1 / 2
第1話 無能と呼ばれた俺、勇者パーティー追放
しおりを挟む
レオンは冷たい石畳の上に立ち尽くしていた。湿った空気が肌にまとわりつく。ついさっきまで彼が所属していた勇者パーティー──「黎明の翼」から、正式に追放されたばかりだった。
「お前、本当に何の役にも立たねぇんだよ」
勇者カインの吐き捨てるような声が頭の中に残響している。
聖剣を腰に差した金髪の青年。神の加護を受けた選ばれし男。王都では英雄と讃えられる存在──だがその目は、冷たく歪んでいた。
「支援魔法が一度も成功したことがない。それどころか、戦闘中は突っ立ってるだけじゃないか」
「いえ、俺なりに気配を探って……」
「はぁ? お前が何をしても意味ねぇんだよ。もう出てけ、“無能”。」
仲間たちの視線が突き刺さる。
僧侶のミリアは眉を寄せながら、小さな声で呟いた。「レオン、ごめんなさい。でも、カイン様の判断が正しいの」
弓手のセラは気まずそうに顔を逸らし、魔法使いのルーファスは無表情のまま立っていた。
すべてが終わったのだ。
共に世界を救うはずだった仲間たちから、レオンは追い出された。
彼は静かに背を向けた。
誰も引き止めない。それが、答えだった。
その夜、レオンは王都を出た。
街灯の灯りが遠ざかるたびに、胸の奥に残っていた微かな希望が薄れていった。
「……俺、本当に無能なのか?」
そう呟いても、答えてくれる者はいない。
***
三日後。
レオンは人も通らぬ森を歩いていた。食料はあと一日の分しかない。冒険者登録も抹消され、金もわずか。次の町に着かなければ野垂れ死にだ。
「はは……異世界に召喚されてまで、この有様かよ」
少し前まで、彼はただの日本の大学生だった。図書館で偶然手にした古書を開いた瞬間、光に包まれた。気づけばこの世界へ来ていて、“神託”に選ばれた勇者候補として冒険に出たのだ。
だが彼に与えられたスキルはただ一つ——【理紡ぎ】。どれほど試しても、発動すらしない謎の固有スキル。
カインたちはそれを“初期バグ”扱いし、次第に冷たくなっていった。
「まぁ、今さら悔やんでも仕方ないか」
そう呟いた瞬間だった。
草むらの奥から、小さな鳴き声が聞こえた。
「……スライム?」
粘液の塊が一匹、ぴょこぴょこと近づいてくる。
この世界では最弱の魔物。初心者冒険者の腕試し用だ。
レオンはそっと腰の短剣に手をかけた。が、不思議なことにスライムは攻撃してこない。むしろ、ぷるぷると震え──そのまま地面に伏せた。まるで、ひざまずくように。
「どういう……ことだ?」
近づいてみると、スライムの身体が淡い金色に光りはじめた。その光がレオンの体に吸い込まれていく。
すると、視界の片隅に透明なウィンドウが浮かび上がった。
【スライム・キングがあなたに従属しました】
【称号:森の守護者を獲得】
【スキル“理紡ぎ”が反応しています……】
「おいおい……何だこれ」
レオンは思わず後ずさるが、痛みや違和感はない。むしろ心地良い温かさが胸の奥を満たした。
彼が知らないうちに、世界の“理”が動き出していた。
【理紡ぎ】──それは、存在する全ての法則を自然に調和させる、“神々すら干渉できない”原初のスキルだった。
ただし、本人はまったく自覚していない。
***
森を抜けた先の小さな村。
レオンが休もうとした宿の前で、突然悲鳴が上がった。
「魔物だ! 村が襲われる!」
見ると、森から巨大な黒い熊のような魔獣が現れた。体長は三メートルを超え、唸り声が地面を震わせる。村人たちは逃げ惑い、衛兵たちが半泣きで槍を構えている。
「くそっ……Aランク魔物じゃねぇか!」
誰かが叫んだ。Aランク──つまり、王都の討伐隊でも数人がかりで挑むレベルだ。普通の村人では勝てるはずがない。
レオンは思わず足を止めた。自分にはもうパーティーも仲間もいない。武器は短剣一本。無能の自分に何ができるというのだろう。
しかし、そのとき。
先ほどのスライムが、肩の上で小さく鳴いた。
「ピィ……!」
まるで「行け」と言うように。
レオンは苦笑する。「やれやれ、どうせ死ぬなら……誰かを守ってみるか」
短剣を構え、一歩前へ。
熊の魔獣が咆哮し、鋭い爪を振り下ろす。
瞬間、世界が白く輝いた。
衝撃音も、痛みもなかった。
レオンの周囲だけ、空気がまるで凍ったように静止する。
次の瞬間——熊の巨体が、まるで砂のように崩れ落ちた。
その身体の表面から、無数の光粒が立ち上り、空へ還っていく。
「……え?」
呆然と立ち尽くすレオン。
周りの村人たちは一斉に息を呑んだ。
「あの人……今、何をしたんだ?」
「Aランク魔物が、一瞬で……消えた?」
恐る恐る近づいた老人が、レオンに深く頭を下げた。
「命の恩人様……どうか、お名前をお聞かせ願えませんか」
「え、あ、いや……俺はただの旅人ですけど」
レオンは戸惑いながら答えた。
その姿を見て、村人たちはさらに感動を深めたように涙ぐむ。
「謙虚なお方だ……まさに聖人様だ……!」
レオンの知らぬところで、彼の名はすでにこの地方に広まりはじめていた。
***
夜、宿の薄明りの下で、レオンは窓の外を眺めていた。
森の上に、三つの月が静かに輝いている。
「……まぁ、生きてるだけマシ、か」
スライムが隣で丸まり、小さく寝息を立てている。
その微笑ましい姿を見て、ようやく少しだけ笑うことができた。
外の世界では、彼の元仲間たちが討伐に失敗し、王都で叱責を受けているとは露ほども知らずに。
無自覚な奇跡は、すでに始まっていた。
「お前、本当に何の役にも立たねぇんだよ」
勇者カインの吐き捨てるような声が頭の中に残響している。
聖剣を腰に差した金髪の青年。神の加護を受けた選ばれし男。王都では英雄と讃えられる存在──だがその目は、冷たく歪んでいた。
「支援魔法が一度も成功したことがない。それどころか、戦闘中は突っ立ってるだけじゃないか」
「いえ、俺なりに気配を探って……」
「はぁ? お前が何をしても意味ねぇんだよ。もう出てけ、“無能”。」
仲間たちの視線が突き刺さる。
僧侶のミリアは眉を寄せながら、小さな声で呟いた。「レオン、ごめんなさい。でも、カイン様の判断が正しいの」
弓手のセラは気まずそうに顔を逸らし、魔法使いのルーファスは無表情のまま立っていた。
すべてが終わったのだ。
共に世界を救うはずだった仲間たちから、レオンは追い出された。
彼は静かに背を向けた。
誰も引き止めない。それが、答えだった。
その夜、レオンは王都を出た。
街灯の灯りが遠ざかるたびに、胸の奥に残っていた微かな希望が薄れていった。
「……俺、本当に無能なのか?」
そう呟いても、答えてくれる者はいない。
***
三日後。
レオンは人も通らぬ森を歩いていた。食料はあと一日の分しかない。冒険者登録も抹消され、金もわずか。次の町に着かなければ野垂れ死にだ。
「はは……異世界に召喚されてまで、この有様かよ」
少し前まで、彼はただの日本の大学生だった。図書館で偶然手にした古書を開いた瞬間、光に包まれた。気づけばこの世界へ来ていて、“神託”に選ばれた勇者候補として冒険に出たのだ。
だが彼に与えられたスキルはただ一つ——【理紡ぎ】。どれほど試しても、発動すらしない謎の固有スキル。
カインたちはそれを“初期バグ”扱いし、次第に冷たくなっていった。
「まぁ、今さら悔やんでも仕方ないか」
そう呟いた瞬間だった。
草むらの奥から、小さな鳴き声が聞こえた。
「……スライム?」
粘液の塊が一匹、ぴょこぴょこと近づいてくる。
この世界では最弱の魔物。初心者冒険者の腕試し用だ。
レオンはそっと腰の短剣に手をかけた。が、不思議なことにスライムは攻撃してこない。むしろ、ぷるぷると震え──そのまま地面に伏せた。まるで、ひざまずくように。
「どういう……ことだ?」
近づいてみると、スライムの身体が淡い金色に光りはじめた。その光がレオンの体に吸い込まれていく。
すると、視界の片隅に透明なウィンドウが浮かび上がった。
【スライム・キングがあなたに従属しました】
【称号:森の守護者を獲得】
【スキル“理紡ぎ”が反応しています……】
「おいおい……何だこれ」
レオンは思わず後ずさるが、痛みや違和感はない。むしろ心地良い温かさが胸の奥を満たした。
彼が知らないうちに、世界の“理”が動き出していた。
【理紡ぎ】──それは、存在する全ての法則を自然に調和させる、“神々すら干渉できない”原初のスキルだった。
ただし、本人はまったく自覚していない。
***
森を抜けた先の小さな村。
レオンが休もうとした宿の前で、突然悲鳴が上がった。
「魔物だ! 村が襲われる!」
見ると、森から巨大な黒い熊のような魔獣が現れた。体長は三メートルを超え、唸り声が地面を震わせる。村人たちは逃げ惑い、衛兵たちが半泣きで槍を構えている。
「くそっ……Aランク魔物じゃねぇか!」
誰かが叫んだ。Aランク──つまり、王都の討伐隊でも数人がかりで挑むレベルだ。普通の村人では勝てるはずがない。
レオンは思わず足を止めた。自分にはもうパーティーも仲間もいない。武器は短剣一本。無能の自分に何ができるというのだろう。
しかし、そのとき。
先ほどのスライムが、肩の上で小さく鳴いた。
「ピィ……!」
まるで「行け」と言うように。
レオンは苦笑する。「やれやれ、どうせ死ぬなら……誰かを守ってみるか」
短剣を構え、一歩前へ。
熊の魔獣が咆哮し、鋭い爪を振り下ろす。
瞬間、世界が白く輝いた。
衝撃音も、痛みもなかった。
レオンの周囲だけ、空気がまるで凍ったように静止する。
次の瞬間——熊の巨体が、まるで砂のように崩れ落ちた。
その身体の表面から、無数の光粒が立ち上り、空へ還っていく。
「……え?」
呆然と立ち尽くすレオン。
周りの村人たちは一斉に息を呑んだ。
「あの人……今、何をしたんだ?」
「Aランク魔物が、一瞬で……消えた?」
恐る恐る近づいた老人が、レオンに深く頭を下げた。
「命の恩人様……どうか、お名前をお聞かせ願えませんか」
「え、あ、いや……俺はただの旅人ですけど」
レオンは戸惑いながら答えた。
その姿を見て、村人たちはさらに感動を深めたように涙ぐむ。
「謙虚なお方だ……まさに聖人様だ……!」
レオンの知らぬところで、彼の名はすでにこの地方に広まりはじめていた。
***
夜、宿の薄明りの下で、レオンは窓の外を眺めていた。
森の上に、三つの月が静かに輝いている。
「……まぁ、生きてるだけマシ、か」
スライムが隣で丸まり、小さく寝息を立てている。
その微笑ましい姿を見て、ようやく少しだけ笑うことができた。
外の世界では、彼の元仲間たちが討伐に失敗し、王都で叱責を受けているとは露ほども知らずに。
無自覚な奇跡は、すでに始まっていた。
0
あなたにおすすめの小説
無能と追放された俺の【システム解析】スキル、実は神々すら知らない世界のバグを修正できる唯一のチートでした
夏見ナイ
ファンタジー
ブラック企業SEの相馬海斗は、勇者として異世界に召喚された。だが、授かったのは地味な【システム解析】スキル。役立たずと罵られ、無一文でパーティーから追放されてしまう。
死の淵で覚醒したその能力は、世界の法則(システム)の欠陥(バグ)を読み解き、修正(デバッグ)できる唯一無二の神技だった!
呪われたエルフを救い、不遇な獣人剣士の才能を開花させ、心強い仲間と成り上がるカイト。そんな彼の元に、今さら「戻ってこい」と元パーティーが現れるが――。
「もう手遅れだ」
これは、理不尽に追放された男が、神の領域の力で全てを覆す、痛快無双の逆転譚!
追放されたけど気づいたら最強になってました~無自覚チートで成り上がる異世界自由旅~
eringi
ファンタジー
勇者パーティーから「役立たず」と追放された青年アルト。
行くあてもなく森で倒れていた彼は、実は“失われし最古の加護”を持つ唯一の存在だった。
無自覚のまま魔王を倒し、国を救い、人々を惹きつけていくアルト。
彼が気づかないうちに、世界は彼中心に回り始める——。
ざまぁ、勘違い、最強無自覚、チート成り上がり要素満載の異世界ファンタジー!
隠して忘れていたギフト『ステータスカスタム』で能力を魔改造 〜自由自在にカスタマイズしたら有り得ないほど最強になった俺〜
桜井正宗
ファンタジー
能力(スキル)を隠して、その事を忘れていた帝国出身の錬金術師スローンは、無能扱いで大手ギルド『クレセントムーン』を追放された。追放後、隠していた能力を思い出しスキルを習得すると『ステータスカスタム』が発現する。これは、自身や相手のステータスを魔改造【カスタム】できる最強の能力だった。
スローンは、偶然出会った『大聖女フィラ』と共にステータスをいじりまくって最強のステータスを手に入れる。その後、超高難易度のクエストを難なくクリア、無双しまくっていく。その噂が広がると元ギルドから戻って来いと頭を下げられるが、もう遅い。
真の仲間と共にスローンは、各地で暴れ回る。究極のスローライフを手に入れる為に。
《レベル∞》の万物創造スキルで追放された俺、辺境を開拓してたら気づけば神々の箱庭になっていた
夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティーの雑用係だったカイは、魔王討伐後「無能」の烙印を押され追放される。全てを失い、死を覚悟して流れ着いた「忘れられた辺境」。そこで彼のハズレスキルは真の姿《万物創造》へと覚醒した。
無から有を生み、世界の理すら書き換える神の如き力。カイはまず、生きるために快適な家を、豊かな畑を、そして清らかな川を創造する。荒れ果てた土地は、みるみるうちに楽園へと姿を変えていった。
やがて、彼の元には行き場を失った獣人の少女やエルフの賢者、ドワーフの鍛冶師など、心優しき仲間たちが集い始める。これは、追放された一人の青年が、大切な仲間たちと共に理想郷を築き、やがてその地が「神々の箱庭」と呼ばれるまでの物語。
スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~
きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。
洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。
レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。
しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。
スキルを手にしてから早5年――。
「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」
突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。
森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。
それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。
「どうせならこの森で1番派手にしようか――」
そこから更に8年――。
18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。
「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」
最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。
そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。
外れスキル【アイテム錬成】でSランクパーティを追放された俺、実は神の素材で最強装備を創り放題だったので、辺境で気ままな工房を開きます
夏見ナイ
ファンタジー
Sランクパーティで「外れスキル」と蔑まれ、雑用係としてこき使われていた錬金術師のアルト。ある日、リーダーの身勝手な失敗の責任を全て押し付けられ、無一文でパーティから追放されてしまう。
絶望の中、流れ着いた辺境の町で、彼は偶然にも伝説の素材【神の涙】を発見。これまで役立たずと言われたスキル【アイテム錬成】が、実は神の素材を扱える唯一無二のチート能力だと知る。
辺境で小さな工房を開いたアルトの元には、彼の作る規格外のアイテムを求めて、なぜか聖女や竜王(美少女の姿)まで訪れるようになり、賑やかで幸せな日々が始まる。
一方、アルトを失った元パーティは没落の一途を辿り、今更になって彼に復帰を懇願してくるが――。「もう、遅いんです」
これは、不遇だった青年が本当の居場所を見つける、ほのぼの工房ライフ&ときどき追放ざまぁファンタジー!
収納魔法を極めた魔術師ですが、勇者パーティを追放されました。ところで俺の追放理由って “どれ” ですか?
木塚麻弥
ファンタジー
収納魔法を活かして勇者パーティーの荷物持ちをしていたケイトはある日、パーティーを追放されてしまった。
追放される理由はよく分からなかった。
彼はパーティーを追放されても文句の言えない理由を無数に抱えていたからだ。
結局どれが本当の追放理由なのかはよく分からなかったが、勇者から追放すると強く言われたのでケイトはそれに従う。
しかし彼は、追放されてもなお仲間たちのことが好きだった。
たった四人で強大な魔王軍に立ち向かおうとするかつての仲間たち。
ケイトは彼らを失いたくなかった。
勇者たちとまた一緒に食事がしたかった。
しばらくひとりで悩んでいたケイトは気づいてしまう。
「追放されたってことは、俺の行動を制限する奴もいないってことだよな?」
これは収納魔法しか使えない魔術師が、仲間のために陰で奮闘する物語。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる