異世界のオークションで落札された俺は男娼となる

50、休日1

　昨日あんなことがあったから今日は１日休日になった。特に体に傷がついたとかないけど、休ませてくれるなら休む。もともと休み多いから、そんなに何したいってこともないし。外に出られないから暇なんだよな。今までは、商品開発とかオプションとかの設定とかナリーイさんや店長さんと一緒に考えていたけど、今のところ特にないしな。寝てるしかないかも。


コンコン

「かえでさん、ナリーイですが事務所に来てもらえますか？」

　ナリーイさんだ。何だろう？

「はーい。行きます」


◆◆◆◆

「ナリーイさん、何か用事？」

「かえでさん、日本からこれらが届きましたよ」

　おっ、そう言えば、たまに差し入れ？が日本から貰えるんだった。今回は、初回だから向こうのインテリアやくざからの差し入れ。かなり面倒ぐさがっていたから貰えないかもと思っていたけど、案外律儀に約束は守るらしい。それに段ボール3箱って。何が入っているんだ。楽しみだ。

「あと、開ける前に手紙を預かったので読んで下さい」

「了解です」


『お元気ですか？まぁ、元気でもそうでないとししても関係はありませんが、約束の差し入れです。とりあえず男子大学生が好きそうな物を入れました。
　次回、欲しいものがあれば、一緒に同封した便箋に書いてこの封筒に入れて下さい。何でも書いて言い訳ではありませんよ。分かっていますよね。
　あと、同封した便箋以外に書いて封筒に入れてもこちらには、届きませんから注意して下さい。

　では、異世界楽しんで下さい。』

　インテリやくざの綺麗な字を見るだけで、あの冷たい声が聞こえてくるよ。極道だから任侠を貫く感じだよな。こえーけど、悪い人だけどそれだけでは言えない何か優しさとか人間味があるよな。
　では、早速段ボールを開けましょ。


「あっ、やった、マジ。分かってるわ」

　チョコだよチョコ。こっちのお菓子も美味しいけどやっぱり日本のチョコレート菓子が一番だよな。日本に来た外国人も買うチョコレート菓子の詰め合わせが嬉し過ぎる。このポテチも嬉しい。涙出そう。フライドポテトはあるけど、ポテチないんだよ。これが食べたかった。あとは、何があるかな。この箱は、カップラーメンにカップうどん、カップ焼そば、カップパスタ。ヤッホー、カップラーメンが食べられるなんて、ありがとう、神様仏様、インテリやくざ様。うん、うん、男子大学生分かってるわ。さすがです。さて、最後の段ボールは何かな？あれ？また手紙がある。

『かえでへ
　アナルセックスしたか？まだか？かえでのことだから粘っていると思っている。そんなかえでに良いものをプレゼントしようと思う。
　まずは、今、日本でもドラマ化したBL漫画だ。これでBがLすること学べ。案外面白かったぞ。
　次は、お尻を拡張するための道具とアナルで感じるための道具達だ。その筋の者からは、かなりの優れ物だと言っていたからそれで励んでくれ。かえでなら売れっ子になると思うぞ。頑張れ。』

　えっと、最後の一箱は見なかったことにしたいんですが。組長さんマジいらないお世話だよ。絶対にいらない。これ以上は開けないからな。


「おっ、すごい量の差し入れだな。かえで、これはなんだ？」

　えっ、おい。勝手に開けるなー。アナルビーズ持ってる。そんなの持つなよ。
　
「オ、オーナーさん。勝手にやめて下さい」

「かえで、オーナーじゃなくて。クレイ」

「えっ、とにかくオーナーさん。それは、箱に入れて」

「やだ、クレイだ。それにこれは良い物な気がする」

　げっ、変に鼻が利くよな。やっぱり獣人だから？とにかくそれから手を離して欲しい。