【完結】政略結婚はお断り致します!

かまり

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49話 反旗

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「殿下!起きてください‼︎大変です‼︎殿下‼︎」

「…ぅん?」

 突然夜中にたたき起こされて、目を擦りながらカイルは体を起こした。

 しっかり目を開けて、誰が起こしたのか見ると、全身鎧に身を包んだ兵士だった。
 それを見たカイルの眠気は吹き飛び、険しい顔付きになる。

「どうした…?」

「はっ!外が敵兵に囲まれております!」

 片膝をついた兵士は俯いて報告する。

「何だって⁉︎どういうことだ⁉︎」

 驚いたカイルはベッドから飛び起き、立ち上がって全容を聞いた。

「…非常に申し上げ難いのですが…」

「構わない!言ってくれ!」

「…では、申し上げます!

マクロス殿下が反旗を翻し、王とカイル殿下を討つおつもりのようです!
マリーサ様のご実家ドルマン侯爵家など、第二王子派の勢力を集結させ、城の周りを取り囲んでいます!」

「マクロスが⁉︎……はっ…マリーサは⁉︎地下牢のマリーサはどうなってる⁉︎」

 まさかと思いながらも険しい表情で聞いた。
 悪い予感は外れてくれるよう、祈るような気持ちだった。

「…それが…マクロス殿下が逃されたようで、気づいた時には既にもぬけの殻だったようです。申し訳ありません…」

「そんな…あっ!公爵家は、ジルコニア公爵家は無事か⁇」

「わかりません…しかし、こちらも第一王子派閥を集結させるために関係貴族全てに早馬を走らせましたので、ジルコニア公爵家のこともすぐにわかるかと…」

「…なんてことだ…
とにかく、僕もすぐに準備をする!
マクロスに話しに行こう!」

 考えれば考えるほど悪い予感しかしなかったが、戸惑っている場合ではない、早く対処しなければと気持ちを奮い立たせ、カイルは支度を急いだ。
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