時間が戻った令嬢は新しい婚約者が出来ました。

屋月 トム伽

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第一章 ブラッドフォード編

私がいいのは、

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「リディア、オズワルドはどうしました?」
「今、ご用で少し席を外していますわ。」

今は、レオン様は客人。
我慢するのよ!と自分に言い聞かせ、いつものように猫を被った。

「…リディア、先月の夜会でお会いしたことを覚えていますか?」
「はい、挨拶をしましたね。」
「その時、少しだけお話をしたことは?」

確か、友人が来るまでと少しだけ世間話程度の話はした気もするけど、私にとったらもう7ヶ月前のことだ。
覚えているわけない。
その時はレオン様と婚約するなんて全く思わなかったし。

「すみません、全く覚えていませんわ。」

ニコリと笑顔で、お前は眼中にないという気持ちで、言った。

レオン様は、苦虫を噛んだような表情になった。
もしかして、私が覚えていますよ、と嬉しそうに寄るのを期待していたのかと思った。

「…本当に、オズワルドでいいのですか?あの男は、女好きと有名です。相手にしていた女も一人ではありませんよ。浮気だって平気でする男ではないのですか。」

お前が言うな!
浮気者はお前だろ!と声を大にして言いたい!
だが、今のレオン様にはアリシアのことは身に覚えのないこと。
言えば、私がただの無礼者になる。

大体、あの時間が戻る前のレオン様の誕生日パーティーでは本当に惨めと虚しさで一杯だった。
それを、いくらアレク様に言われたからと言っても、一緒にいてくれたのはオズワルド様だ。
オズワルド様がいなければ、私はあの会場で一人だったのだ。
どれだけ、オズワルド様に救われた気持ちになったか。
そして、私が倒れた時、飛び込んで来たのはオズワルド様だ。
オズワルド様だけが、私を助けてくれたのだ。

そして、それはレオン様にも誰にも一生わからない。

「確かに、オズワルド様は女好きで手が早いかもしれませんが、浮気はしません。」

私はレオン様の目を見据えて、はっきりと言った。

「私をいつも助けてくれるのはオズワルド様だけです。」
「…何か困ったことがあるなら、私が助けにっ、」

レオン様に困ってますがね!
このおバカ!

私は、レオン様の言葉を遮り続けて言った。

「それに、私はオズワルド様がいいのです。オズワルド様と一緒にいたいのです。」

レオン様は私の言葉にたじろいだようになった。

そして、邸の陰からオズワルド様が出てきた。
建物で、オズワルド様が来ているのは全く見えなかった。

私はレオン様を無視してオズワルド様に駆け寄った。

「オズワルド様!」
「リディア、どうした?」
「寂しかったです。早く行きましょう。」

オズワルド様にしがみつくと、そっと抱き寄せてくれた。

「ああ。そろそろ行くか。」

オズワルド様が、チラッとレオン様を見ると、レオン様は体調が優れないので狩りは遠慮すると、言い邸に早足で戻って行った。

玄関先でアレク様とレオン様がかち合い、どうした?とアレク様が声をかけても、レオン様は無言で止まることなく、邸に戻り見えなくなった。


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