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13話 光るもの
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「ひゃあっ、今日はけっこう冷たいわね?」
小川に足をつけたアイリスは、水の冷たさに固まった。
「中に入って直接獲ろうなんてするからだよ。風邪ひいちゃうから、上がっておいで?岸から竿で一緒に釣ろう?」
アクアは岸で釣る準備をしながら、アイリスを心配して誘うが、
「だめよ!そんなことしてたら負けちゃうっ」
と、冷たい小川にすねまで浸かって未だ身動きしないまま、魚が逃げないように小さく叫んだ。
「ハハハっ、まだそんなこと言ってるの?勝負なんていつも僕の負けだから、気にしないで早くこっちへ上がっておいで?」
アクアはアイリスが可愛いくて、つい笑ってしまう。
「…いつも勝ってるのはアクアじゃない!嘘つき!絶対上がらないわよ!」
(あ~あ、僕の心はほんとにいつも君に負けてるんだけどね?)
そう思いながら困ったように微笑んでアイリスを見た。
「…あら?見て!アクア!あそこ!」
アイリスが小川の中をゆび指している。
「え?何?」
アクアもその指の先を覗き込むがよく見えない。
「ほらっ!あそこよ!見えない?すごく光ってる!…きっと大物よ…」
そう言って、そろりそろりとアイリスは小川の中を歩いて行く。
ジャブッ
勢いよく手を川に入れたアイリスは、手応えのなさに拍子抜けした。
「…?あら?魚じゃなかったの?」
そう言いながらジャブジャブと水の中をまさぐって、動かずに光っているものを手に掴むと、水の中からそれを出した。
「…え?…っ!これって…」
手にした物を見つめてアイリスが動かなくなった。
「どうしたの⁉︎アイリス⁇大丈夫⁇」
固まるアイリスが心配になって、アクアが呼びかけた。
「えっ⁉︎ええ……きゃあっ!」
ジャボンッ
「アイリス‼︎」
慌てて振り返ったアイリスはバランスを崩して、小川に尻餅をついてしまった。
アクアは、ズボンの裾も捲らず、ザブザブと急いでアイリスのところまで駆け寄り、水の中から抱き上げた。
「ごめんね、急に呼びかけたから。大丈夫?」
「えっ、ええ、大丈夫よ」
しかしアイリスの顔は言葉とは裏腹に青ざめていた。
アクアは急いで岸に戻ると、アイリスの体に怪我がないか確認する。
「怪我はないみたいだけど…ほんとに大丈夫じゃなさそうな顔色だよ?寒いのかい?」
そう言って自分の上着を羽織らせたアクアは、心配そうにアイリスの顔を覗き込む。
「ち、違うの。これ…見て?」
アイリスはさっき拾った物をアクアに見せた。それは大きめのバッヂで、純金と思われる土台にとても豪華な紋章が刻まれた贅沢な品だった。
「…すごい物拾ったね?」
「そうだけど、そうじゃなくてっ!…この彫られてる模様よく見て?」
アイリスはアクアにそのバッヂを手渡した。アクアはそれをじっと見つめる。何か2つの紋章が彫られていた。
「…あっ…っつぅ」
「アクア⁉︎」
急に頭を押さえて顔を歪めるアクアにアイリスは慌てた。
「大丈夫⁉︎どうしたの⁇」
「…………アイ…リス。ごめん、ちょっと…頭が…家に戻って、いいかな…」
アクアはそう言いながら、ドサっと膝を地面につき、バタリと倒れて意識を失ってしまった。
「アクア!アクア‼︎…」
小川に足をつけたアイリスは、水の冷たさに固まった。
「中に入って直接獲ろうなんてするからだよ。風邪ひいちゃうから、上がっておいで?岸から竿で一緒に釣ろう?」
アクアは岸で釣る準備をしながら、アイリスを心配して誘うが、
「だめよ!そんなことしてたら負けちゃうっ」
と、冷たい小川にすねまで浸かって未だ身動きしないまま、魚が逃げないように小さく叫んだ。
「ハハハっ、まだそんなこと言ってるの?勝負なんていつも僕の負けだから、気にしないで早くこっちへ上がっておいで?」
アクアはアイリスが可愛いくて、つい笑ってしまう。
「…いつも勝ってるのはアクアじゃない!嘘つき!絶対上がらないわよ!」
(あ~あ、僕の心はほんとにいつも君に負けてるんだけどね?)
そう思いながら困ったように微笑んでアイリスを見た。
「…あら?見て!アクア!あそこ!」
アイリスが小川の中をゆび指している。
「え?何?」
アクアもその指の先を覗き込むがよく見えない。
「ほらっ!あそこよ!見えない?すごく光ってる!…きっと大物よ…」
そう言って、そろりそろりとアイリスは小川の中を歩いて行く。
ジャブッ
勢いよく手を川に入れたアイリスは、手応えのなさに拍子抜けした。
「…?あら?魚じゃなかったの?」
そう言いながらジャブジャブと水の中をまさぐって、動かずに光っているものを手に掴むと、水の中からそれを出した。
「…え?…っ!これって…」
手にした物を見つめてアイリスが動かなくなった。
「どうしたの⁉︎アイリス⁇大丈夫⁇」
固まるアイリスが心配になって、アクアが呼びかけた。
「えっ⁉︎ええ……きゃあっ!」
ジャボンッ
「アイリス‼︎」
慌てて振り返ったアイリスはバランスを崩して、小川に尻餅をついてしまった。
アクアは、ズボンの裾も捲らず、ザブザブと急いでアイリスのところまで駆け寄り、水の中から抱き上げた。
「ごめんね、急に呼びかけたから。大丈夫?」
「えっ、ええ、大丈夫よ」
しかしアイリスの顔は言葉とは裏腹に青ざめていた。
アクアは急いで岸に戻ると、アイリスの体に怪我がないか確認する。
「怪我はないみたいだけど…ほんとに大丈夫じゃなさそうな顔色だよ?寒いのかい?」
そう言って自分の上着を羽織らせたアクアは、心配そうにアイリスの顔を覗き込む。
「ち、違うの。これ…見て?」
アイリスはさっき拾った物をアクアに見せた。それは大きめのバッヂで、純金と思われる土台にとても豪華な紋章が刻まれた贅沢な品だった。
「…すごい物拾ったね?」
「そうだけど、そうじゃなくてっ!…この彫られてる模様よく見て?」
アイリスはアクアにそのバッヂを手渡した。アクアはそれをじっと見つめる。何か2つの紋章が彫られていた。
「…あっ…っつぅ」
「アクア⁉︎」
急に頭を押さえて顔を歪めるアクアにアイリスは慌てた。
「大丈夫⁉︎どうしたの⁇」
「…………アイ…リス。ごめん、ちょっと…頭が…家に戻って、いいかな…」
アクアはそう言いながら、ドサっと膝を地面につき、バタリと倒れて意識を失ってしまった。
「アクア!アクア‼︎…」
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