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第一章 フェンリル
氷狼陛下の心の声
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庭で大きな声で叫んでいたフェリクス様は、人目に付くと言って温室の中へと連れていかれた。
元々ここで今日のお茶をする予定だったから、すでに温かいお茶は準備されている。
でも、いつものように穏やかなお茶の時間は始まらなかった。
温室の中のソファーで隣に座っているフェリクス様は目の前のフェンリル様に殺気立っている。
そして……聞こえる。
(なにをやっているんだ。この狼は! フィリ―ネにフェンを紹介しようとしただけが……なぜこんなことに……!)
「す、すみません……私のせいで……」
私の発言にフェリクス様が肩を揺らすほど驚く。そして、「フィリ―ネはなにも悪くない」と肩を抑えて項垂れる。
どうやら、今日のお茶はこのフェンリル様を紹介するためにこの庭の温室に用意したようだった。もしかしたら、アマンダ様にジルをついてこさせないように伝えていたのかもしれない。
『何度も言っているが、私の声が聞こえるようにしただけだ』
フェンリル様は淡々と話す。でも、フェリクス様が怒っているのはそれではない。多分一番怒っているのは……
「フェンの声だけではないだろう! 俺の心の声まで聞こえているじゃないか!!」
(やっぱり……)
「くっ……フィリ―ネの心の声まで聞こえる……!」
フェンリルと話したいと思ったけど、こんなオプションは願ってなかったはず。
なんというか……いたたまれなくなり、顔を両手で覆い私まで項垂れてしまった。
『知らん』
「知らんではすまされんぞ!」
私とフェリクス様の心の声が聞こえることはフェンリル様にはどうでもいいことのようで、ツンと飽きたようにそっぽを向かれてしまった。『知らん』と淡々としているフェンリル様にフェリクス様は、胸ぐらをつかみそうな勢いで怒る。
『……私にはどうでもいいが、理由など一つだろう』
「なんだ! 言ってみろ!」
(怖い……フェリクス様がずっと怒っている……)
フェリクス様は、腕を組んでソファーに深く腰掛ける。ソファーの振動が彼の怒りに連動しているようで怖くてびくりとした。
「怯えなくてもいい。フィリ―ネに怒っているわけではない。問題はこいつだ」
怖い顔のままだが、私の心の声を聞いて慰めるようにため息を吐きながらも優しく頭を撫でられていた。
『……理由は、私の幻獣士がフェリクスだからだろう。私の庇護下にあるフェリクスが私と心の声が通じているように、フィリ―ネにも心の声が聞こえるようにしたから、フェリクスとも心の声が通じてしまっただけだろう。簡単なことだ』
そうなのかと私が納得すると、フェリクス様はサァーと青ざめる。そして、怒りの形相に変わる。
「今すぐ元に戻せ!」
『フィリ―ネと話ができないではないか。何か都合でも悪いのか?』
「問題だらけだ!」
(心の声が駄々洩れなど、都合が悪いとしか思えん!)
心の声など、だれでも隠したいものだ。フェリクス様のいうことはまっとうだ。
「あの……私は大丈夫です。その……元に戻してください」
(話せるようになったフェンリル様と話せなくなるのは少しだけ寂しいけど……フェリクス様の迷惑にはなりたくない)
フェリクス様に迷惑をかけるわけにはいかない、と思っているのに心の声は全く隠せずに、微妙な表情で見下ろす彼にもフェンリル様にも聞こえてしまう。あぁ……と涙目で顔を隠した。
『泣くな、フィリ―ネ。性格の悪い男ですまん』
フェンリル様がぺろりと私の頬を舐める。
「お前が言うな!」
(くっ……)
拳を握りしめてご乱心を抑えているようなフェリクス様にますます悪い気がしてきた。
2人の会話に入れずに心の中で謝ってしまう。
『……仕方ないな……私はどちらでもいいが、少しだけ抑えてやろう。いいか? フィリ―ネ』
「出来るならさっさとやれ!」
(すみません。フェリクス様……)
「フィリ―ネのせいではない」
(あぁ……また聞こえている)
「くっ……」
私が願ったせいだから仕方ない。申し訳なく思っているとまたフェリクス様の声が聞こえる。
(大体、なぜフィリ―ネを呼び捨てにするんだ! 馴れ馴れしい!)
『狭量な男だな。こんなことで取り乱すようでは先が思いやられるな』
「うるさい!」
フェンリル様は、ため息を吐き顔を上げるとまた光る。眩しくて両手で顔を覆うとフェリクス様が私を庇うようにしていた。
「大丈夫か?」
「だ、大丈夫です……」
『目がくらんだだけだぞ』
「だ ま れ!」
フェリクス様がフゥーと一息付く。フェンリル様は、私の隣に来て『フィリ―ネ。どうだ?』と聞いてくる。
「聞こえます……」
『フェリクスのはどうだ?』
彼をじっと見ると、複雑そうな顔をしている。
「何か言ってますか? 今は聞こえません……」
フェリクス様は、その言葉にホッと胸を撫でおろした。
「これでもう聞こえないんだな?」
『全く……というわけではないぞ。不意に聞こえることもある。聞かれたくないなら気を付けろ。私の力は強いんだ』
「なら、もっとうまくやれ!」
怒ったままのフェリクス様。フェンリル様は私の側で喉を鳴らしている。その喉を撫でるとさらにゴロゴロとすり寄ってきた。
(可愛い……)
「でも、フェンリル様とお話ができるなんて素敵ですね」
『フェンだ。名前で呼びなさい。フィリ―ネ』
「はい。フェン様」
抱き寄せるとモフモフが心地よくてさらにギュッと抱きしめた。
「フェン。馴れ馴れしいぞ」
『私をフィリ―ネに紹介すると言ったのはお前だ』
「くっ……なら、俺は今日からリーネと呼ぶ」
「リーネ……?」
「フィリ―ネだから、リーネでいいだろう」
一体なんの対抗意識なのだろうか。わからない。わからないけど……
「フェリクス様だけの特別ですね」
「そうだな」
足を組みツンとソファーの肘掛けに肘をつくフェリクス様にほんの少しだけ笑みが零れた。
元々ここで今日のお茶をする予定だったから、すでに温かいお茶は準備されている。
でも、いつものように穏やかなお茶の時間は始まらなかった。
温室の中のソファーで隣に座っているフェリクス様は目の前のフェンリル様に殺気立っている。
そして……聞こえる。
(なにをやっているんだ。この狼は! フィリ―ネにフェンを紹介しようとしただけが……なぜこんなことに……!)
「す、すみません……私のせいで……」
私の発言にフェリクス様が肩を揺らすほど驚く。そして、「フィリ―ネはなにも悪くない」と肩を抑えて項垂れる。
どうやら、今日のお茶はこのフェンリル様を紹介するためにこの庭の温室に用意したようだった。もしかしたら、アマンダ様にジルをついてこさせないように伝えていたのかもしれない。
『何度も言っているが、私の声が聞こえるようにしただけだ』
フェンリル様は淡々と話す。でも、フェリクス様が怒っているのはそれではない。多分一番怒っているのは……
「フェンの声だけではないだろう! 俺の心の声まで聞こえているじゃないか!!」
(やっぱり……)
「くっ……フィリ―ネの心の声まで聞こえる……!」
フェンリルと話したいと思ったけど、こんなオプションは願ってなかったはず。
なんというか……いたたまれなくなり、顔を両手で覆い私まで項垂れてしまった。
『知らん』
「知らんではすまされんぞ!」
私とフェリクス様の心の声が聞こえることはフェンリル様にはどうでもいいことのようで、ツンと飽きたようにそっぽを向かれてしまった。『知らん』と淡々としているフェンリル様にフェリクス様は、胸ぐらをつかみそうな勢いで怒る。
『……私にはどうでもいいが、理由など一つだろう』
「なんだ! 言ってみろ!」
(怖い……フェリクス様がずっと怒っている……)
フェリクス様は、腕を組んでソファーに深く腰掛ける。ソファーの振動が彼の怒りに連動しているようで怖くてびくりとした。
「怯えなくてもいい。フィリ―ネに怒っているわけではない。問題はこいつだ」
怖い顔のままだが、私の心の声を聞いて慰めるようにため息を吐きながらも優しく頭を撫でられていた。
『……理由は、私の幻獣士がフェリクスだからだろう。私の庇護下にあるフェリクスが私と心の声が通じているように、フィリ―ネにも心の声が聞こえるようにしたから、フェリクスとも心の声が通じてしまっただけだろう。簡単なことだ』
そうなのかと私が納得すると、フェリクス様はサァーと青ざめる。そして、怒りの形相に変わる。
「今すぐ元に戻せ!」
『フィリ―ネと話ができないではないか。何か都合でも悪いのか?』
「問題だらけだ!」
(心の声が駄々洩れなど、都合が悪いとしか思えん!)
心の声など、だれでも隠したいものだ。フェリクス様のいうことはまっとうだ。
「あの……私は大丈夫です。その……元に戻してください」
(話せるようになったフェンリル様と話せなくなるのは少しだけ寂しいけど……フェリクス様の迷惑にはなりたくない)
フェリクス様に迷惑をかけるわけにはいかない、と思っているのに心の声は全く隠せずに、微妙な表情で見下ろす彼にもフェンリル様にも聞こえてしまう。あぁ……と涙目で顔を隠した。
『泣くな、フィリ―ネ。性格の悪い男ですまん』
フェンリル様がぺろりと私の頬を舐める。
「お前が言うな!」
(くっ……)
拳を握りしめてご乱心を抑えているようなフェリクス様にますます悪い気がしてきた。
2人の会話に入れずに心の中で謝ってしまう。
『……仕方ないな……私はどちらでもいいが、少しだけ抑えてやろう。いいか? フィリ―ネ』
「出来るならさっさとやれ!」
(すみません。フェリクス様……)
「フィリ―ネのせいではない」
(あぁ……また聞こえている)
「くっ……」
私が願ったせいだから仕方ない。申し訳なく思っているとまたフェリクス様の声が聞こえる。
(大体、なぜフィリ―ネを呼び捨てにするんだ! 馴れ馴れしい!)
『狭量な男だな。こんなことで取り乱すようでは先が思いやられるな』
「うるさい!」
フェンリル様は、ため息を吐き顔を上げるとまた光る。眩しくて両手で顔を覆うとフェリクス様が私を庇うようにしていた。
「大丈夫か?」
「だ、大丈夫です……」
『目がくらんだだけだぞ』
「だ ま れ!」
フェリクス様がフゥーと一息付く。フェンリル様は、私の隣に来て『フィリ―ネ。どうだ?』と聞いてくる。
「聞こえます……」
『フェリクスのはどうだ?』
彼をじっと見ると、複雑そうな顔をしている。
「何か言ってますか? 今は聞こえません……」
フェリクス様は、その言葉にホッと胸を撫でおろした。
「これでもう聞こえないんだな?」
『全く……というわけではないぞ。不意に聞こえることもある。聞かれたくないなら気を付けろ。私の力は強いんだ』
「なら、もっとうまくやれ!」
怒ったままのフェリクス様。フェンリル様は私の側で喉を鳴らしている。その喉を撫でるとさらにゴロゴロとすり寄ってきた。
(可愛い……)
「でも、フェンリル様とお話ができるなんて素敵ですね」
『フェンだ。名前で呼びなさい。フィリ―ネ』
「はい。フェン様」
抱き寄せるとモフモフが心地よくてさらにギュッと抱きしめた。
「フェン。馴れ馴れしいぞ」
『私をフィリ―ネに紹介すると言ったのはお前だ』
「くっ……なら、俺は今日からリーネと呼ぶ」
「リーネ……?」
「フィリ―ネだから、リーネでいいだろう」
一体なんの対抗意識なのだろうか。わからない。わからないけど……
「フェリクス様だけの特別ですね」
「そうだな」
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