異世界のオークションで落札された俺は男娼となる

mamaマリナ

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37、sideラーゼン

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 ブルーム王国の高級男娼館に人間が入ったと獣人男娼として忍ばせている淫魔 から連絡があった。かなり厳重な審査があって、それを通った者しか買うことが出来ないと。そして、買ったからと言って直ぐにセックス出来ないと言う情報に興味を持ち、高級男娼館に連絡をさせた。高級男娼館の支配人とはそれなりに面識があったため、審査は直ぐに通った。しかし、予約は、1ヵ月後しか無理だと。まぁ、それぐらいなら待つと返事をさせた。それほどの人気がどこにあるか気になり確かめてやるかと言う思いでいた。


◆◆◆◆


 魔王の俺がドアをノックして部屋に入る。それもなんだかおかしな話だと思いながら部屋に入ると、そこには、かなり小さな人間がいた。旋毛が丸見えだ。見上げる瞳は、真っ黒で不思議そうな顔をして我を見ていた。思っていた反応とは違うな。でも、可愛いらしい。はっ?今、可愛いらしいと思ったのか?まぁいい、

「うむ、我は、フォルス帝国の魔王いや魔人ラーゼンドルクだ。」

「かえでと申します。本日は、よろしくお願いします」

 わざと言い間違えて誤魔化してみた。目が少し開いたが、噂に聞く人間の反応とは違う。

「ラーゼンドルク様は、悪魔なんですか?」

「あのー、タメ口でもいいですか?あと名前長いので、ラーゼン様でいいですか?」

「タメ口とは?」

「お友達みたいに気軽に話す感じです」

「あぁ、いいぞ。ラーゼンで大丈夫だ」

「良かった。じぁ、タメ口で。俺さぁ、異世界人だから、魔人?悪魔とかも初めてなんだよな。悪魔って何が出来るの?あと、魔王様なの?」

「あぁ、魔王だ。バレたら仕方ない。悪魔は、色んなことが出来る。まぁ、一言で言えない」

「そっかぁ、あと、何で俺を買いにきたの?魔王なら、拐ったりとか好き勝手出来るだろ?」

 なかなか、かえでは面白い。小さな頭で色々考えながら聞いてくる。我にこんな口を聞く者はいない。久しぶりに楽しい気分になるな。

「クククっ、かえでは面白いやつだな。我にこんなことを言ったり聞くやつはいない。魔王だからと言って、好き勝手したら国が滅びるだろ。だからそんなことはしない」

「そっか、じゃあ、ここではゆっくりしてよ。魔王とか忘れて一個人のラーゼン様でいたら?」

 一個人、そんなことを言う者は、我のまわりにはいない。魔王様だから凄い、格好いい、魔王様なら魔人のことをなんでも分かってくれるし、色々出来るだろう。と思っている者しか会ったことがない。魔王ではなく、我を見てくれるのか。

「そうだな。そうする。なぁ、かえで、人間ってみんなこんな感じなのか?我が聞いた話では悪魔を見ただけで逃げだしたり気絶する弱い種族だと」

「そういう人間もいるだろうな。でも俺は、違うみたいだな」

 そうだな。かえでは違う。こういうところも人気の秘密なんだろう。あぁ、我のそばに置きたいな。たぶん日々が楽しくなる気がするな。

「かえでは、何回も通わないと最後まで頂けないんだよな」

「うっ、うん。俺は、最後まで頂いて欲しくないんだよな。アナルセックスしたくない。怖いし」

 男娼なのにアナルセックスしたくないのか。でも、かえでは、男娼になるべくして生まれてきたとしか思えないけどな。

「ふっ、大丈夫だ。かえでは、良いスキル持っている。絶対に気持ちいいぞ。我も楽しみだ」

「魔眼がある。受け入れ柔軟があって、愛液分泌もあって感度良好もあるなんて、絶対にかえでも気持ちいいから心配するな」

 おっ、感心?尊敬する目線になったな。そういうのもいいな。表情がコロコロ変わるところも可愛いな。うん。愛玩人間として欲しいな。セックスの時はどんな顔をするのかもみたい。楽しみだ

「言わないでね」

「言わんさ。かえでがこれ以上人気になるとセックスする順番がなかなか来ないからな」

「そうなんだ」

 しばらく通おう。楽しみ?息抜きを見つけたぞ。いつか帝国に連れて行きたい。たぶんもっと色んな表情が見えるだろう。それに我を我として見てくれるかえでが欲しい。

「かえで、我は楽しかった。また来るぞ。早くセックスしような」

「セックスはなるべくしたくないからやだよ。でも、また来てね。色々話せて楽しかった」

「うむ。我も良い時間が過ごせた」

 かえでともっと過ごしたい。何百年ぶりに心が動く者に出会えた。我は、かえでが欲しい。
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