椿の国の後宮のはなし

犬噛 クロ

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「椿の国の後宮のはなし」登場人物


 ★雪樹
 羽村 雪樹。十八才。
 霧椿皇国最高議会議長、羽村 芭蕉の娘。
 蓮とは親戚で、幼馴染。蓮には少年だと思われていた。
 とても頭の良い少女で、霧椿皇国の最高学府「西方高等学問所」へ入学を許されている。
 末っ子で家族に愛され育ってきたからか、人懐っこい。人見知りもしないし、誰とでも仲良くなれる。少しマヌケだが、明るくタフな女の子。
 ただし思春期特有の鬱屈した感情を抱えている。


 ★蓮
 澄花信乃香蓮(すみはなしのこうれん)。十八才。第七代霧椿皇国皇帝。
 背がものすごく高く、ガチムチ体型。美形ではあるが、ヤンキー顔。
 頭も良く、武芸にも優れている。書や画、音楽など、芸術にも理解がある。どちらかというと文系男子。
 ぶっきらぼうの愛想なし。だが動植物は優しく労る。そういうところもヤンキーっぽい。
 皇帝としてなんでも持っているように見えて、実はなにも持っていない。
 深い闇を抱えている。


 ★羽村 芭蕉
 雪樹の父。霧椿皇国最高議会議長。政(まつりごと)を司る、実質的な皇国の最高権力者。
 一応、羽村家も貴族(特権階級)なのだが、芭蕉の意向により、庶民と似たりよったりの暮らしぶりをしている。
 雪樹の上に三人の息子がいる。愛妻家。
 ただひとりの娘の雪樹を、妻と共に溺愛している。だが悪気のないその想いが、娘を追い詰めてしまった。


 ★清田 真百合(きよた まゆり)
 後宮付きの女医師。七十代。寵姫たちの体調管理などを任されている。
 蓮とは彼が生まれたときからの付き合い。だから孫のように可愛く思っている。蓮も真百合にはよく懐いている。
 聡明で穏やか。四人の子供を育て上げた医者。元祖ワーキングマザーである彼女のことを、雪樹は非常に尊敬している。


 ★珀桜皇太后(はくおうこうたいごう)
 蓮の母親。四十代。とてもとても美しい人。
 過去、雪樹の伯父の婚約者だった。

 ★夢蕨(むけつ)
 蓮の父親。故人。第六代霧椿皇国皇帝。
 酒色に溺れた無能な皇帝。四十前後で早逝したが、皆がその死を喜んだという。
 女好きの割に、子供は蓮ひとりしか残さなかった。

 ★桃、杏、あやめ
 後宮入りした雪樹に付けられた侍女。
 ツインテールが桃、ポニーテールが杏、ショートボブがあやめである。
 桃と杏が十五、あやめは二十六。年齢差から、あやめがお姉さん役を勤めることが多いようだ。
 三人とも雪樹の良き、そして強力なパートナーである。


 ★羽村 檀(はねむら まゆみ)
 故人。羽村芭蕉の兄で、雪樹の伯父。(ただし生まれる前に亡くなっているので、雪樹とは面識がない)
 珀桜皇太后とは恋仲で、結婚間近だったところを、夢蕨に奪われた。
 そのことを抗議した際、夢蕨に無礼討ちされている。
 檀を殺されたことで、芭蕉は皇帝一家へ強い憎しみを抱くことになる。


 ★羽村 柾(はねむら まさき)
 羽村芭蕉の三男で、雪樹のすぐ上の兄。雪樹とはとても仲が良かったため、妹を奪い取った蓮を憎んでいる。
 年齢は二十代半ば。少し気が短く、荒っぽいが、将来が楽しみな優秀な軍人である。
 この世代になると、もうすっかり皇帝への敬意などは持っていないようだ。


 ★葵
 名前だけ登場。夢蕨の時代の寵姫。あやめの前の主人。


<追加>★鈴蘭
 寵姫のひとり。身長185cm、体重78kg。筋骨隆々の女丈夫である。
 霧椿皇国では賞金の出る競技会がたびたび開かれており、それで生計を立てている人間もいるようだ。もっとも、それ一本で一生食べていくことはできないだろうが…。
 ちなみに鈴蘭の得意種目は投擲各種、柔道、相撲、水泳である。
 豪放磊落な性格で、皆から恐れられつつ、慕われてもいる。
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