57 / 124
第四章 最悪の再会と衝撃の宣言
五十七話
しおりを挟む
「俺のメリットはだな……まあ家事が楽になること、かな」
「……それだけ?」
「っ、いや、まだあるぞ、麗音のうまい飯が食べられることだな」
「そっか……ありがとね」
思い切って結婚しようと告白したのに、しゅん兄ちゃんは素っ気ない返事だった。
しゅん兄ちゃんも俺との結婚を望んでいたと思っていたのに。
俺だけが浮かれてたんだ。
俺は悲しい気持ちでアイスを食べ終えた。
‐
布団に入っても上手く眠れなかった。
「しゅん兄ちゃん、俺のこと嫌いなのかな……」
一度そう思ってしまうととめどなく考えが溢れて、止まらない。
「俺が仕事で迷惑かけてるから、駄目なのかな……」
ぽた、ぽたと涙が零れる。
しゅん兄ちゃんの前では泣かないと決めていたけれど、今日だけは、泣かせてほしかった。
‐
翌朝も気分はすっきりしなかった。
「……しゅん兄ちゃん、おはよう」
「……おう」
しゅん兄ちゃん、やっぱり昨日の告白、嫌だったんだな。
普段なら弾む会話も弾まず、俺達はもそもそとパンを食べ皿を片付けた。
通勤電車の中もお互いに顔を合わせることもできず、俺はスマートフォンをぼんやり眺めていた。
興味のないゴシップばかりを並べたニュースサイトに、何の価値があるのだろうと思いながら。
会社の最寄り駅に着いても動かないしゅん兄ちゃんに声をかけて、なんとか出勤した。
「……それだけ?」
「っ、いや、まだあるぞ、麗音のうまい飯が食べられることだな」
「そっか……ありがとね」
思い切って結婚しようと告白したのに、しゅん兄ちゃんは素っ気ない返事だった。
しゅん兄ちゃんも俺との結婚を望んでいたと思っていたのに。
俺だけが浮かれてたんだ。
俺は悲しい気持ちでアイスを食べ終えた。
‐
布団に入っても上手く眠れなかった。
「しゅん兄ちゃん、俺のこと嫌いなのかな……」
一度そう思ってしまうととめどなく考えが溢れて、止まらない。
「俺が仕事で迷惑かけてるから、駄目なのかな……」
ぽた、ぽたと涙が零れる。
しゅん兄ちゃんの前では泣かないと決めていたけれど、今日だけは、泣かせてほしかった。
‐
翌朝も気分はすっきりしなかった。
「……しゅん兄ちゃん、おはよう」
「……おう」
しゅん兄ちゃん、やっぱり昨日の告白、嫌だったんだな。
普段なら弾む会話も弾まず、俺達はもそもそとパンを食べ皿を片付けた。
通勤電車の中もお互いに顔を合わせることもできず、俺はスマートフォンをぼんやり眺めていた。
興味のないゴシップばかりを並べたニュースサイトに、何の価値があるのだろうと思いながら。
会社の最寄り駅に着いても動かないしゅん兄ちゃんに声をかけて、なんとか出勤した。
201
あなたにおすすめの小説
【完結・BL】俺をフッた初恋相手が、転勤して上司になったんだが?【先輩×後輩】
彩華
BL
『俺、そんな目でお前のこと見れない』
高校一年の冬。俺の初恋は、見事に玉砕した。
その後、俺は見事にDTのまま。あっという間に25になり。何の変化もないまま、ごくごくありふれたサラリーマンになった俺。
そんな俺の前に、運命の悪戯か。再び初恋相手は現れて────!?
悪役令息の兄って需要ありますか?
焦げたせんべい
BL
今をときめく悪役による逆転劇、ザマァやらエトセトラ。
その悪役に歳の離れた兄がいても、気が強くなければ豆電球すら光らない。
これは物語の終盤にチラッと出てくる、折衷案を出す兄の話である。
心からの愛してる
マツユキ
BL
転入生が来た事により一人になってしまった結良。仕事に追われる日々が続く中、ついに体力の限界で倒れてしまう。過労がたたり数日入院している間にリコールされてしまい、あろうことか仕事をしていなかったのは結良だと噂で学園中に広まってしまっていた。
全寮制男子校
嫌われから固定で溺愛目指して頑張ります
※話の内容は全てフィクションになります。現実世界ではありえない設定等ありますのでご了承ください
言い逃げしたら5年後捕まった件について。
なるせ
BL
「ずっと、好きだよ。」
…長年ずっと一緒にいた幼馴染に告白をした。
もちろん、アイツがオレをそういう目で見てないのは百も承知だし、返事なんて求めてない。
ただ、これからはもう一緒にいないから…想いを伝えるぐらい、許してくれ。
そう思って告白したのが高校三年生の最後の登校日。……あれから5年経ったんだけど…
なんでアイツに馬乗りにされてるわけ!?
ーーーーー
美形×平凡っていいですよね、、、、
【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。
麗しの眠り姫は義兄の腕で惰眠を貪る
黒木 鳴
BL
妖精のように愛らしく、深窓の姫君のように美しいセレナードのあだ名は「眠り姫」。学園祭で主役を演じたことが由来だが……皮肉にもそのあだ名はぴったりだった。公爵家の出と学年一位の学力、そしてなによりその美貌に周囲はいいように勘違いしているが、セレナードの中身はアホの子……もとい睡眠欲求高めの不思議ちゃん系(自由人なお子さま)。惰眠とおかしを貪りたいセレナードと、そんなセレナードが可愛くて仕方がない義兄のギルバート、なんやかんやで振り回される従兄のエリオットたちのお話し。完結しました!
イケメン後輩のスマホを拾ったらロック画が俺でした
天埜鳩愛
BL
☆本編番外編 完結済✨ 感想嬉しいです!
元バスケ部の俺が拾ったスマホのロック画は、ユニフォーム姿の“俺”。
持ち主は、顔面国宝の一年生。
なんで俺の写真? なんでロック画?
問い詰める間もなく「この人が最優先なんで」って宣言されて、女子の悲鳴の中、肩を掴まれて連行された。……俺、ただスマホ届けに来ただけなんだけど。
頼られたら嫌とは言えない南澤燈真は高校二年生。クールなイケメン後輩、北門唯が置き忘れたスマホを手に取ってみると、ロック画が何故か中学時代の燈真だった! 北門はモテ男ゆえに女子からしつこくされ、燈真が助けることに。その日から学年を越え急激に仲良くなる二人。燈真は誰にも言えなかった悩みを北門にだけ打ち明けて……。一途なメロ後輩 × 絆され男前先輩の、救いすくわれ・持ちつ持たれつラブ!
☆ノベマ!の青春BLコンテスト最終選考作品に加筆&新エピソードを加えたアルファポリス版です。
「自由に生きていい」と言われたので冒険者になりましたが、なぜか旦那様が激怒して連れ戻しに来ました。
キノア9g
BL
「君に義務は求めない」=ニート生活推奨!? ポジティブ転生者と、言葉足らずで愛が重い氷の伯爵様の、全力すれ違い新婚ラブコメディ!
あらすじ
「君に求める義務はない。屋敷で自由に過ごしていい」
貧乏男爵家の次男・ルシアン(前世は男子高校生)は、政略結婚した若き天才当主・オルドリンからそう告げられた。
冷徹で無表情な旦那様の言葉を、「俺に興味がないんだな! ラッキー、衣食住保証付きのニート生活だ!」とポジティブに解釈したルシアン。
彼はこっそり屋敷を抜け出し、偽名を使って憧れの冒険者ライフを満喫し始める。
「旦那様は俺に無関心」
そう信じて、半年間ものんきに遊び回っていたルシアンだったが、ある日クエスト中に怪我をしてしまう。
バレたら怒られるかな……とビクビクしていた彼の元に現れたのは、顔面蒼白で息を切らした旦那様で――!?
「君が怪我をしたと聞いて、気が狂いそうだった……!」
怒鳴られるかと思いきや、折れるほど強く抱きしめられて困惑。
えっ、放置してたんじゃなかったの? なんでそんなに必死なの?
実は旦那様は冷徹なのではなく、ルシアンが好きすぎて「嫌われないように」と身を引いていただけの、超・奥手な心配性スパダリだった!
「君を守れるなら、森ごと消し飛ばすが?」
「過保護すぎて冒険になりません!!」
Fランク冒険者ののんきな妻(夫)×国宝級魔法使いの激重旦那様。
すれ違っていた二人が、甘々な「週末冒険者夫婦」になるまでの、勘違いと溺愛のハッピーエンドBL。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる