?
うん、それで。といいたいのは山々だが、ここにきて母さんの謎行動が返事を躊躇わせた。まさか意味深な暗号を残すだなんて。うっかり心を鷲掴みされちゃったじゃないの。
まあ、それはいいんだけど。
問題は俺の直感が親父だけじゃなくて、母さんにも働いたことだ。『親父の後を追え』と舌の根の乾かぬ内に『母さんの後を追え』とくれば頭が痛い。
父親と母親のどっちを選べだなんて! そんなの選べないわー。って親の離婚みたいなセリフ吐いちゃったよ。
「レティ? どうしたの? 浮かない顔だけれど何か気になることがあるのかな?」
中々返事をしないのを急かさず、気持ちを聞いてくれる義兄は良いお兄ちゃんだ。
気になることあるよー、聞いて聞いて。
「実はお母様の後も追った方が良いと思ったの。何だか嫌な予感がして・・・」
ジェフリーがキョトンとした顔を向けていたが、会話のやり取りで予定変更を察したみたい。こいつお調子者のクセに聡いんだよ。
「お嬢様、夫人もとは? あ~当主様を追っかけたいとか我がまま言ったでしょ?」
ええ、マジかよーって顔すんなや。デコピンするぞ?
「むぅ。失礼ね。そうよ、ジェフリーが戻ったらお父様を追う話になっていたの。でも、今はお母様をこのまま無視できないと思っているわ。できればお母様を追いかけたい。距離の離れたお父様とだなんて大変だとわかっていてよ? それでも望むわ。だって嫌な予感がするのだもの。じっとしていられないわ」
「ええー、若~」
「ジェフ、お前は黙りなさい」
露骨に不満顔を見せたジェフリーを義兄がピシャリと黙らせた。ざまぁ。
「嫌な、予感ですか・・・」と吟味するように静かに呟く。
まあねー、第六感ならいざ知らず直感だもん。幾ら『俺の勘はよく当たる』ってもさー、所詮は勘。当てにならないよねーって一蹴されちゃったら、そこまでの話。まあ本音をぶっちゃければ、手狭なこの部屋でじっとするのに飽きちゃったってもある。言わんけど。
「レティがそうしたいのなら構わないよ。でも、勘以外に何かそう思わせる根拠があるでしょ? 気のせいでも何でもいいから気になったことを話してくれる?」
・・・そっか、いいんだ。
優柔不断を怒るかな? ってちょっと不安だったけど、拍子抜けするほど簡単にOKくれたわ。良かった。その、根拠ってほどじゃないけど、気になったことはあるよ。
「お母様が暗号を残したのが引っ掛かるの。だってあの暗号はファーレン家のものでしょう? それをわざわざ痕跡を残したのも、お義兄様を誘いだすためと思われますわ」
そう、当主一族でしか使わない暗号を敢えて使った理由がまさにそれだと考えた。
義兄はコクンと頷き話の先を促してくる。ホッ。見当違いと否定されなくて良かった。
「あの暗号はお祖父様ではなくて、お義兄様に宛てたものよ。お母様はマリアから聞いてお義兄様にメッセージを残されたのね。でも、それならわたくし達と合流すればよろしいのに。どうして会って下さらないのかしら」
これが引っ掛かるの。
マリアから俺達の動向を聞いたのならメッセージを残すんじゃなくてさあ、会いに来てくれても罰は当たらないと思うよ?
暗号・・・ちょっと楽しかったけど、そういうのじゃなくてさー、普通に手紙でいいじゃん。行先と目的を書いて渡して欲しかったー。
それに。
どうして今頃になってクレアを追いかけたの? お祖父ちゃんに丸投げしてたじゃん。
母さん、公爵夫人の範疇を超えた動き、してるよね? それって軍絡みかと思っちゃう。
「お義兄様、お母様は我が公爵家、いえ、王国の味方なのでしょうか。お義兄様はどう思われます?」
もし母さんの替え玉が発覚して、今みたいに王宮内を自由?に動き回る姿を人に見られて、そうなると親父は? 立場ないじゃん。これはちょっと看過できないな。
母さん、帝国のスパイと陰口叩かれているのに、これじゃあまんまスパイじゃん。何やってんの?
「それを聞いてレティは、どうするの? 義母上を嫌いになる? それとも味方になる?」
「お、お義兄様・・・ごめんなさい。言い過ぎました。・・・でも、わたくしはお父様の味方ですわ」
「ふふ、それを聞いて安心したよ。だけれどレティ、義母上は私達の敵ではないかな」
その言い方、敵ではないが味方でもないってこと?
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