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2章:アルカン大陸上陸編
20.大怪我した少年。
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「おい!大変だ。ルイスが魔物に……」
「ルイス、ルイス…いやぁーっ!」
街が急に騒がしくなり、街の出入り口に人が集まり始めている。
「ナニごとかしら?」
「誰かが大怪我してるらしいのです。」
子供が大怪我してるみたいだし…気になるな。
(もし、誰も治せないならポーションで……)
「ワタシ達も行ってみよ?放って置けないわ!」
「ネムが行くって言うならお供しますのです。」
(我も異論は無いぞネム様!)
「よし、じゃあ…急いで向かおう!」
人集りができている中を縫うように移動した。
その中心には空間ができていて母親らしき人が泣きながらその子の手を握りしめている。
しかし、ほかの大人は誰も応急処置すらしないで黙ってただ、見ているだけだった。
「みなさん…何をしてるんですか!?」
ワタシはつい、大声を出して周りの大人に問いただした…しかし、彼らは薬や包帯が高価でこの街にはそう言ったものが存在しないと口々に語る。
「な……分かりました。」
(ワタシが関わった以上…この子は死なせたりしないんだから!)
腹部から出血していて服をずらして様子を見ると彼の脇腹は大きな猛獣に噛みちぎられ、直ぐに治療をしないと助からないレベルだった。
顔は青ざめ、意識もない…食いちぎられたヶ所からは紫色の気持ち悪いモノが蠢いている。
「これは……ナニ!?」
(ミミズ…?なんかキモいんだが……)
「あれって…ベノム・ウルフの呪詛じゃない?」
「そのカーズって何?どんな状態か教えて!」
「呪い状態…回復が効かないから教会で聖なる加護を受ける必要があるんです。」
男の子のお母さんが泣きながら教えてくれたが、顔からは絶望感が滲み出していた。
「とにかく…回復ポーションを使うわ!」
ワタシはおもむろに回復用のポーションを取り出すと彼の脇腹に振りかけた。
彼の腹部を完成に元に戻すと紫のキモいのは徐々に減り……気づくと居なくなっていた。
「奇跡……」
「奇跡だ……」
「神が使わせた代行者様だぁッ!」
周りがワタシはタダのポーションを使っただけなのに拝まれてしまった……確かに性能はスゴイと確信が持てたけど。
「ありがとうございます。ありがとうございます」
何度も何度もお礼を言う母親の顔は安堵からか先ほどまでの心配する表情は消え、ホッとしたって顔になってワタシは心から安心した。
「傷は癒えたけど、血がだいぶ失われているのでこの体力回復ポーションを起きたら飲ませてあげて下さい!」
周りが騒つく……街に訪れた女がいきなり男の子を救う…しかも、回復ポーションという謎のアイテムを使って。
この街にとって十分すぎるほどにネムは知らず知らずに自分を売り込んでいたのだった。
「ルイス、ルイス…いやぁーっ!」
街が急に騒がしくなり、街の出入り口に人が集まり始めている。
「ナニごとかしら?」
「誰かが大怪我してるらしいのです。」
子供が大怪我してるみたいだし…気になるな。
(もし、誰も治せないならポーションで……)
「ワタシ達も行ってみよ?放って置けないわ!」
「ネムが行くって言うならお供しますのです。」
(我も異論は無いぞネム様!)
「よし、じゃあ…急いで向かおう!」
人集りができている中を縫うように移動した。
その中心には空間ができていて母親らしき人が泣きながらその子の手を握りしめている。
しかし、ほかの大人は誰も応急処置すらしないで黙ってただ、見ているだけだった。
「みなさん…何をしてるんですか!?」
ワタシはつい、大声を出して周りの大人に問いただした…しかし、彼らは薬や包帯が高価でこの街にはそう言ったものが存在しないと口々に語る。
「な……分かりました。」
(ワタシが関わった以上…この子は死なせたりしないんだから!)
腹部から出血していて服をずらして様子を見ると彼の脇腹は大きな猛獣に噛みちぎられ、直ぐに治療をしないと助からないレベルだった。
顔は青ざめ、意識もない…食いちぎられたヶ所からは紫色の気持ち悪いモノが蠢いている。
「これは……ナニ!?」
(ミミズ…?なんかキモいんだが……)
「あれって…ベノム・ウルフの呪詛じゃない?」
「そのカーズって何?どんな状態か教えて!」
「呪い状態…回復が効かないから教会で聖なる加護を受ける必要があるんです。」
男の子のお母さんが泣きながら教えてくれたが、顔からは絶望感が滲み出していた。
「とにかく…回復ポーションを使うわ!」
ワタシはおもむろに回復用のポーションを取り出すと彼の脇腹に振りかけた。
彼の腹部を完成に元に戻すと紫のキモいのは徐々に減り……気づくと居なくなっていた。
「奇跡……」
「奇跡だ……」
「神が使わせた代行者様だぁッ!」
周りがワタシはタダのポーションを使っただけなのに拝まれてしまった……確かに性能はスゴイと確信が持てたけど。
「ありがとうございます。ありがとうございます」
何度も何度もお礼を言う母親の顔は安堵からか先ほどまでの心配する表情は消え、ホッとしたって顔になってワタシは心から安心した。
「傷は癒えたけど、血がだいぶ失われているのでこの体力回復ポーションを起きたら飲ませてあげて下さい!」
周りが騒つく……街に訪れた女がいきなり男の子を救う…しかも、回復ポーションという謎のアイテムを使って。
この街にとって十分すぎるほどにネムは知らず知らずに自分を売り込んでいたのだった。
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