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贈り物
「今日のサロンは、このドレスでいいかしら……」
「奥様、お美しいです」
「でも、もう少し宝石をつけたほうがいいわよね……」
クラリスは社交会が苦手だ。子爵夫人といえど、没落貴族出身では相手にされないどころか嘲笑われる。だが、出席しなければ付き合いが悪いと言われてしまう。
人からの評判を何よりも気にするクラリスにとってそういう言葉は絶対に避けたいものだった。
「あまり派手にすると子爵夫人のくせにって言われるでしょうし、控えめすぎたら王妃の母なのにって言われるでしょうし……。でも、まだ結婚式はしていないわけだし……」
鏡の前で何度も装飾品を変えるクラリスの頭の中は夫人たちからどう見られるか、でいっぱいだった。
王妃の母として振る舞うには、与えられる情報が少ない。
貴族は勝手に広まっている噂を、それがまるで真実であるかのように信じて吹聴し続けるくせに、誰かを優位にするような噂は絶対に信じない。
エリンシアが王妃になったことは知っていても、王家の馬車が一台も来ていないことを嘲笑うのだ。
「準備はできたのか?」
「あ、えっと……まだ決まらなくて……」
夫のロレンツが大きな溜息を吐く。
「嫌なら行かなくてもいいが、行くならちゃんとしてくれ。でないと、私が恥をかくんだからな」
言われなくてもわかっている。
ロレンツは、エリンシアがフィオレンツに戻ってから妻への当たりが強くなった。
気遣いができる人ではあったが、彼もまた、人からの評価を気にする性格であるため、こうしたことには口を出してくる。クラリスはそれを“お小言”と心の中で言っている。
「奥様! 大変です!」
慌てて入ってきた使用人が外を指す手を震わせながら声を張る。
「王家の馬車が……!」
「え!?」
「なんだって!?」
二人は窓に駆け寄って外を見ると、そこに広がっている光景に唖然とする。
「何が……」
何が起こっているのかと声を震わせながら二人は玄関へと急いだ。
門の前に停まっている馬車の側に立つ、王家の執事が姿勢を正してクラリスを見た。
「クラリス・アルヴェンヌ殿にお届け物でございます」
「わ、私に……?」
アルヴェンヌ家ではなく、クラリス個人宛ということに二人は驚いた。
門が開放され、次々と家に運ばれてくる。馬車四台分の贈り物。
「宝石と貴金属でございます」
一台目から運ばれてくる物を王家の使用人たちが一箱ずつ見せながら中へと進む。
装飾品だけではなく、金の食器や銀の燭台も入っていた。
「高級布地とドレスでございます」
二台目が終わり
「香水と化粧品、酒やお菓子などでございます」
三台目が終わり
「家具と絵画になります」
四台目が終わり、アルヴェンヌ邸の玄関ホールは王家からの贈り物で溢れ返っていた。
何がなんだかわからない二人は呆然とその非現実的に思える光景を見ていた。
しかし、執事が目の前にやってきたことで二人の意識が引き戻される。
「ヴァレン陛下よりお手紙でございます」
これもまた、ロレンツではなくクラリス宛だった。
震える手で手紙を受け取ると執事たちは頭を下げ、フィオレンツに帰って行った。
「旦那様、家具や絵画はどこへ置きましょうか」
「あ、ああ……そうだな」
ロレンツは手紙の内容が気になったが、玄関ホールをこのままにしてはおけないと使用人たちに指示を出すことを優先した。
クラリスは手紙を抱きしめながら部屋に戻り、暖炉の側の椅子に座って手紙を開いた。
「王から……直接……」
自分の人生にあるはずのない物に手を震わせながら目を通す。
クラリス・アルヴェンヌ殿
エリンシアという比類なき宝石をこの世に産み落としてくれたことに、深き感謝を。
王妃の母君に、これを贈る。
ヴァレン・クローディア=メルヴェル
「エリンシア……!」
娘はきっと、両手を上げてフィオレンツに戻ったわけではない。心から喜びを感じて嫁いだわけではない。クラリスもヴァレンの性格はわかっている。
だが、クラリスは娘に感謝していた。椅子から崩れ落ち、床に両膝をつきながら嗚咽を上げて涙する。
「ようやく……ようやく……!」
娘のおかげで全てが報われる。
没落貴族の家に生まれ、差別を受け、ようやく手に入れた子爵夫人の座も所詮は下流階級だと差別を受けた。
何より辛かったのは、息子を産めなかったことで夫の両親から責められたこと。
『子供を産むしかできない女が身体が弱くて二人目が産めないなんて、うちの息子はとんだ貧乏くじを引かされたものね。こんなのは詐欺よ』
『男を産むのが先だろう』
『耐えられなくてもいいから男を産みなさい。跡取りを産むことがあなたの仕事よ。女なんだから』
一生忘れられないだろう言葉は今もクラリスの心に大きな傷として残っている。
ロレンツが両親を怒ってくれたから、距離を置くと言ってくれたから、クラリスは今もまだここにいる。
自分の娘は王妃になった。伯爵夫人ではなく、王妃。自分は王妃の母となり、王から直々に手紙まで受け取ったのだ。
これほどの誉れはないと声を上げて泣いた。
フィオレンツでは、澄み渡った青空をエリンシアとヴァレンが見上げていた。
テラスでの二人きりのお茶会。ヴァレンは土が耕されている最中の庭へと顔を向ける。
「確かにお前とここでお茶をするなら花畑はあったほうがいいだろうな」
「そうでしょう? 美味しいお茶と美味しいお菓子、それに美しい景色があれば疲れも吹き飛んでいくというものです」
「僕はもう美しいものを見ているから花があろうとなかろうとどうでもいいが」
ヴァレンはそういう言葉を隠さないし、飾らない。思ったからそう言っているだけだとわかっているが、エリンシアはどう反応すべきか迷ってしまう。
「だが、その美しい景色とやらを見て微笑むお前を見たいとは思う。それは花畑よりも美しいだろうからな」
アルトゥールもキザな男ではあった。恥ずかしくなるようなセリフを何度も口にした。
だが、その時は笑えたのだ。恥ずかしいと感じながらも。
しかし、今は違う。恥ずかしさが勝る。顔が赤くなっているのが自分でもわかるほどに頬が熱い。
「エリンシア、そろそろ入ろう」
「え?」
肩に自分の上着をかけてくれたヴァレンの言葉に顔を上げると額に手を置かれる。
「顔が赤い。身体が冷えてきたのだろう」
そうじゃないが、エリンシアは笑ってしまう。
彼はまさか自分の言葉で赤くなっているとは考えもしない。自分はただ当然のことを言っただけだと思っているから。照れさせようという意思がない。
差し出された手を握って一緒に中に戻ると暖炉の近くに移動する。
「陛下、ありがとうございました」
突然のお礼にヴァレンはほんの一瞬考えたが、すぐに気づいた。
「お前をこの世に産み落としてくれた女性への感謝を形で示しただけだ」
「母も喜んでいると思います」
片手だった手を両方握ったヴァレンが真っ直ぐエリンシアの瞳を見つめる。
「僕がすることは全てお前のためだ、エリンシア」
「わかっています」
エリンシアを喜ばせたいからクラリスに贈っただけ。これが最初で最後であり、ヴァレンにとって今回のことは義理のようなもの。
何を用意しろと命じたわけではなく、贈り物は全て執事に任せ、手紙も自分では書かなかった。
ヴァレンが大切に思っているのはエリンシアただ一人。彼女の両親は、自分にも彼女にも不必要な存在だとすら思っていた。
「喜んでくれたか?」
「とても」
「そうか。それならよかった」
相変わらず笑顔はない。それでも彼の今の感情はよくわかる。
頬を撫でる手がこんなにも優しいのだから。
「奥様、お美しいです」
「でも、もう少し宝石をつけたほうがいいわよね……」
クラリスは社交会が苦手だ。子爵夫人といえど、没落貴族出身では相手にされないどころか嘲笑われる。だが、出席しなければ付き合いが悪いと言われてしまう。
人からの評判を何よりも気にするクラリスにとってそういう言葉は絶対に避けたいものだった。
「あまり派手にすると子爵夫人のくせにって言われるでしょうし、控えめすぎたら王妃の母なのにって言われるでしょうし……。でも、まだ結婚式はしていないわけだし……」
鏡の前で何度も装飾品を変えるクラリスの頭の中は夫人たちからどう見られるか、でいっぱいだった。
王妃の母として振る舞うには、与えられる情報が少ない。
貴族は勝手に広まっている噂を、それがまるで真実であるかのように信じて吹聴し続けるくせに、誰かを優位にするような噂は絶対に信じない。
エリンシアが王妃になったことは知っていても、王家の馬車が一台も来ていないことを嘲笑うのだ。
「準備はできたのか?」
「あ、えっと……まだ決まらなくて……」
夫のロレンツが大きな溜息を吐く。
「嫌なら行かなくてもいいが、行くならちゃんとしてくれ。でないと、私が恥をかくんだからな」
言われなくてもわかっている。
ロレンツは、エリンシアがフィオレンツに戻ってから妻への当たりが強くなった。
気遣いができる人ではあったが、彼もまた、人からの評価を気にする性格であるため、こうしたことには口を出してくる。クラリスはそれを“お小言”と心の中で言っている。
「奥様! 大変です!」
慌てて入ってきた使用人が外を指す手を震わせながら声を張る。
「王家の馬車が……!」
「え!?」
「なんだって!?」
二人は窓に駆け寄って外を見ると、そこに広がっている光景に唖然とする。
「何が……」
何が起こっているのかと声を震わせながら二人は玄関へと急いだ。
門の前に停まっている馬車の側に立つ、王家の執事が姿勢を正してクラリスを見た。
「クラリス・アルヴェンヌ殿にお届け物でございます」
「わ、私に……?」
アルヴェンヌ家ではなく、クラリス個人宛ということに二人は驚いた。
門が開放され、次々と家に運ばれてくる。馬車四台分の贈り物。
「宝石と貴金属でございます」
一台目から運ばれてくる物を王家の使用人たちが一箱ずつ見せながら中へと進む。
装飾品だけではなく、金の食器や銀の燭台も入っていた。
「高級布地とドレスでございます」
二台目が終わり
「香水と化粧品、酒やお菓子などでございます」
三台目が終わり
「家具と絵画になります」
四台目が終わり、アルヴェンヌ邸の玄関ホールは王家からの贈り物で溢れ返っていた。
何がなんだかわからない二人は呆然とその非現実的に思える光景を見ていた。
しかし、執事が目の前にやってきたことで二人の意識が引き戻される。
「ヴァレン陛下よりお手紙でございます」
これもまた、ロレンツではなくクラリス宛だった。
震える手で手紙を受け取ると執事たちは頭を下げ、フィオレンツに帰って行った。
「旦那様、家具や絵画はどこへ置きましょうか」
「あ、ああ……そうだな」
ロレンツは手紙の内容が気になったが、玄関ホールをこのままにしてはおけないと使用人たちに指示を出すことを優先した。
クラリスは手紙を抱きしめながら部屋に戻り、暖炉の側の椅子に座って手紙を開いた。
「王から……直接……」
自分の人生にあるはずのない物に手を震わせながら目を通す。
クラリス・アルヴェンヌ殿
エリンシアという比類なき宝石をこの世に産み落としてくれたことに、深き感謝を。
王妃の母君に、これを贈る。
ヴァレン・クローディア=メルヴェル
「エリンシア……!」
娘はきっと、両手を上げてフィオレンツに戻ったわけではない。心から喜びを感じて嫁いだわけではない。クラリスもヴァレンの性格はわかっている。
だが、クラリスは娘に感謝していた。椅子から崩れ落ち、床に両膝をつきながら嗚咽を上げて涙する。
「ようやく……ようやく……!」
娘のおかげで全てが報われる。
没落貴族の家に生まれ、差別を受け、ようやく手に入れた子爵夫人の座も所詮は下流階級だと差別を受けた。
何より辛かったのは、息子を産めなかったことで夫の両親から責められたこと。
『子供を産むしかできない女が身体が弱くて二人目が産めないなんて、うちの息子はとんだ貧乏くじを引かされたものね。こんなのは詐欺よ』
『男を産むのが先だろう』
『耐えられなくてもいいから男を産みなさい。跡取りを産むことがあなたの仕事よ。女なんだから』
一生忘れられないだろう言葉は今もクラリスの心に大きな傷として残っている。
ロレンツが両親を怒ってくれたから、距離を置くと言ってくれたから、クラリスは今もまだここにいる。
自分の娘は王妃になった。伯爵夫人ではなく、王妃。自分は王妃の母となり、王から直々に手紙まで受け取ったのだ。
これほどの誉れはないと声を上げて泣いた。
フィオレンツでは、澄み渡った青空をエリンシアとヴァレンが見上げていた。
テラスでの二人きりのお茶会。ヴァレンは土が耕されている最中の庭へと顔を向ける。
「確かにお前とここでお茶をするなら花畑はあったほうがいいだろうな」
「そうでしょう? 美味しいお茶と美味しいお菓子、それに美しい景色があれば疲れも吹き飛んでいくというものです」
「僕はもう美しいものを見ているから花があろうとなかろうとどうでもいいが」
ヴァレンはそういう言葉を隠さないし、飾らない。思ったからそう言っているだけだとわかっているが、エリンシアはどう反応すべきか迷ってしまう。
「だが、その美しい景色とやらを見て微笑むお前を見たいとは思う。それは花畑よりも美しいだろうからな」
アルトゥールもキザな男ではあった。恥ずかしくなるようなセリフを何度も口にした。
だが、その時は笑えたのだ。恥ずかしいと感じながらも。
しかし、今は違う。恥ずかしさが勝る。顔が赤くなっているのが自分でもわかるほどに頬が熱い。
「エリンシア、そろそろ入ろう」
「え?」
肩に自分の上着をかけてくれたヴァレンの言葉に顔を上げると額に手を置かれる。
「顔が赤い。身体が冷えてきたのだろう」
そうじゃないが、エリンシアは笑ってしまう。
彼はまさか自分の言葉で赤くなっているとは考えもしない。自分はただ当然のことを言っただけだと思っているから。照れさせようという意思がない。
差し出された手を握って一緒に中に戻ると暖炉の近くに移動する。
「陛下、ありがとうございました」
突然のお礼にヴァレンはほんの一瞬考えたが、すぐに気づいた。
「お前をこの世に産み落としてくれた女性への感謝を形で示しただけだ」
「母も喜んでいると思います」
片手だった手を両方握ったヴァレンが真っ直ぐエリンシアの瞳を見つめる。
「僕がすることは全てお前のためだ、エリンシア」
「わかっています」
エリンシアを喜ばせたいからクラリスに贈っただけ。これが最初で最後であり、ヴァレンにとって今回のことは義理のようなもの。
何を用意しろと命じたわけではなく、贈り物は全て執事に任せ、手紙も自分では書かなかった。
ヴァレンが大切に思っているのはエリンシアただ一人。彼女の両親は、自分にも彼女にも不必要な存在だとすら思っていた。
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「とても」
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