438 / 519
【220話】 リリアは接敵
しおりを挟む
リリアは弓を手に、ホウキを背中にそれとなくスタンバイ。
「リリア、始まるのか?き、気をつけろよ」耳元でダカットが囁く。
リリアは小さく頷いた。
ここでは前方のビケット達にはイヤリングで伝達が出来る距離ではない。
ブリザの魔力を使って通信の強度を上げなければいけない距離だろう。
そのまま馬車を進ませると小さな道が出て来た。よく見ないと気がつかない程の小道。
“!”
木々の間から小さな馬車が出て来た。馬車は車手が一人乗っていて荷台に幌が被せてある。
右手から街道に向かって進んでくる。
リリアが報告するまでもない、ブリザはもちろん後ろに乗っているメンバーも全員気がついた。
馬車はスピードを少し上げたようだ。
ブリザもそれを見て馬車の速度をあげると、相手も速度を上げ始めた。明らかにリリア達の馬車の進路を塞ごうとしている。
「ブリザ、あれ」リリアが確認する。
「恐らく間違いない、賊よ」ブリザが答えた。
ブリザはさらにスピードを上げる。もうあまり距離はないが、やはり相手も速度を上げてどうしてもリリア達の馬車の前に出るようだ。
「馬車を止めたら車手から」ブリザが言う。
「あたしから射るの?もし一般人だったら?基本的に対人戦苦手」リリア。
「私が責任持つ。間違いない、私利私欲のために人の命を奪ってきた連中」
リリア達が賞金稼ぎと知ってか知らずかさだかではないが、恐らくビケット達の馬車を孤立させるために道を塞いで分断するつもりだろう。
「ピーピ、ピーピ…」
ブリザが短く口笛を通信のイヤリングで送信した。
知らない者が聞いたらただの雑音か送信間違いとしか思わないが、後続のリリア達の馬車が接敵した合図。
相手の馬車がグングン近くなる。
「馬車を停止させたらやるのよリリア」ブリザが言う。
“ドックン!”
リリアの鼓動が激しくなる、戦いの前の緊張感、対人戦を始める緊張感。リリアは少しだけ後悔の念が頭をよぎる。
「3… 2… 1… それ!」
速度を上げてやり過ごすと見せかけてブリザは勢いよく馬車を停車させた。
相手の馬車はそのまま街道に飛び出してきた。
馬車が停止すると同時にリリアは護衛席に立ちあがった。
素早く矢筒から矢を抜いて弓につがえて引き絞る。
距離は10も無いだろう。馬車を足止めするには馬か馬車手を射らなければならない。
馬車手はリリア達の馬車の前で道を塞ぐように街道に出てくると手綱を絞って停車しようとしているのが見える。
“馬より… 人ね…”リリアが思う。
人を傷つけるのは抵抗があるが、罪のない馬を射るのはもっと心もとない。
リリアの矢先が車手を捉えると男の顔がはっきりと見えた。
クイックエイム、クイックショット
“……”
リリアは男の顔をはっきりと見て…
「ぐぅ!」
リリアの放った矢が男の左肩に刺さり男が声を上げたのが見えた。
リリアは一瞬ためらってしまった。もし一般人だったら…
「やぁ!」「よっ!」
デューイ達が武器を手に荷台から飛び出していく。
「このぉ!」「冒険者か!」「やっちまぇ!」
同時に相手の荷台の幌が跳ね上がり武器を手にした男たちが次々飛び出してくる。
“!…”
リリアは素早く次の矢を取り出すと弓につがえた…
「ふぐぅ…」
今度の矢は馬車手の男の左目を射抜いていた。
リリアは馬車を飛び降りつと十分手加減をしながら素早く馬の脚に矢を撃ちこみ、素早く森の中に身を隠した。
リリアは木陰に身を隠しながら馬車の戦況を見守る。どうやら乱戦になってリリアの行方には誰も気がついていないようだ。
「せい!」
リリアがダーゴを追いかける賊を一人射抜いた。
ダーゴがリリアの元へ走り込んできた。
相手の馬車から六名程度賊が出て来ただろうか、デューイ達の力で十分勝てそうだ。
ブリザも予定通り馬車を回して街に戻り始めた。
「よし、皆さすがね。リリア達も急ぐわよ」
リリアとダーゴは人目を避けながらビケット達の馬車を追う。結構距離があるので早く追いつかなければ。
“さすがゴブリンね”リリアは感心。
リリアは背が高いので足は速いが、斜面を走ったり、倒木を超えたりする身軽さがダーゴにはある。良い駆けっこ勝負になっている。
「…!」
鳥の鳴き声の様な雑音がリリアの耳に入ってきた。
「ダーゴ、聞こえた?急ぐわよ!」リリアが言う。
ビケットの馬車も接敵した合図だ。リリア達は木々を縫うように走る。
“いた!既に戦闘になっている”
曲道に沿って進むと視界が開けビケット達の馬車が現れた。意外に近くまで来ていた。
木陰で息を整えながら様子を見る。
賊は十名以上だろうか?ビケット達と馬車を巡り乱戦になっている。
前方二車両に配乗されたメンバーは戦闘のプロが雇われている。撃退するのが仕事ではなく、可能な限り時間を稼いで戦力を削り荷物を置き去りにして撤退をする仕事、練習を重ねてきている、まず問題はなさそうだが…
道の反対側に気配がするので見ると、デューイ、バンディ、それに続きミスニスが追いついてきて身をひそめるのが見えた。
さすがウルフマン、俊足。それにエルフのミスニスも動きが早い。
「ダーゴ、周囲に敵はいないよね?」リリアが確認する。
「あぁ、今のところ」ダーゴが答える。
「はっ!やっ!」
リリアは素早く矢を放った。賊が倒れる。
それを見てミスニスも矢を射かける。
最終的に荷物を奪わせるにしても賊の戦力を削れるだけ削らなければいけない。
余裕でアジトに返すより、追い詰められれば追い詰められるほど必死になり周りが見えなくなる。それだけ追跡もバレにくい。
プレッシャーをかけられるだけかけなければ失敗する。
リリア達も身を隠しながら距離を詰め、矢で援護する。
何人か倒したが新たに何人か賊が森から出てくるのが見えた。
敗戦濃厚となり、見張り役たちが加勢に来たのかもしれない。
リリアはそこから数本矢を射る。
乱戦中の味方に当てるわけにはいかない。気をつけながら射るのでリリアでも全部命中とはいかない。
“ギュ”
リリアが次の弓を絞った時だった…
「リリア!後ろ」ダーゴが小さく鋭く言った。
“!…”
リリアは慌てて森の中を振り返る…
確かに何か気配がした…
リリアは弓を構えながら気配を伺う。
ふぅっと肺に貯めていた息を吐くと喉を震わしながら口から洩れて行った。緊張で震える。
ダーゴはナイフを構えている。
“茂みの中?”
何かが複数茂みにいるようだ…
リリアは弓からダガーに持ち替えなかったことを少し後悔した
「リリア、始まるのか?き、気をつけろよ」耳元でダカットが囁く。
リリアは小さく頷いた。
ここでは前方のビケット達にはイヤリングで伝達が出来る距離ではない。
ブリザの魔力を使って通信の強度を上げなければいけない距離だろう。
そのまま馬車を進ませると小さな道が出て来た。よく見ないと気がつかない程の小道。
“!”
木々の間から小さな馬車が出て来た。馬車は車手が一人乗っていて荷台に幌が被せてある。
右手から街道に向かって進んでくる。
リリアが報告するまでもない、ブリザはもちろん後ろに乗っているメンバーも全員気がついた。
馬車はスピードを少し上げたようだ。
ブリザもそれを見て馬車の速度をあげると、相手も速度を上げ始めた。明らかにリリア達の馬車の進路を塞ごうとしている。
「ブリザ、あれ」リリアが確認する。
「恐らく間違いない、賊よ」ブリザが答えた。
ブリザはさらにスピードを上げる。もうあまり距離はないが、やはり相手も速度を上げてどうしてもリリア達の馬車の前に出るようだ。
「馬車を止めたら車手から」ブリザが言う。
「あたしから射るの?もし一般人だったら?基本的に対人戦苦手」リリア。
「私が責任持つ。間違いない、私利私欲のために人の命を奪ってきた連中」
リリア達が賞金稼ぎと知ってか知らずかさだかではないが、恐らくビケット達の馬車を孤立させるために道を塞いで分断するつもりだろう。
「ピーピ、ピーピ…」
ブリザが短く口笛を通信のイヤリングで送信した。
知らない者が聞いたらただの雑音か送信間違いとしか思わないが、後続のリリア達の馬車が接敵した合図。
相手の馬車がグングン近くなる。
「馬車を停止させたらやるのよリリア」ブリザが言う。
“ドックン!”
リリアの鼓動が激しくなる、戦いの前の緊張感、対人戦を始める緊張感。リリアは少しだけ後悔の念が頭をよぎる。
「3… 2… 1… それ!」
速度を上げてやり過ごすと見せかけてブリザは勢いよく馬車を停車させた。
相手の馬車はそのまま街道に飛び出してきた。
馬車が停止すると同時にリリアは護衛席に立ちあがった。
素早く矢筒から矢を抜いて弓につがえて引き絞る。
距離は10も無いだろう。馬車を足止めするには馬か馬車手を射らなければならない。
馬車手はリリア達の馬車の前で道を塞ぐように街道に出てくると手綱を絞って停車しようとしているのが見える。
“馬より… 人ね…”リリアが思う。
人を傷つけるのは抵抗があるが、罪のない馬を射るのはもっと心もとない。
リリアの矢先が車手を捉えると男の顔がはっきりと見えた。
クイックエイム、クイックショット
“……”
リリアは男の顔をはっきりと見て…
「ぐぅ!」
リリアの放った矢が男の左肩に刺さり男が声を上げたのが見えた。
リリアは一瞬ためらってしまった。もし一般人だったら…
「やぁ!」「よっ!」
デューイ達が武器を手に荷台から飛び出していく。
「このぉ!」「冒険者か!」「やっちまぇ!」
同時に相手の荷台の幌が跳ね上がり武器を手にした男たちが次々飛び出してくる。
“!…”
リリアは素早く次の矢を取り出すと弓につがえた…
「ふぐぅ…」
今度の矢は馬車手の男の左目を射抜いていた。
リリアは馬車を飛び降りつと十分手加減をしながら素早く馬の脚に矢を撃ちこみ、素早く森の中に身を隠した。
リリアは木陰に身を隠しながら馬車の戦況を見守る。どうやら乱戦になってリリアの行方には誰も気がついていないようだ。
「せい!」
リリアがダーゴを追いかける賊を一人射抜いた。
ダーゴがリリアの元へ走り込んできた。
相手の馬車から六名程度賊が出て来ただろうか、デューイ達の力で十分勝てそうだ。
ブリザも予定通り馬車を回して街に戻り始めた。
「よし、皆さすがね。リリア達も急ぐわよ」
リリアとダーゴは人目を避けながらビケット達の馬車を追う。結構距離があるので早く追いつかなければ。
“さすがゴブリンね”リリアは感心。
リリアは背が高いので足は速いが、斜面を走ったり、倒木を超えたりする身軽さがダーゴにはある。良い駆けっこ勝負になっている。
「…!」
鳥の鳴き声の様な雑音がリリアの耳に入ってきた。
「ダーゴ、聞こえた?急ぐわよ!」リリアが言う。
ビケットの馬車も接敵した合図だ。リリア達は木々を縫うように走る。
“いた!既に戦闘になっている”
曲道に沿って進むと視界が開けビケット達の馬車が現れた。意外に近くまで来ていた。
木陰で息を整えながら様子を見る。
賊は十名以上だろうか?ビケット達と馬車を巡り乱戦になっている。
前方二車両に配乗されたメンバーは戦闘のプロが雇われている。撃退するのが仕事ではなく、可能な限り時間を稼いで戦力を削り荷物を置き去りにして撤退をする仕事、練習を重ねてきている、まず問題はなさそうだが…
道の反対側に気配がするので見ると、デューイ、バンディ、それに続きミスニスが追いついてきて身をひそめるのが見えた。
さすがウルフマン、俊足。それにエルフのミスニスも動きが早い。
「ダーゴ、周囲に敵はいないよね?」リリアが確認する。
「あぁ、今のところ」ダーゴが答える。
「はっ!やっ!」
リリアは素早く矢を放った。賊が倒れる。
それを見てミスニスも矢を射かける。
最終的に荷物を奪わせるにしても賊の戦力を削れるだけ削らなければいけない。
余裕でアジトに返すより、追い詰められれば追い詰められるほど必死になり周りが見えなくなる。それだけ追跡もバレにくい。
プレッシャーをかけられるだけかけなければ失敗する。
リリア達も身を隠しながら距離を詰め、矢で援護する。
何人か倒したが新たに何人か賊が森から出てくるのが見えた。
敗戦濃厚となり、見張り役たちが加勢に来たのかもしれない。
リリアはそこから数本矢を射る。
乱戦中の味方に当てるわけにはいかない。気をつけながら射るのでリリアでも全部命中とはいかない。
“ギュ”
リリアが次の弓を絞った時だった…
「リリア!後ろ」ダーゴが小さく鋭く言った。
“!…”
リリアは慌てて森の中を振り返る…
確かに何か気配がした…
リリアは弓を構えながら気配を伺う。
ふぅっと肺に貯めていた息を吐くと喉を震わしながら口から洩れて行った。緊張で震える。
ダーゴはナイフを構えている。
“茂みの中?”
何かが複数茂みにいるようだ…
リリアは弓からダガーに持ち替えなかったことを少し後悔した
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
三歩先行くサンタさん ~トレジャーハンターは幼女にごまをする~
杵築しゅん
ファンタジー
戦争で父を亡くしたサンタナリア2歳は、母や兄と一緒に父の家から追い出され、母の実家であるファイト子爵家に身を寄せる。でも、そこも安住の地ではなかった。
3歳の職業選別で【過去】という奇怪な職業を授かったサンタナリアは、失われた超古代高度文明紀に生きた守護霊である魔法使いの能力を受け継ぐ。
家族には内緒で魔法の練習をし、古代遺跡でトレジャーハンターとして活躍することを夢見る。
そして、新たな家門を興し母と兄を養うと決心し奮闘する。
こっそり古代遺跡に潜っては、ピンチになったトレジャーハンターを助けるサンタさん。
身分差も授かった能力の偏見も投げ飛ばし、今日も元気に三歩先を行く。
断罪後の気楽な隠居生活をぶち壊したのは誰です!〜ここが乙女ゲームの世界だったなんて聞いていない〜
白雲八鈴
恋愛
全ては勘違いから始まった。
私はこの国の王子の一人であるラートウィンクルム殿下の婚約者だった。だけどこれは政略的な婚約。私を大人たちが良いように使おうとして『白銀の聖女』なんて通り名まで与えられた。
けれど、所詮偽物。本物が現れた時に私は気付かされた。あれ?もしかしてこの世界は乙女ゲームの世界なのでは?
関わり合う事を避け、婚約者の王子様から「貴様との婚約は破棄だ!」というお言葉をいただきました。
竜の谷に追放された私が血だらけの鎧を拾い。未だに乙女ゲームの世界から抜け出せていないのではと内心モヤモヤと思いながら過ごして行くことから始まる物語。
『私の居場所を奪った聖女様、貴女は何がしたいの?国を滅ぼしたい?』
❋王都スタンピード編完結。次回投稿までかなりの時間が開くため、一旦閉じます。完結表記ですが、王都編が完結したと捉えてもらえればありがたいです。
*乙女ゲーム要素は少ないです。どちらかと言うとファンタジー要素の方が強いです。
*表現が不適切なところがあるかもしれませんが、その事に対して推奨しているわけではありません。物語としての表現です。不快であればそのまま閉じてください。
*いつもどおり程々に誤字脱字はあると思います。確認はしておりますが、どうしても漏れてしまっています。
*他のサイトでは別のタイトル名で投稿しております。小説家になろう様では異世界恋愛部門で日間8位となる評価をいただきました。
愛しの第一王子殿下
みつまめ つぼみ
恋愛
公爵令嬢アリシアは15歳。三年前に魔王討伐に出かけたゴルテンファル王国の第一王子クラウス一行の帰りを待ちわびていた。
そして帰ってきたクラウス王子は、仲間の訃報を口にし、それと同時に同行していた聖女との婚姻を告げる。
クラウスとの婚約を破棄されたアリシアは、言い寄ってくる第二王子マティアスの手から逃れようと、国外脱出を図るのだった。
そんなアリシアを手助けするフードを目深に被った旅の戦士エドガー。彼とアリシアの逃避行が、今始まる。
アリエッタ幼女、スラムからの華麗なる転身
にゃんすき
ファンタジー
冒頭からいきなり主人公のアリエッタが大きな男に攫われて、前世の記憶を思い出し、逃げる所から物語が始まります。
姉妹で力を合わせて幸せを掴み取るストーリーになる、予定です。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる