帝国の王子は無能だからと追放されたので僕はチートスキル【建築】で勝手に最強の国を作る!

雪奈 水無月

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5章:獣王国(解決編)

episode67 ガレールの町

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 ガレールの町に足を踏み入れた瞬間、ノル達は思わず息を呑んだ。
 通りには色とりどりの布を広げる商人、香辛料の匂いを漂わせる屋台、威勢の良い呼び声が響き渡っていた。

「いらっしゃい!港から仕入れた新鮮な魚だよ!」
「旅人さん、珍しい魔導具はいかが?」

 町全体が活気に満ちていて、まるで祭りのようだった。

 エリーナ
 ――すごい……こんなに賑やかな町、初めて見ました!

 ルシア
 ――商人たちの声が重なって、まるで音楽みたいですね。

 ノル
 ――レベッカさん、ここはまさにあなたの夢に近い場所じゃない?

 レベッカは目を輝かせていた。

「ほんまや……!あたし、こういう町で商売したかったんや!」


 数日間の滞在が始まった。
 レベッカは町の商人たちに混じって、試しに小さな露店を開いた。
 扱ったのは旅の途中で仕入れた香草や布切れ、そして彼女の工夫で作った小物。

「値切り交渉は笑顔で返すんや!それが商人の流儀や!」

 彼女は客と軽妙にやり取りし、少しずつ売り上げを伸ばしていった。
 その姿にノル達は驚き、そして誇らしさを覚えた。


 しかし、町には問題もあった。
 外壁の一部が崩れかけていて、雨水が流れ込むと歩道が泥だらけになる。
 さらに下水の整備が不十分で、悪臭が漂う区域もあった。

「これじゃあ商人も客も困るやろ……」
 レベッカは眉をひそめた。

 ノルは頷き、スキルを発動した。

「僕の出番だね。建築スキルで町を少しでも良くしてみせる!」


 ノルは町人たちと協力し、外壁の修繕を始めた。
 石材を組み直し、魔導具で補強することで強度を増す。
 歩道には排水路を設け、雨水が自然に流れるようにした。
 さらに汚水被害を防ぐため、簡易的な浄化槽を設置した。

 町人たちは驚き、感謝の声を上げた。

「おお!これで安心して商売ができる!」
「旅人さん、あんたは救世主だ!」
「これで臭くないぞ!」

 エリーナ
 ――ノルさん、すごいです!町の人たちが笑顔になってます!

 ルシア
 ――レベッカさんも、これで商売がもっとやりやすくなりますね。

 レベッカは大きく頷いた。

「せやな!ノルのおかげで町が元気になったんや。
 あたしも負けへんで!もっと商売を学んで、ノルティアで一番の商人になったる!」

 その言葉にノルは微笑み、全員でレベッカの成長に期待を膨らませていた。

 こうしてガレールでの滞在は、レベッカにとって大きな経験となった。
 商人としての自信を得ると同時に、仲間と共に町を支える喜びを知ったのだ。

 そしてノルは心の中で思った。

「――レベッカの夢を叶えるために、ノルティアに商業区を作ろう。
 彼女の店が、きっと町をさらに賑やかにするはずだ。」

 こうして密かにノルのノルティア構想を膨らませていくのだった。
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