十二年付き合った彼氏を人気清純派アイドルに盗られて絶望してたら、幼馴染のポンコツ御曹司に溺愛されたので、奴らを見返してやりたいと思います

塔原 槇

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第五章 アイドルの企み

百七話

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 心細くなりながらも帰路につく。

 玄関を開け、軽く夜食を食べ、眠りにつく。


-
 ガチャ、と戸の開く音がして俺は飛び起きた。


「麗音!?」


 バタバタと玄関に向かうと、そこには私服姿の麗音がいた。


「ただいま、しゅん兄ちゃん」

「麗音……!!」


 俺は麗音の胸に飛び込み、自らキスをした。

 麗音は優しく俺を抱きしめ、柔らかく口づけを落としてくれる。


「麗音、麗音……!」


 俺は安堵と幸福感から麗音の名前を呼ぶ。


「しゅん兄ちゃん、心配させてごめんね、もうしゅん兄ちゃんをいじめるやつはいないから」


 麗音は俺の頭を撫でながら、更にきつく抱きしめる。


「怖かった……ずっと麗音と離ればなれで、もう二度と会えないんじゃないかって、不安だった……!」

「ごめんね、心配させちゃって。俺も怖かったよ。ちゃんと戻ってこれてよかった」


 俺達は手を取り、麗音の寝室へ向かう。

 ゆっくりと寝転ぶと、どちらともなくキスをする。


「麗音、俺達、これからずっと一緒だよな」

「そうだね、一生、一緒だよ」

 俺と麗音はお互いに求め合い、愛し合った。

 この上なく幸せな夜だった。


-
 翌朝、一通の手紙を残して麗音が姿を消した。
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