みそっかす‪α‬、ある日スパダリΩに拾われる。

Q矢(Q.➽)

文字の大きさ
2 / 3

中編 (※R18描写あり)

しおりを挟む

(なんで、こんな事に…?)

気がついた時には、目線の先でやたらと綺麗な男が紅潮した顔で汗を流しながら呼吸を荒げていた。そして、その両肩には自分の両膝が重たげに乗せられていて、男の動きに合わせて、揺れる。
それに合わせて、茜太の口からも声が出るのを、自分でも止められない。

「あっ、はっ、ん、ん、んんっ、んぁ、」

唇の端からだらしなく漏れて流れる唾液が頬から首を伝って背にしたシーツに垂れていく。
朧気にも意識が覚醒した事で茜太の反応が変わったのだろうか、男が気がついたように茜太の顔を覗き込んできた。

「あは、起こしちゃった?キュッて、すごいね。」

「は、は?だれ、なに、んんんんんっ!!?」

男のグラインドが一際深くなって、茜太の直腸の奥を責めた。
穿ちながら男は、肩に抱えた茜太の脚の内腿に噛み付いて、舐めた。

「や、つっあ?!アアアぁあ!!」

今自分の尻の穴はどうなっているんだろうか。にゅこにゅこと音を立てて目の前の男のモノが出し入れされているのはわかる。
けれど、茜太はゲイではないし男性との性経験も無い。容易に挿入がされた訳が無い筈なのに、何故今の今迄気付けなかったんだろう?その上、曲がりなりにも‪α‬なのに受け入れる側だなんて。信じられない…‪。α‬の男性というのは絶対的にオスの筈ではなかったのか。

しかし実際にはリアルタイムで茜太は見知らぬ男にセックスされている。自分の体は受け入れには向かない筈なのに何故だ、と茹だった頭で茜太は考えた。けれど、次々に襲ってくる甘い刺激に思考が霧散させられる。

そう。甘いのだ。
苦痛が無い訳ではないけれど、総じて快感なのだ。不思議な事に。
合意で始めた記憶が無いから、これはレイプなのではと思うのに、何故だか気持ち良い。

パンパンと激しく肉のぶつかり合う音、ブレっ放しの視界。

打ち付けられる度に男の汗が落ちてくる、濃厚なフェロモンが鼻を突く、体が折り曲げられて、より深く挿入される、内臓が圧迫されて少し苦しい、でも奥を突かれこじ開けられるのはひどく気持ち良い。悲鳴混じりの嗄れた嬌声が上がる。


「、はっ、だめ、もう、なか、あっ、あ、あ、あ、あぁあああああ、」

ぐぐっと押し込まれて反らした喉を男が舐めた。ゾクゾクゾクッと背筋を走るのは、悪寒か快感か。

「…っ、出す、ね。」

「……え、あ、ひっ…やめ…、」

「もう何回も出してんだから、同じでしょ…。」

そんな言葉の後に、一際無慈悲な激しい律動が来た。
何回もとはどういう、と思う僅かな余裕すらかき消される。

「あ、」

「や、やめっ…やああああああっ!!」

男の動きが止まったかと思ったら、ぐっと腰を掴まれて逃げられないまま中に射精された。

(うそ、嘘だ…。こんな…。)

茜太の中に子種を放っている最中らしい男の顔は、目を閉じて本当に気持ち良さそうだ。男のイキ顔なんて寒気がするかと思っていたのに、自分を組み敷くこの綺麗な男の絶頂顔は、少し妙な気分にさせられる。茜太の尻はそんなに良いんだろうか?
Ωでもない、タダの‪男α‬なのに…。

今しがた犯されたばかりだというのに、何故か妙に冷静な自分に違和感を持つ茜太。
乱れた呼吸が整うのを少し待ち、まだ自分の中に性器を挿入したままの男に聞いた。

「…だれ…?なんで、おれを……ンッ」

茜太の質問に、ゆるっと腰を動かす男。
揺らされると頭がフワフワグラグラする、やめて欲しい。


「音平 蘇芳。」

目を眇め、形の良い唇を舐め、左手で髪を掻き上げならがら、男はそう口にした。

「初めまして、僕の‪α‬。」

「……へ?」

やはり初対面、と思った途端に唇で唇を塞がれる。
そのしっとりした感触は久しぶり過ぎて、思わずうっとりしかけて、ハッとする。

違う。幾ら女と別れて以来ご無沙汰だからって、これは男の唇だ。そう思うのに、合わさったところから溶け合ってしまいそうに心地良くて、思わず流されて目を閉じる。

音平と名乗った男の舌が、茜太の口内を優しく掻き回していく。舐め吸われ絡まる舌、音平の舌で攪拌されて、2人の唾液が混ざり合う。それをどうして良いか分からずにいたら、音平に全て啜られた。

おかしい。何故この男の舌も唾液も、吐息すらもこんなに甘いのか。

茜太は不思議だった。
数人付き合ってきたカノジョ達はβで普通の女性だった。皆容姿は悪くなかったし、若い女特有の甘い匂いもした。でも、それとは全く違うのだ。別格なのだ。
脳髄を蕩かす、理性を奪い去るような、甘い匂い。
…何処かで…。でも、まさか。
目の前の男はどう見ても、自分と遜色無い体格をした男だ。
但し…但し、やけに美しい。
‪α‬?でも、それにしては違和感がある。


「…ん、んぅ…。」

「…ふ、可愛い。」

音平が、やっと唇を離してくれた。

呼吸を整えていたら抱きしめられて、音平が肩に顔を埋めてきた。因みにまだ茜太の直腸内には音平のペニスが居座っている。
茜太の鼻腔を擽る音平の髪の香りも甘い。

「…何が、何だか…。」

わからない。

そんな茜太の様子に、音平が小さく肩口で笑った。










しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

オメガなのにムキムキに成長したんだが?

未知 道
BL
オメガという存在は、庇護欲が湧く容姿に成長する。 なのに俺は背が高くてムキムキに育ってしまい、周囲のアルファから『間違っても手を出したくない』と言われたこともある。 お見合いパーティーにも行ったが、あまりに容姿重視なアルファ達に「ざっけんじゃねー!! ヤルことばかりのくそアルファ共がぁああーーー!!」とキレて帰り、幼なじみの和紗に愚痴を聞いてもらう始末。 発情期が近いからと、帰りに寄った病院で判明した事実に、衝撃と怒りが込み上げて――。 ※攻めがけっこうなクズです。でも本人はそれに気が付いていないし、むしろ正当なことだと思っています。 同意なく薬を服用させる描写がありますので、不快になる方はブラウザバックをお願いします。

結婚間近だったのに、殿下の皇太子妃に選ばれたのは僕だった

BL
皇太子妃を輩出する家系に産まれた主人公は半ば政略的な結婚を控えていた。 にも関わらず、皇太子が皇妃に選んだのは皇太子妃争いに参加していない見目のよくない五男の主人公だった、というお話。

断られるのが確定してるのに、ずっと好きだった相手と見合いすることになったΩの話。

叶崎みお
BL
ΩらしくないΩは、Ωが苦手なハイスペックαに恋をした。初めて恋をした相手と見合いをすることになり浮かれるΩだったが、αは見合いを断りたい様子で──。 オメガバース設定の話ですが、作中ではヒートしてません。両片想いのハピエンです。 他サイト様にも投稿しております。

記憶を失くしたはずの元夫が、どうか自分と結婚してくれと求婚してくるのですが。

鷲井戸リミカ
BL
メルヴィンは夫レスターと結婚し幸せの絶頂にいた。しかしレスターが勇者に選ばれ、魔王討伐の旅に出る。やがて勇者レスターが魔王を討ち取ったものの、メルヴィンは夫が自分と離婚し、聖女との再婚を望んでいると知らされる。 死を望まれたメルヴィンだったが、不思議な魔石の力により脱出に成功する。国境を越え、小さな町で暮らし始めたメルヴィン。ある日、ならず者に絡まれたメルヴィンを助けてくれたのは、元夫だった。なんと彼は記憶を失くしているらしい。 君を幸せにしたいと求婚され、メルヴィンの心は揺れる。しかし、メルヴィンは元夫がとある目的のために自分に近づいたのだと知り、慌てて逃げ出そうとするが……。 ハッピーエンドです。 この作品は他サイトにも投稿しております。

世界一大好きな番との幸せな日常(と思っているのは)

かんだ
BL
現代物、オメガバース。とある理由から専業主夫だったΩだけど、いつまでも番のαに頼り切りはダメだと働くことを決めたが……。 ド腹黒い攻めαと何も知らず幸せな檻の中にいるΩの話。

ミルクの出ない牛獣人

斯波良久@出来損ないΩの猫獣人発売中
BL
「はぁ……」  リュートスは胸に手をおきながら溜息を吐く。服装を変えてなんとか隠してきたものの、五年も片思いを続けていれば膨らみも隠せぬほどになってきた。  最近では同僚に「牛獣人ってベータでもこんなに胸でかいのか?」と聞かれてしまうほど。周りに比較対象がいないのをいいことに「ああ大変なんだ」と流したが、年中胸が張っている牛獣人などほとんどいないだろう。そもそもリュートスのように成体になってもベータでいる者自体が稀だ。  通常、牛獣人は群れで生活するため、単独で王都に出てくることはほぼない。あっても買い出し程度で棲み着くことはない。そんな種族である牛獣人のリュートスが王都にいる理由はベータであることと関係していた。

王様お許しください

nano ひにゃ
BL
魔王様に気に入られる弱小魔物。 気ままに暮らしていた所に突然魔王が城と共に現れ抱かれるようになる。 性描写は予告なく入ります、冒頭からですのでご注意ください。

被虐趣味のオメガはドSなアルファ様にいじめられたい。

かとらり。
BL
 セシリオ・ド・ジューンはこの国で一番尊いとされる公爵家の末っ子だ。  オメガなのもあり、蝶よ花よと育てられ、何不自由なく育ったセシリオには悩みがあった。  それは……重度の被虐趣味だ。  虐げられたい、手ひどく抱かれたい…そう思うのに、自分の身分が高いのといつのまにかついてしまった高潔なイメージのせいで、被虐心を満たすことができない。  だれか、だれか僕を虐げてくれるドSはいないの…?  そう悩んでいたある日、セシリオは学舎の隅で見つけてしまった。  ご主人様と呼ぶべき、最高のドSを…

処理中です...