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2.セックスフレンド
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私、水瀬香奈。昔から将来の夢は高校教師で、小中高と成績は優秀、第1希望の大学も合格できると担任からは言われていた。
でも、どうしても数学だけが不安だった。
決して悪い点数というわけでは無かったけれど、その自信のなさから、私は数学担当の西条裕章先生に補習をお願いしていたのだ。
西条先生は一切嫌な顔をしなかった。
地味で暗いけれど、優しくて生徒思いの西条先生だからこそ、私の補習に対して真剣に向き合ってくれていたのだ。
今でも脳裏に焼き付いている、眼鏡越しに見つめてくれていた優しい瞳。
西条先生のおかげで数学に自信がついたことを、報告したくて仕方がない。
どこで、誰に数学を教えているの?
あれから──、運命の人と出会ったりしたの?
まだ独身だったらいいな……。
そして願わくば、西条先生も私と同じように、『私のことを』想ってくれていたら、もっと嬉しいな……。
再会すらできないであろう相手を想い、胸が熱くなる。日頃からそのような空想に浸っては、納得のいかない現実から目を背けていた。
「──香奈?」
「……っあ、ごめん」
「何、余所事を考えてんの?」
「いや……別に」
大学4年生になり、来春から県立高校の教諭として採用が決まった頃。ずっと勉強に追われていた私は、反動で男遊びが酷くなった。
誰彼構わず、近付いてきた男には脚を開く。心に残る西条先生のせいで、高校を卒業してからも恋愛をしようとは思わなかった。
所謂、セックスフレンド。
私と男性の関係は、そのくらいがちょうど良かった。
「お前、俺の肉棒を嬉しそうに咥えながら、その頭の中では違う男のこと考えてんだろ?」
「……だったら何?」
「っ……別にセフレだから良いけどよぉ、せめて“こういう時”くらい、挿し込まれている肉棒の持ち主のことを考えろよっ!!」
胎内に入っている男根が私の最奥を突き上げる。内蔵が圧迫される感覚が気持ちよくて、男を見つめる視界が煌めいた。
男の呻き声が漏れると同時に、激しく最奥を突き上げていた男根が胎内で放精をする。私自身の中に男の欲液が拡がる感覚に悦楽を覚えながら、今も熱く脈打つ男根を強く締め付けた。
今でも私の頭の中に残る西条先生だが、実は一線を越えてしまったのは、あの一段と寒かったあの日だけだった。
最初で最後の過ち。
数学科準備室で先生と身体を重ねた翌日から、補習自体行われなくなったのだ。
成人年齢が引き下げられて18歳は法律上大人だとは言え、教師が現役高校生を抱くのは駄目なことだと、その時の私もよく分かっていた。
だからこそ私は先生を追わなかったし、何か言葉を交わすことすらしなかった。
あれをきっかけに、私は西条先生に恋心を抱いていた。けれど、これ以上先生を追っては駄目だと自身に言い聞かせて、そのまま高校を卒業したのだ──。
身体がしっかりと覚えている。
西条先生のぎこちない行為のすべてを。
それを無意識に求めている私の身体だが、相手してくれる男全員が、その求めているものとは違った。
当たり前だ。
当たり前なのに……。
それでもまだ、私は西条先生を求めている。
ホテルでの情事の後、目が覚めると隣にいたはずの男は既にいなくなっていた。
身体を起こし立ち上がると、胎内に残っていた男の欲液が太腿を伝い垂れ落ちてくる。白濁したそれを手で掬い上げてそっと口に含んだ。
誰にも理解されないが、この時に一層の快楽を感じることができる。
欲液の持ち主とは、恐らく二度と会うことはないだろう。それにまた興奮を覚え、自身の下半身に熱が集中するような感覚がした。
でも、どうしても数学だけが不安だった。
決して悪い点数というわけでは無かったけれど、その自信のなさから、私は数学担当の西条裕章先生に補習をお願いしていたのだ。
西条先生は一切嫌な顔をしなかった。
地味で暗いけれど、優しくて生徒思いの西条先生だからこそ、私の補習に対して真剣に向き合ってくれていたのだ。
今でも脳裏に焼き付いている、眼鏡越しに見つめてくれていた優しい瞳。
西条先生のおかげで数学に自信がついたことを、報告したくて仕方がない。
どこで、誰に数学を教えているの?
あれから──、運命の人と出会ったりしたの?
まだ独身だったらいいな……。
そして願わくば、西条先生も私と同じように、『私のことを』想ってくれていたら、もっと嬉しいな……。
再会すらできないであろう相手を想い、胸が熱くなる。日頃からそのような空想に浸っては、納得のいかない現実から目を背けていた。
「──香奈?」
「……っあ、ごめん」
「何、余所事を考えてんの?」
「いや……別に」
大学4年生になり、来春から県立高校の教諭として採用が決まった頃。ずっと勉強に追われていた私は、反動で男遊びが酷くなった。
誰彼構わず、近付いてきた男には脚を開く。心に残る西条先生のせいで、高校を卒業してからも恋愛をしようとは思わなかった。
所謂、セックスフレンド。
私と男性の関係は、そのくらいがちょうど良かった。
「お前、俺の肉棒を嬉しそうに咥えながら、その頭の中では違う男のこと考えてんだろ?」
「……だったら何?」
「っ……別にセフレだから良いけどよぉ、せめて“こういう時”くらい、挿し込まれている肉棒の持ち主のことを考えろよっ!!」
胎内に入っている男根が私の最奥を突き上げる。内蔵が圧迫される感覚が気持ちよくて、男を見つめる視界が煌めいた。
男の呻き声が漏れると同時に、激しく最奥を突き上げていた男根が胎内で放精をする。私自身の中に男の欲液が拡がる感覚に悦楽を覚えながら、今も熱く脈打つ男根を強く締め付けた。
今でも私の頭の中に残る西条先生だが、実は一線を越えてしまったのは、あの一段と寒かったあの日だけだった。
最初で最後の過ち。
数学科準備室で先生と身体を重ねた翌日から、補習自体行われなくなったのだ。
成人年齢が引き下げられて18歳は法律上大人だとは言え、教師が現役高校生を抱くのは駄目なことだと、その時の私もよく分かっていた。
だからこそ私は先生を追わなかったし、何か言葉を交わすことすらしなかった。
あれをきっかけに、私は西条先生に恋心を抱いていた。けれど、これ以上先生を追っては駄目だと自身に言い聞かせて、そのまま高校を卒業したのだ──。
身体がしっかりと覚えている。
西条先生のぎこちない行為のすべてを。
それを無意識に求めている私の身体だが、相手してくれる男全員が、その求めているものとは違った。
当たり前だ。
当たり前なのに……。
それでもまだ、私は西条先生を求めている。
ホテルでの情事の後、目が覚めると隣にいたはずの男は既にいなくなっていた。
身体を起こし立ち上がると、胎内に残っていた男の欲液が太腿を伝い垂れ落ちてくる。白濁したそれを手で掬い上げてそっと口に含んだ。
誰にも理解されないが、この時に一層の快楽を感じることができる。
欲液の持ち主とは、恐らく二度と会うことはないだろう。それにまた興奮を覚え、自身の下半身に熱が集中するような感覚がした。
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