リヴァイヴ・ヒーロー ~異世界転生に侵略された世界に、英雄は再び現れる~

灰色キャット

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第六節 リアラルト訓練学校編

第111幕 試験内容、発表

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「アウランせんせー、用紙持ってきたよ!」

 真っ先に職員室へと入り込んだミシェラは、続いて入ったレグルと一緒に待っていた。
 そのまま俺たちが追いついてきたの同時にミシェラはアウラン先生とシューレッド先生がいる場所に向けて歩いて行っていた。

 どちらかが入ればいいと思っていたけど、ちょうど二人共ここにいてくれて良かった。
 シューレッド先生の方は俺がシエラに用事があってA級の教室に訪れた時に教壇に上がっていた先生だった。
 物腰やわらかく、あまり生徒を叱ることに向いてなさそうな雰囲気を纏っている先生だ。

 その二人の先生も俺たちに気付いたようで、ミシェラが持っていた用紙を彼自身から受け取っていた。
 そのまますぐに記入された内容を確認して……記載に不備がなかったようで笑顔で頷いてくれていた。

「はい、これで問題ありません。特別枠のせいで集まりにくいだろう……と思っていましたが、よく頑張りましたね」

 顔の方は笑顔なんだが、それでもミシェラから一歩引いたような態度を取っている。
 その事からも常に笑顔で有り続けるミシェラに不気味さを感じているということだろう。

 そう考えると結構切ないというか……寂しいという感じがする。

「こちらも何も問題ありませんよー。ええっと……リーダーはグレファさんで間違いないですね」
「はい、それで間違いないです」

 元々試験中に組んだチームの中では、G級の生徒がリーダーとして動くようにする……という決まりがあるそうだ。
 もちろんミシェラにリーダーの仕事が出来るとは思えない。
 故に必然的に俺の方にやり玉が上がったっというわけだ。

「ありがとうございます。これでグレファくんたちは登録完了ですよ」
「よし!」
「やった!」

 アウラン先生が俺たちのチームの登録を終えたことを告げると、レグルとミシェラが嬉しそうな声を上げた。
 対してルルリナは子供を見るような目で二人を見ていて、シャルランとシエラは楽しそうに話をしている。

「はい、それでは試験内容を発表しますね」

 シューレッド先生がそう告げると、全員一斉に静まり返って先生たちの言葉を静かに待った。
 だが、肝心の二人の先生はどこか言い淀んでいるというか……内容を口にするのに抵抗感があるようにも思えた。

「えーっとですね……グレファくんたちにはヒッポグリフを討伐してもらいたいと思います」
「ひっぽぐりふ?」
「聞いたこと無いですね」

 アウラン先生が口にした討伐内容にシャルランとレグルが全く知らない、といった素振りで疑問を口にしていた。
 どうやらルルリナたちも知らないようで、言葉は口にしてないが不思議そうな顔をしている。

「ヒッポグリフっていうのは上半身が鳥。下半身が馬の大きな魔物だ。
 生き物が魔物になるのは知ってるだろうが、魔力には個体差がある。
 大きく強い魔力を持った生き物が魔物になった時、時たま変異を起こしてこういう個体が生まれる……と言われているな」
「正解ですよ、グレファくん。本当は昇級した後で教わるものなんですけど、君はよく勉強してますね」

 感心するような目で俺の事を見ているシューレッドは俺を褒めてるが……別に勉強した、というわけでもないから素直には喜べない。
 というよりも普段がレッドグリズリーとかホーンウルフとかの割には難易度が相当高いんじゃないかと思うぞ。

 魔物ってのは異形の姿になるとより強くなる傾向があるからな。
 少なくともB級を連れて行うような討伐じゃない。

「……なんでこんな内容なのか疑問に思ってるようですね。
 ミシェラくんとグレファくんをそれほど評価している……といいますか……。
 正直なところ、訓練場であれだけやっている子たちに普通の試験を与えても意味がない……ということです」

 アウラン先生はそう言っているがそれでも俺とミシェラ以外にはかなり荷が重い。
 理由としては理解できるが、それでもわざわざチームを組んで行くようなことじゃないと思う。

「ヒッポグリフってのは強いのか?」
「少なくともレッドグリズリーなんかよりもずっと強いな」
「へー……面白そうだね」

 戦ってみたいなぁ……みたい笑みを浮かべているミシェラは良いにしても、他のメンバーは大なり小なり不安を感じているようだ。

 そりゃそうだ。
 大方訓練ばかりで魔物を討伐したことだって経験がないのだろうに、いきなり強いとはっきり言われた見知らぬ魔物と戦うなんて、誰だって不安を覚えるに決まっている。俺だって少しは感じる。

「ですので、今回に限りA級・B級の生徒分のヒッポグリフを討伐するのは免除となります。
 退治するヒッポグリフは全部で二体。それ以上は無理をして戦う必要はありません。
 証として頭を持ち帰ってくれるのが良いのですが、それでは大きすぎますのでくちばしを切り落として持ち帰ってください。
 決して無理をせず、必ず生きて戻ってきてくださいね。
 最悪、A級・B級の四人には別途試験を受けさせる……ということも出来ますから」
「「「わかりました」」」
「はーい」
「頑張るぜ!」

 それぞれが元気よく返事をして……俺たちの試験当日までヒッポグリフについて情報を共有し、対策をしていくことにした。
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