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第2話 夢から覚めない
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匂いが違う。それが目覚めるきっかけだった。
みずみずしい白檀の香りと共に脳がゆっくり覚醒し、自然、瞼が持ち上がる。
雪樹は仰向けに寝そべったまま、ぼんやりと宙を眺めた。
――ここ、どこ……?
視線の先ではおそらくヒノキだろう落ち着いたアイボリーの板が、鋭い朝の光りを受け、輝いていた。上品な造りの天井だったが、羽村の、自分の部屋のものとは明らかに違う。
シミひとつない壁も畳も見慣れない。高貴な人の住まいのような――ここは、どこだったか。
――そうだ、皇宮の……。私は「後宮」に入れられたんだっけ。
むくっと、雪樹は体を起こした。
「後宮」――。人々の口の端にのぼるのをうっすら聞いただけで、実態はどんなものかは知らない。だがただひとりの男の子作りのために、数多の女が集められたなんて、その成り立ちからしても不潔極まりないではないか。まるで奴隷市場のようだと、雪樹は決めてかかっている。
おぞましい牢獄。――にしては、自分が寝かされているこの部屋は、随分と居心地がいい。
否定的な厳しい目で見回してみても、室内は掃除が行き届いていて、空気も澄んでいる。置かれている家具や調度品だって、いかにも高価そうだ。
――それに、お布団、気持ち良かった……。
綿がたくさん入った敷き布団も掛け布団もふかふかで、暖かかった。シーツもカバーも洗いたてらしく、パリッと糊が効いている。
雪樹は一晩自分を包(くる)んでいてくれた布団を抱え込み、鼻を埋めて、くんくん嗅いだ。
「おひさまの匂いがする……」
思わず和みそうになるが、慌てて気を引き締める。
昨日のことを忘れてはいけない。
そう、仲の良かった幼馴染、蓮の裏切りを。
――後宮が奴隷市場ならば、私も蓮様によって、奴隷に堕とされたってことなのか……。
なぜだ、どうして――。
なにか悪いことでもしただろうか。蓮の不興を買うようなことを。
原因を探ろうとすれば胸がズキズキ痛んで、防衛本能なのかなんなのか「あの頃は良かった」などと過去の思い出に逃避し、直近に味わった痛苦を薄れさせようとする。
「もしかしたら、あれは夢だったのかな……」
水を打ったように静かな周囲に、雪樹のひとりごとが吸い込まれていく。
いや、分かっている。昨日のあれは、間違いなく現実。本当に起こったことだ。
なぜなら目覚めてからずっと、女の最も深い部分が熱を持ったようにじくじく痛んでいる。
それはまさしく、汚されてしまった証拠だろう。
――後宮か……。ひとりの男を、女たちが競って奪い合う、浅ましい場所……。
室内を眺めるでもなく眺めながら、雪樹は糸紡ぎをのろのろ回すように考えを巡らせる。
蓮もここに通っていたのだろうか? 女を抱くために、世継ぎを作るために。
――どうもピンと来ない。
雪樹の知る蓮はなりこそ立派な男子だが、異性を口説いたり愛でたりするといったような、色気というかいやらしさというか……。そういったものをかけらも感じさせない青年だった。
奥手とかシャイとか。そういった形容がぴったりなのだ。
――それとも、子作りって……そういうことって、もっとクールで機械的に済ますものなのかな。
そうなら、昨日の一件も納得できるような――。
淡々と女に種付けし、孕ませる。
愛とか恋とか、そういった情緒は不要の――。
だから女ときたらすぐ襲う、それが蓮、すなわち皇帝家の家訓だとしたら。
そういえば蓮の父は、「色狂いの鬼畜」と評判だった。
――女なら誰でも良かったと、そういうことなのかな!?
雪樹は手元の掛け布団を握り締める。引きちぎらんばかりに、ぎゅうっと掴み――だがその仕草は芝居でもしているかのようで、我ながらわざとらしく思えた。
怒る。恨む。そうするべき。
だから、「そうしている」。
だが、なにかが違う。なんだろう――。
――もしかしたら全部、なにかの間違いで。ほら、蓮様、例えば変な薬を飲まされちゃったとか、変な術をかけられちゃったとか、よくあるやつ。
そうだ、ほかならぬ蓮に買いに行かされたいかがわしい本では、定番のあらすじ。似たようなことが、あの皇帝の身にも起こったのだとしたら。
そもそも荒唐無稽過ぎて可能性は低いし、もし万一そうだとしても、やらかしたことはやらかしたことで、取り返しはつかない。
一生恨んでやるし、なんならボコボコにしてやる。
――でもそれならまだ……私は蓮様を許すことができる。
どうしてだろう、雪樹の胸の内は空虚だった。
喜怒哀楽。人が抱く当たり前の感情が消え失せてしまったかのようで、自分の身に起きた悲劇がどこか遠くのことのように思えてならない。
自分は、どうしてしまったんだろう。ショックでおかしくなってしまったんだろうか。その不安や危機感さえも人ごとに思えて、まるで生ぬるい池の水にたゆたっているかのようだった。
「はい、失礼しますよ」
子供が立てるような小さな足音がしたかと思うと、廊下に面した障子が静かに開く。次いでタライを抱えた老女が、ぺこっと頭を下げながら現れた。
「おはようございます。雪樹さんね? あたしは、清田 真百合(きよた まゆり)っていいます。医者をしておりましてね。後宮の女の人たちの、健康管理を任されてます」
真っ白な清潔な前掛けを身につけ、老女は皺だらけの顔に人懐こい笑みを浮かべている。その辺の子供と変わらないほどの背丈で、素朴な風体の彼女に、「真百合」などという艶っぽい名前は全く似合っていなかった。
「あっ……」
「いいのいいの。そのままで」
きちんと座り直そうとした雪樹を押し留めて、真百合は足袋を履いた足を畳の上に滑らせた。年寄りにしては危なげのない、キビキビした足取りだった。
「蓮坊(れんぼう)から、あなたを診るよう頼まれたのよ。お休みのところ、ちょっとごめんなさいね」
真横に腰を下ろした真百合は、持ってきたタライを脇に置いた。次に雪樹の額に触れ、平熱なのを確かめてから、脈を測る。
「うんうん、特に異常はないようね」
にっこり笑ってから、真百合は畳に親指をつき、スッスッと膝で這って、雪樹の足元へ移動した。
「さて……。ごめんなさいね、お股をね、診せてちょうだい」
「え……」
「恥ずかしいだろうけど、私は医者だから気にしないで。ケガをしていたら大変だからね」
「……………」
確かに下腹を苛む、不審な痛みはまだ続いている。真百合が医者だというなら、きちんと診てもらったほうがいいのだろう。
覚悟を決めて、雪樹は下着を取り払うと、おずおず足を開いた。
性器を晒す――。患者からすると相当勇気が入ることだが、真百合はぴくりとも表情を変えず、雪樹の股間の細部までを観察し、丁寧に確認し始めた。
「だいぶ出血したと聞いたけれど、もう止まっていますよ。傷もないし、綺麗なものよ。まだ少し痛むかもしれないけど、直に治まるから、安心してね」
今まで味わったことのない痛みに慄いていた雪樹は、真百合の診断を聞いて、ホッと胸を撫で下ろした。
「そうですか……。ありがとうございました……」
雪樹が下着や寝間着をのそのそと着直している脇で、真百合は水の張ってあったタライに手を浸した。
「怖かったでしょう……。蓮坊のことは、よーく叱っておいたからね」
「……っ」
真百合の言葉には、労りの気持ちがこもっていた。途端、雪樹の中で張り詰めていたなにかがプツンと切れる。
そうだ、押さえつけていたのだ。意識してしまったら、崩れてしまいそうな気がして。
――怖かった。
信頼していた幼馴染の、突然の変貌。
激しい痛み。
屈辱。
挙げ句、未知の場所へ閉じ込められてしまった。
――怖くて、怖くて。
「こわ、怖かった……! 怖かった、です……! えっ……う……!」
堰を切ったように、涙があとからあとからこぼれ落ち、シーツを濡らした。堪らえようとするが、嗚咽が漏れる。
辛抱が切れて、遂に身も余もなく泣き出した雪樹の震える肩を、真百合は優しくさすった。
老女の手は温かく、安らぐと同時に涙を押し出す効果もあるようで、雪樹は困ってしまう。これでは泣き止むことができない。
「叱ってはおいたけど……。蓮坊は反省していない。しかもあたしたちには、この国で一番偉いあの子を、止めることができないの。――ねえ、雪樹さん。あなた、前の月のものは、いつ終わったかしら?」
「えっ……?」
話の流れにそぐわぬ、唐突な問いかけだ。雪樹は涙で濡れた目を、きょとんと真百合に向けた。
「えっと……」
心痛が癒えず、また混乱のせいで、なかなか問いに答えられない。だが真百合は辛抱強く待ってくれている。
「月のものって、あの……生理ですか……? え……確か……二日くらい前に、終わったばかりですが……?」
何の意味があるのか不思議に思いつつも、雪樹がようやく答えると、真百合は大きく頷いた。
「ならば恐らく大丈夫でしょう。――雪樹さん、あなたに、女が子を孕む仕組みを教えておきましょうね。こんなときに何だと思うかもしれないけど、あなたが後宮に入るなら、とても大事なことなのよ」
「え……?」
「――身を、守るためにね」
「……?」
つぶらだが、確かな知性の光が宿る老女の目を、雪樹は混乱しつつ、見詰め返した。
みずみずしい白檀の香りと共に脳がゆっくり覚醒し、自然、瞼が持ち上がる。
雪樹は仰向けに寝そべったまま、ぼんやりと宙を眺めた。
――ここ、どこ……?
視線の先ではおそらくヒノキだろう落ち着いたアイボリーの板が、鋭い朝の光りを受け、輝いていた。上品な造りの天井だったが、羽村の、自分の部屋のものとは明らかに違う。
シミひとつない壁も畳も見慣れない。高貴な人の住まいのような――ここは、どこだったか。
――そうだ、皇宮の……。私は「後宮」に入れられたんだっけ。
むくっと、雪樹は体を起こした。
「後宮」――。人々の口の端にのぼるのをうっすら聞いただけで、実態はどんなものかは知らない。だがただひとりの男の子作りのために、数多の女が集められたなんて、その成り立ちからしても不潔極まりないではないか。まるで奴隷市場のようだと、雪樹は決めてかかっている。
おぞましい牢獄。――にしては、自分が寝かされているこの部屋は、随分と居心地がいい。
否定的な厳しい目で見回してみても、室内は掃除が行き届いていて、空気も澄んでいる。置かれている家具や調度品だって、いかにも高価そうだ。
――それに、お布団、気持ち良かった……。
綿がたくさん入った敷き布団も掛け布団もふかふかで、暖かかった。シーツもカバーも洗いたてらしく、パリッと糊が効いている。
雪樹は一晩自分を包(くる)んでいてくれた布団を抱え込み、鼻を埋めて、くんくん嗅いだ。
「おひさまの匂いがする……」
思わず和みそうになるが、慌てて気を引き締める。
昨日のことを忘れてはいけない。
そう、仲の良かった幼馴染、蓮の裏切りを。
――後宮が奴隷市場ならば、私も蓮様によって、奴隷に堕とされたってことなのか……。
なぜだ、どうして――。
なにか悪いことでもしただろうか。蓮の不興を買うようなことを。
原因を探ろうとすれば胸がズキズキ痛んで、防衛本能なのかなんなのか「あの頃は良かった」などと過去の思い出に逃避し、直近に味わった痛苦を薄れさせようとする。
「もしかしたら、あれは夢だったのかな……」
水を打ったように静かな周囲に、雪樹のひとりごとが吸い込まれていく。
いや、分かっている。昨日のあれは、間違いなく現実。本当に起こったことだ。
なぜなら目覚めてからずっと、女の最も深い部分が熱を持ったようにじくじく痛んでいる。
それはまさしく、汚されてしまった証拠だろう。
――後宮か……。ひとりの男を、女たちが競って奪い合う、浅ましい場所……。
室内を眺めるでもなく眺めながら、雪樹は糸紡ぎをのろのろ回すように考えを巡らせる。
蓮もここに通っていたのだろうか? 女を抱くために、世継ぎを作るために。
――どうもピンと来ない。
雪樹の知る蓮はなりこそ立派な男子だが、異性を口説いたり愛でたりするといったような、色気というかいやらしさというか……。そういったものをかけらも感じさせない青年だった。
奥手とかシャイとか。そういった形容がぴったりなのだ。
――それとも、子作りって……そういうことって、もっとクールで機械的に済ますものなのかな。
そうなら、昨日の一件も納得できるような――。
淡々と女に種付けし、孕ませる。
愛とか恋とか、そういった情緒は不要の――。
だから女ときたらすぐ襲う、それが蓮、すなわち皇帝家の家訓だとしたら。
そういえば蓮の父は、「色狂いの鬼畜」と評判だった。
――女なら誰でも良かったと、そういうことなのかな!?
雪樹は手元の掛け布団を握り締める。引きちぎらんばかりに、ぎゅうっと掴み――だがその仕草は芝居でもしているかのようで、我ながらわざとらしく思えた。
怒る。恨む。そうするべき。
だから、「そうしている」。
だが、なにかが違う。なんだろう――。
――もしかしたら全部、なにかの間違いで。ほら、蓮様、例えば変な薬を飲まされちゃったとか、変な術をかけられちゃったとか、よくあるやつ。
そうだ、ほかならぬ蓮に買いに行かされたいかがわしい本では、定番のあらすじ。似たようなことが、あの皇帝の身にも起こったのだとしたら。
そもそも荒唐無稽過ぎて可能性は低いし、もし万一そうだとしても、やらかしたことはやらかしたことで、取り返しはつかない。
一生恨んでやるし、なんならボコボコにしてやる。
――でもそれならまだ……私は蓮様を許すことができる。
どうしてだろう、雪樹の胸の内は空虚だった。
喜怒哀楽。人が抱く当たり前の感情が消え失せてしまったかのようで、自分の身に起きた悲劇がどこか遠くのことのように思えてならない。
自分は、どうしてしまったんだろう。ショックでおかしくなってしまったんだろうか。その不安や危機感さえも人ごとに思えて、まるで生ぬるい池の水にたゆたっているかのようだった。
「はい、失礼しますよ」
子供が立てるような小さな足音がしたかと思うと、廊下に面した障子が静かに開く。次いでタライを抱えた老女が、ぺこっと頭を下げながら現れた。
「おはようございます。雪樹さんね? あたしは、清田 真百合(きよた まゆり)っていいます。医者をしておりましてね。後宮の女の人たちの、健康管理を任されてます」
真っ白な清潔な前掛けを身につけ、老女は皺だらけの顔に人懐こい笑みを浮かべている。その辺の子供と変わらないほどの背丈で、素朴な風体の彼女に、「真百合」などという艶っぽい名前は全く似合っていなかった。
「あっ……」
「いいのいいの。そのままで」
きちんと座り直そうとした雪樹を押し留めて、真百合は足袋を履いた足を畳の上に滑らせた。年寄りにしては危なげのない、キビキビした足取りだった。
「蓮坊(れんぼう)から、あなたを診るよう頼まれたのよ。お休みのところ、ちょっとごめんなさいね」
真横に腰を下ろした真百合は、持ってきたタライを脇に置いた。次に雪樹の額に触れ、平熱なのを確かめてから、脈を測る。
「うんうん、特に異常はないようね」
にっこり笑ってから、真百合は畳に親指をつき、スッスッと膝で這って、雪樹の足元へ移動した。
「さて……。ごめんなさいね、お股をね、診せてちょうだい」
「え……」
「恥ずかしいだろうけど、私は医者だから気にしないで。ケガをしていたら大変だからね」
「……………」
確かに下腹を苛む、不審な痛みはまだ続いている。真百合が医者だというなら、きちんと診てもらったほうがいいのだろう。
覚悟を決めて、雪樹は下着を取り払うと、おずおず足を開いた。
性器を晒す――。患者からすると相当勇気が入ることだが、真百合はぴくりとも表情を変えず、雪樹の股間の細部までを観察し、丁寧に確認し始めた。
「だいぶ出血したと聞いたけれど、もう止まっていますよ。傷もないし、綺麗なものよ。まだ少し痛むかもしれないけど、直に治まるから、安心してね」
今まで味わったことのない痛みに慄いていた雪樹は、真百合の診断を聞いて、ホッと胸を撫で下ろした。
「そうですか……。ありがとうございました……」
雪樹が下着や寝間着をのそのそと着直している脇で、真百合は水の張ってあったタライに手を浸した。
「怖かったでしょう……。蓮坊のことは、よーく叱っておいたからね」
「……っ」
真百合の言葉には、労りの気持ちがこもっていた。途端、雪樹の中で張り詰めていたなにかがプツンと切れる。
そうだ、押さえつけていたのだ。意識してしまったら、崩れてしまいそうな気がして。
――怖かった。
信頼していた幼馴染の、突然の変貌。
激しい痛み。
屈辱。
挙げ句、未知の場所へ閉じ込められてしまった。
――怖くて、怖くて。
「こわ、怖かった……! 怖かった、です……! えっ……う……!」
堰を切ったように、涙があとからあとからこぼれ落ち、シーツを濡らした。堪らえようとするが、嗚咽が漏れる。
辛抱が切れて、遂に身も余もなく泣き出した雪樹の震える肩を、真百合は優しくさすった。
老女の手は温かく、安らぐと同時に涙を押し出す効果もあるようで、雪樹は困ってしまう。これでは泣き止むことができない。
「叱ってはおいたけど……。蓮坊は反省していない。しかもあたしたちには、この国で一番偉いあの子を、止めることができないの。――ねえ、雪樹さん。あなた、前の月のものは、いつ終わったかしら?」
「えっ……?」
話の流れにそぐわぬ、唐突な問いかけだ。雪樹は涙で濡れた目を、きょとんと真百合に向けた。
「えっと……」
心痛が癒えず、また混乱のせいで、なかなか問いに答えられない。だが真百合は辛抱強く待ってくれている。
「月のものって、あの……生理ですか……? え……確か……二日くらい前に、終わったばかりですが……?」
何の意味があるのか不思議に思いつつも、雪樹がようやく答えると、真百合は大きく頷いた。
「ならば恐らく大丈夫でしょう。――雪樹さん、あなたに、女が子を孕む仕組みを教えておきましょうね。こんなときに何だと思うかもしれないけど、あなたが後宮に入るなら、とても大事なことなのよ」
「え……?」
「――身を、守るためにね」
「……?」
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*この作品は大山あかね名義で公開していた物です。
連載開始日 2019/10/15
本編完結日 2019/10/31
番外編完結日 2019/11/04
ベリーズカフェでも同時公開
その後 公開日2020/06/04
完結日 2020/06/15
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