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ビジネス電話編
chapter15 一般的な電話応対 ~伝言メモの作成~
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ある日の嶋尻家の食卓にて…
「お~い母さん!!」
「あなた!どうしたの?」
「私の書斎に置いてあった、このメモだけど…」
「これって、今日電話があったのかな?」
「私はついさっき帰ってきたばかりだけど、家の電話は鳴っていなかったわね…」
”スタスタスタスタ…”
「どうしたの2人とも?難しそうな顔をして…」
「ねぇ真琴!このメモなんだけど…」
「…これじゃ、いつ、誰から、どんな用件でかかってきたのか分からないわね…それで、父さんが困っているって訳か…」
「そうなんだよ…」
「美琴は部屋にいるはずだから、呼んで聞いてみた方が早いわよきっと」
「そうね。真琴、悪いけど美琴を呼んできて」
「分かったわ」
”スタスタスタスタ…”
”トントントントン…”
「美琴を呼んできたわ」
「何?どうしたの」
「美琴…このメモだけど…」
「あぁそれね!今日は部活もないし、授業終わって15時位に帰ってきたら、家の電話が鳴っていて、それに出た時のだよ!」
「会社の人って書いてあるけど…」
「えっとね…確か『サカモトさん』って人だったと思う!」
「サカモトさん…サカモト…サカモト…………!!それ、取引先の社長だよ!今日私はその時間帯出張していて、会社には居なかったから、家の電話にかけて下さったんだ!」
「あなた!今すぐかけ直さなくて大丈夫なの?」
「あぁ。その社長さんには、私が帰社してから電話をかけているから、問題ないよ」
「それにしても、父さんが会社に帰ってきてから、その社長さんに電話をかけて居なかったら、きっと大事になっていたわね…」
「その社長さんには、ごひいきにしてもらっているんだ…もし、これで電話をかけていなかったら…と思うとゾッとするよ…」
***
美琴さんは、メモに『会社の人から~』と書いていましたが、これでは『勤めている会社の人』なのか『会社の取引先の人』なのかが分かりません。また、個人名も書いていなかったため、例え電話先の組織名が分かったとしても、そこの誰だったのかは分からないでしょう。
電話を取り次いだ人がメモ(これを伝言メモと言います)を残す場合、相手先の『会社名(組織名)』『個人名』は必ず残すようにします。
また、真琴さんが『…これじゃ、いつ、誰から、どんな用件でかかってきたのか分からないわね…』と言っているように、電話があった時間や電話の用件についてもメモの中に入れます。
これは、取次先(今回のケースではお父さん)が折り返し連絡をする際に、相手先の人と意思疎通がしやすくなるためです。
尚、用件等の詳細を記す際は『見るメモ』を心がけ、できるだけ箇条書きで分かりやすく記すようにし、電話の最後に復唱して、取り次ぐ内容に間違いがないか、相手先にも確認してもらうようにします。
近年では、実用的かつお洒落な伝言メモが、100円均一などで手軽に購入できるようになりました。
伝言する要点が予めまとめられているので、そういったものを利用するのも一つの手となっています。
***
「それから、今日は帰宅したらすぐに書斎に行ったから気がついたが、書斎に行かずに母さんと一緒にいることも多い。メモを残してくれるなら、できる限り書斎じゃなく居間にしてもらった方がいいな…」
「それか、メモを残したことを父さんが帰ってきたら、口で伝えるべきね」
***
伝言メモを残した場合は、アフターフォローが欠かせません。何故なら、メモを残した相手が、必ずしもメモをすぐに見るとは限らないからです。
取次先(今回の場合はお父さん)が戻ったら、電話があったことと、伝言メモがあることを口頭で伝えます。
また、取次者が離席している間に取次先が戻っていた場合は、メモを見てもらえたかどうかを、できる限り口頭で確認します。
伝言が伝わるまでは、取次者の責任となります。
取次先が予定時刻になっても戻らず、相手に約束した時間が迫ってきた場合などは、担当者に連絡を入れ、電話があったことや、伝言メモの内容を伝えるようにします。
尚、近年では携帯電話、スマートフォンが急速に普及したため、メールやSNSでの連絡だけで用件を伝えるケースが増えていますが、メールやSNSのトーク機能で用件を送信しただけで済ませてはいけません。
なぜなら、取次先が相手に約束した時間までに、送信した内容を確認するとは限らないからです。
メールやSNSのトーク機能で用件を伝えた場合は、必ず『既読』であることを返信してもらい、返信がない場合は『見ていない』と判断します。
どうしても取次先と連絡が取れない場合は、取次者から相手に電話をし、『どうするか』と相手に意向を確認するようにしましょう。
***
「今回は大事に至らなかったけど、次から気をつけなさいよ、美琴!」
「へ~い!」
capture16 に続く
~検定問題にチャレンジ!~
次は長瀬達也が電話で、伝言を受けて不在の人に渡すメモを作成するときに心掛けていることである。中から『不適当』と思われるものを一つ選びなさい。
(第21回 ビジネス電話実務検定 知識B級より)
「1.電話を受けた時間を必ず書くようにしている」
「2.特に重要な部分には下線を付けて強調している」
「3.幾つも用件がある場合は、優先順に書いている」
「4.箇条書きにし、『、』や『。』は書かないようにしている」
『不適当』な選択肢は…
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
「4.箇条書きにし、『、』や『。』は書かないようにしている」
~解説~
メモは分かりやすく書くのが基本です。従って、箇条書きにするのはよいのですが、句読点( 、 や 。 )は文章を読みやすくしたり、理解しやすくするためのものなので、書かないようにしているなどは不適当、ということです。
ある日の嶋尻家の食卓にて…
「お~い母さん!!」
「あなた!どうしたの?」
「私の書斎に置いてあった、このメモだけど…」
「これって、今日電話があったのかな?」
「私はついさっき帰ってきたばかりだけど、家の電話は鳴っていなかったわね…」
”スタスタスタスタ…”
「どうしたの2人とも?難しそうな顔をして…」
「ねぇ真琴!このメモなんだけど…」
「…これじゃ、いつ、誰から、どんな用件でかかってきたのか分からないわね…それで、父さんが困っているって訳か…」
「そうなんだよ…」
「美琴は部屋にいるはずだから、呼んで聞いてみた方が早いわよきっと」
「そうね。真琴、悪いけど美琴を呼んできて」
「分かったわ」
”スタスタスタスタ…”
”トントントントン…”
「美琴を呼んできたわ」
「何?どうしたの」
「美琴…このメモだけど…」
「あぁそれね!今日は部活もないし、授業終わって15時位に帰ってきたら、家の電話が鳴っていて、それに出た時のだよ!」
「会社の人って書いてあるけど…」
「えっとね…確か『サカモトさん』って人だったと思う!」
「サカモトさん…サカモト…サカモト…………!!それ、取引先の社長だよ!今日私はその時間帯出張していて、会社には居なかったから、家の電話にかけて下さったんだ!」
「あなた!今すぐかけ直さなくて大丈夫なの?」
「あぁ。その社長さんには、私が帰社してから電話をかけているから、問題ないよ」
「それにしても、父さんが会社に帰ってきてから、その社長さんに電話をかけて居なかったら、きっと大事になっていたわね…」
「その社長さんには、ごひいきにしてもらっているんだ…もし、これで電話をかけていなかったら…と思うとゾッとするよ…」
***
美琴さんは、メモに『会社の人から~』と書いていましたが、これでは『勤めている会社の人』なのか『会社の取引先の人』なのかが分かりません。また、個人名も書いていなかったため、例え電話先の組織名が分かったとしても、そこの誰だったのかは分からないでしょう。
電話を取り次いだ人がメモ(これを伝言メモと言います)を残す場合、相手先の『会社名(組織名)』『個人名』は必ず残すようにします。
また、真琴さんが『…これじゃ、いつ、誰から、どんな用件でかかってきたのか分からないわね…』と言っているように、電話があった時間や電話の用件についてもメモの中に入れます。
これは、取次先(今回のケースではお父さん)が折り返し連絡をする際に、相手先の人と意思疎通がしやすくなるためです。
尚、用件等の詳細を記す際は『見るメモ』を心がけ、できるだけ箇条書きで分かりやすく記すようにし、電話の最後に復唱して、取り次ぐ内容に間違いがないか、相手先にも確認してもらうようにします。
近年では、実用的かつお洒落な伝言メモが、100円均一などで手軽に購入できるようになりました。
伝言する要点が予めまとめられているので、そういったものを利用するのも一つの手となっています。
***
「それから、今日は帰宅したらすぐに書斎に行ったから気がついたが、書斎に行かずに母さんと一緒にいることも多い。メモを残してくれるなら、できる限り書斎じゃなく居間にしてもらった方がいいな…」
「それか、メモを残したことを父さんが帰ってきたら、口で伝えるべきね」
***
伝言メモを残した場合は、アフターフォローが欠かせません。何故なら、メモを残した相手が、必ずしもメモをすぐに見るとは限らないからです。
取次先(今回の場合はお父さん)が戻ったら、電話があったことと、伝言メモがあることを口頭で伝えます。
また、取次者が離席している間に取次先が戻っていた場合は、メモを見てもらえたかどうかを、できる限り口頭で確認します。
伝言が伝わるまでは、取次者の責任となります。
取次先が予定時刻になっても戻らず、相手に約束した時間が迫ってきた場合などは、担当者に連絡を入れ、電話があったことや、伝言メモの内容を伝えるようにします。
尚、近年では携帯電話、スマートフォンが急速に普及したため、メールやSNSでの連絡だけで用件を伝えるケースが増えていますが、メールやSNSのトーク機能で用件を送信しただけで済ませてはいけません。
なぜなら、取次先が相手に約束した時間までに、送信した内容を確認するとは限らないからです。
メールやSNSのトーク機能で用件を伝えた場合は、必ず『既読』であることを返信してもらい、返信がない場合は『見ていない』と判断します。
どうしても取次先と連絡が取れない場合は、取次者から相手に電話をし、『どうするか』と相手に意向を確認するようにしましょう。
***
「今回は大事に至らなかったけど、次から気をつけなさいよ、美琴!」
「へ~い!」
capture16 に続く
~検定問題にチャレンジ!~
次は長瀬達也が電話で、伝言を受けて不在の人に渡すメモを作成するときに心掛けていることである。中から『不適当』と思われるものを一つ選びなさい。
(第21回 ビジネス電話実務検定 知識B級より)
「1.電話を受けた時間を必ず書くようにしている」
「2.特に重要な部分には下線を付けて強調している」
「3.幾つも用件がある場合は、優先順に書いている」
「4.箇条書きにし、『、』や『。』は書かないようにしている」
『不適当』な選択肢は…
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
「4.箇条書きにし、『、』や『。』は書かないようにしている」
~解説~
メモは分かりやすく書くのが基本です。従って、箇条書きにするのはよいのですが、句読点( 、 や 。 )は文章を読みやすくしたり、理解しやすくするためのものなので、書かないようにしているなどは不適当、ということです。
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