117 / 123
生存決闘 12 レリエル・ラウロール
しおりを挟む
レリエルがまぶたを開くと東から昇る太陽が放つまばゆい光が双眸を射た。
「…………」
意識がはっきりするにつれて苦痛の感覚ももどってきた。スキュラの触手に打たれ、大蛇に噛まれた傷の痛みが。
だが、思ったほどの痛みは感じない。
全身を見回すとスキュラとの戦闘でついた泥と血は丁寧にぬぐわれ、なにかの葉がいたるところに貼られていた。なかには草で縛り包帯のようにしてある箇所もある。
「ヨモギか……」
ヨモギの葉を揉んでその汁を傷口に塗り、その上に汁を絞ったあとの葉を貼る。
天然の膏薬だ。
スキュラから負わされた傷のほとんどは跡形もなくふさがり、治っていた。
あきらかになんらかの治癒魔術によるものだ。気を失う前に誰かが呪文を唱えたことを思い出す。あれは幻聴ではなかったのだ。
この手当てもその治癒魔術の使い手によるものだろう。
治癒魔術というのは基本的に対象の自己治癒能力を増幅させて傷を癒すという方式が主流である。
しかしその行為は人体の異常な生命活動を促進させるもので、被施術者の身体には多大な負担がかかってしまう。
欠損や骨折、深い内傷などはただ闇雲に治癒魔術をかけるだけでは後遺症が残ってしまうことが多く、最悪の場合は治癒限界――ごく短期間に回復魔術による肉体治癒を何度も繰りす事による過剰回復が生体組織活動に深刻な障害をあたえるために起きる自壊現象――に達する。
そこで治癒魔術による施術のさいには適切な前処理や外科的処置が必要とされる。
薬の選択や調合などに長けた専門家がいれば、治癒効率は格段に増して身体の負担は極限まで軽減されるのだ。
「気がついた?」
声のほうを見ると、華奢な少女のシルエットが朝日を背にして立っていた。ズシカだ。
「無事だったみたいだな」
「ええ、悪夢精霊にやられて気を失ったけど、怪我はしていないわ。服はボロボロになっちゃったけど」
ズシカはくやしさに顔を歪めてレリエルの前にしゃがみこむ。
「目が覚めたらみんな終わっていて、まったく情けないったらないわ」
「……オレは、スキュラを倒したのか?」
「ええ、そうよ。むこうに死骸があるわ。すごい死闘だったみたいね」
ここはスキュラと戦った水辺ではない。最初に野営していた場所だ。
「気を失う前にだれかが呪文を唱えるのを聞いた。が、あれはルーンじゃなかった。それにこの手当をしたのは――」
「レリエル! 心の友よ~!」
アンジャイとトゥネオが喜色を浮かべて駆け寄ってきた。
「お、おまえら!? 無事だったのか?」
四肢がでたらめに折れ曲がり、喉を噛み裂かれたふたりの姿を目の当たりにしたレリエルはふたりの平然とした姿に驚愕した。正直なところ助かるとは思っていなかったからだ。
「どうやらあれはスキュラの見せた幻だったらしい」
水に沈んだノビーと気絶したデカスギもまた無事な姿でふたりの後から現れた。
「やられたよ。どうも僕らは最初からやつの、スキュラの精神攻撃を受けていたみたいだ。それで水に捕らわれた姿や無惨に殺されたように見させられた……らしい」
「ああ、僕らを介抱してくれた、あの騎士爵様の言葉によるとね」
あの騎士爵――彼らを救った鬼一法眼が姿を見せる。
「そうだ。スキュラは生きた人間の血肉を好む。大量に獲物を獲ってもすぐには殺さず魔術で仮死状態にして保存して、ちまりちまりと食いつなぐそうだ。トゥネオとアンジャイ、最初に襲われた二人は残った連中からは酷い殺されかたをしたように見えたようだが、それは幻で実際は精霊魔術によって半永久的な眠りに落とされただけだったようだ」
「……それをあんたが救ったわけか、キイチさんよ」
「まぁ、そういうことになるな。たが、スキュラを倒した手柄はおまえさんのものだ。たいした奮戦ぶりだったぞ、まるで巨大ワニと戦うドゥエイン・ジョンソンばりだった。不死身かよ! て思うくらいのタフさだった」
「そのたとえはわからねぇ」
「おまえさんの名前はレリエル・ラウロール、で合っているよな?」
「ああ、それで合ってる。あんたがオレを、オレたちを手当てしてくれたみたいだな」
「うむ。恩を感じて降参してくれると助かる。なにせまだ生存決闘は終わっていない、最後のひとりが残っているからな」
「それがオレってわけか」
レリエルは鬼一に顔を向けたまま周囲に視線を向ける。
「……僕たちは降参したよ」
「なにせあんなことがあったばかりだし、とてもじゃないけど続けようって気にならなくてね」
「介抱してくれた相手と戦えないよ」
ノビーたち生徒たちは不安そうな眼差しでレリエルを見ている。
魔獣相手に命がけの戦いをした直後である、もう戦闘になるのも見るのもごめんだったからだ
「そうか……。キイチさん、ふたりだけで話しがしたい」
「レリエル!」
「聞こう」
他の生徒たちが不安げに見つめるのを背にレリエルは鬼一をともない森の奥へと歩を進める。
「あんた、オレの体を見たんだな」
「見た」
治療をしたのだからレリエルの体を、両性具有である肉体を目の当たりにしたのは当然だろう、単刀直入に訊くレリエルに対し鬼一は隠すことなく素直に答えた。
「どう思った?」
「綺麗だった」
「綺麗!?」
「ああ、女性らしい優美でしなやかな肢体に男性の鍛えられた筋肉がついた、美しさと強さの双方を備えた理想的な肉体だ。俺のような短身痩躯にはうらやましい限りだ」
「この耳は魔性の血が混ざっている証左だ」
「高い魔力に遅い老化、エルフの血は祝福であって呪いではない」
「だが、人とは異なる血だ」
「俺の生まれ故郷には人と狐の子だと言われる大魔法使いがいて死後は神として崇められている。人外の血が混ざっている、人の身で人とは異なるからなにがいけないというのか」
「オレの伴侶になる奴はおぞましいものを見ることになる」
「おまえの体には男にとってありがたいものと女にとってありがたいもののふたつがある。それのどこがおぞましいものか」
「なら、おまえはオレを抱けるか」
「抱けるさ、おまえは美しい」
「なら結婚してくれ」
「なぜそうなる?」
「ラウロール家には命を救われた未婚の娘はその恩人に処女を捧げて家を挙げて手厚く遇するという古い習わしがあるんだ」
ねえよ。
「いや、ねえよ! 地の文が先にツッコミ入れるくらいねえよ、そんな設定!」
「オレは半分女で男のおまえに命を救われた。おまえはオレのこんな体でも抱けるという。習わしに背く理由はない」
「おまえ自身の気持ちは? 伝統や慣習をないがしろにする気はないが、古い習わしに盲目的に従うのは阿呆と言うものだ」
「キイチ・ホーゲン。実はあんたの事はずっと気になっていたんだ。ロッシーナの大軍を奇計と異邦の魔術で撃退した英雄、シーベックを襲った悪魔を倒した勇者、常識にとらわれない戦い方をする魔術と戦術の鬼才――」
「おお、いいね。もっと褒めてくれ」
「オレはあんたのファンだ。あんたと合ってみたかった、話してみたかった」
これが、これこそがレリエルがこの生存決闘に参加した理由であった。
「そしてあんたに命を救われた。これで惚れない理由があるか?」
「惚れてくれてありがとう。だが憧憬と恋慕の情は違う」
「憧憬か恋慕か、それを決めるのはあんたじゃない、オレの心だ」
「たしかに」
「自分で言うのもなんだがラウロール家は下手な王侯貴族よりも遥かに裕福で婿入りすれば一生働かずに遊んで暮らせるぞ」
「む、それは魅力的だな。だが先約があるので結婚は無理だ」
「……アヤネル姫か?」
「そうだ。さっきも褒め称えてくれたが俺は一応〝救国の英雄〟というやつでな、国を救った報酬のひとつに姫君と交際する自由と権利をもらったんだ」
「それで、アヤネル姫とは上手くいっているのか? 結婚するのは確定している事なのか?」
「……下手にはいっていない、と思う。結婚はまだ予定は未定というやつだ」
十四代目鬼一法眼。この男は怠惰な女好きである。
女好きとは本来まめなもの。女の気を引くためにあれやこれやと尽くすのが女好きであるが、この男はこと男女の交際に関しては基本的に怠け者の受け身であった。
気のある素振りには食いつくが、必死になって追いかけるまではしない。
女の誘いに乗るのはやぶさかではないが、己から誘うことはおっくうに思いめったにない。
「未定のまま未完になったらオレと結婚しろ。もしアヤネル姫と結婚したとしてもオレをおまえの近くに置け。オレは男としても女としても恩人であるおまえに報いなければならない。いや、報いたい。これはオレの本心だ」
「ではそうしよう。だがまずは友としてつき合ってくれないか」
「友か……、わかった」
「おまえと酒でも飲みながら話がしたいな、だがその前に生存決闘などという面倒なことを終わらせたい」
「オレの負けだ、降参する」
こうして四日間におよんだ今回のグローリー・ストリックランド派の生徒たちと鬼一法眼の生存決闘は鬼一法眼の勝利という形で幕を下ろした。
ふたりからの報せを聞いたノビーたち他の生徒たちは安堵し、胸をなで下ろす。
「ところでむこうに転がっているレリエルが倒したスキュラの死骸だが、食べてみようと思う」
「「「……はぁ?」」」
鬼一のとんでもない提案に一同は唖然とする。
「…………」
意識がはっきりするにつれて苦痛の感覚ももどってきた。スキュラの触手に打たれ、大蛇に噛まれた傷の痛みが。
だが、思ったほどの痛みは感じない。
全身を見回すとスキュラとの戦闘でついた泥と血は丁寧にぬぐわれ、なにかの葉がいたるところに貼られていた。なかには草で縛り包帯のようにしてある箇所もある。
「ヨモギか……」
ヨモギの葉を揉んでその汁を傷口に塗り、その上に汁を絞ったあとの葉を貼る。
天然の膏薬だ。
スキュラから負わされた傷のほとんどは跡形もなくふさがり、治っていた。
あきらかになんらかの治癒魔術によるものだ。気を失う前に誰かが呪文を唱えたことを思い出す。あれは幻聴ではなかったのだ。
この手当てもその治癒魔術の使い手によるものだろう。
治癒魔術というのは基本的に対象の自己治癒能力を増幅させて傷を癒すという方式が主流である。
しかしその行為は人体の異常な生命活動を促進させるもので、被施術者の身体には多大な負担がかかってしまう。
欠損や骨折、深い内傷などはただ闇雲に治癒魔術をかけるだけでは後遺症が残ってしまうことが多く、最悪の場合は治癒限界――ごく短期間に回復魔術による肉体治癒を何度も繰りす事による過剰回復が生体組織活動に深刻な障害をあたえるために起きる自壊現象――に達する。
そこで治癒魔術による施術のさいには適切な前処理や外科的処置が必要とされる。
薬の選択や調合などに長けた専門家がいれば、治癒効率は格段に増して身体の負担は極限まで軽減されるのだ。
「気がついた?」
声のほうを見ると、華奢な少女のシルエットが朝日を背にして立っていた。ズシカだ。
「無事だったみたいだな」
「ええ、悪夢精霊にやられて気を失ったけど、怪我はしていないわ。服はボロボロになっちゃったけど」
ズシカはくやしさに顔を歪めてレリエルの前にしゃがみこむ。
「目が覚めたらみんな終わっていて、まったく情けないったらないわ」
「……オレは、スキュラを倒したのか?」
「ええ、そうよ。むこうに死骸があるわ。すごい死闘だったみたいね」
ここはスキュラと戦った水辺ではない。最初に野営していた場所だ。
「気を失う前にだれかが呪文を唱えるのを聞いた。が、あれはルーンじゃなかった。それにこの手当をしたのは――」
「レリエル! 心の友よ~!」
アンジャイとトゥネオが喜色を浮かべて駆け寄ってきた。
「お、おまえら!? 無事だったのか?」
四肢がでたらめに折れ曲がり、喉を噛み裂かれたふたりの姿を目の当たりにしたレリエルはふたりの平然とした姿に驚愕した。正直なところ助かるとは思っていなかったからだ。
「どうやらあれはスキュラの見せた幻だったらしい」
水に沈んだノビーと気絶したデカスギもまた無事な姿でふたりの後から現れた。
「やられたよ。どうも僕らは最初からやつの、スキュラの精神攻撃を受けていたみたいだ。それで水に捕らわれた姿や無惨に殺されたように見させられた……らしい」
「ああ、僕らを介抱してくれた、あの騎士爵様の言葉によるとね」
あの騎士爵――彼らを救った鬼一法眼が姿を見せる。
「そうだ。スキュラは生きた人間の血肉を好む。大量に獲物を獲ってもすぐには殺さず魔術で仮死状態にして保存して、ちまりちまりと食いつなぐそうだ。トゥネオとアンジャイ、最初に襲われた二人は残った連中からは酷い殺されかたをしたように見えたようだが、それは幻で実際は精霊魔術によって半永久的な眠りに落とされただけだったようだ」
「……それをあんたが救ったわけか、キイチさんよ」
「まぁ、そういうことになるな。たが、スキュラを倒した手柄はおまえさんのものだ。たいした奮戦ぶりだったぞ、まるで巨大ワニと戦うドゥエイン・ジョンソンばりだった。不死身かよ! て思うくらいのタフさだった」
「そのたとえはわからねぇ」
「おまえさんの名前はレリエル・ラウロール、で合っているよな?」
「ああ、それで合ってる。あんたがオレを、オレたちを手当てしてくれたみたいだな」
「うむ。恩を感じて降参してくれると助かる。なにせまだ生存決闘は終わっていない、最後のひとりが残っているからな」
「それがオレってわけか」
レリエルは鬼一に顔を向けたまま周囲に視線を向ける。
「……僕たちは降参したよ」
「なにせあんなことがあったばかりだし、とてもじゃないけど続けようって気にならなくてね」
「介抱してくれた相手と戦えないよ」
ノビーたち生徒たちは不安そうな眼差しでレリエルを見ている。
魔獣相手に命がけの戦いをした直後である、もう戦闘になるのも見るのもごめんだったからだ
「そうか……。キイチさん、ふたりだけで話しがしたい」
「レリエル!」
「聞こう」
他の生徒たちが不安げに見つめるのを背にレリエルは鬼一をともない森の奥へと歩を進める。
「あんた、オレの体を見たんだな」
「見た」
治療をしたのだからレリエルの体を、両性具有である肉体を目の当たりにしたのは当然だろう、単刀直入に訊くレリエルに対し鬼一は隠すことなく素直に答えた。
「どう思った?」
「綺麗だった」
「綺麗!?」
「ああ、女性らしい優美でしなやかな肢体に男性の鍛えられた筋肉がついた、美しさと強さの双方を備えた理想的な肉体だ。俺のような短身痩躯にはうらやましい限りだ」
「この耳は魔性の血が混ざっている証左だ」
「高い魔力に遅い老化、エルフの血は祝福であって呪いではない」
「だが、人とは異なる血だ」
「俺の生まれ故郷には人と狐の子だと言われる大魔法使いがいて死後は神として崇められている。人外の血が混ざっている、人の身で人とは異なるからなにがいけないというのか」
「オレの伴侶になる奴はおぞましいものを見ることになる」
「おまえの体には男にとってありがたいものと女にとってありがたいもののふたつがある。それのどこがおぞましいものか」
「なら、おまえはオレを抱けるか」
「抱けるさ、おまえは美しい」
「なら結婚してくれ」
「なぜそうなる?」
「ラウロール家には命を救われた未婚の娘はその恩人に処女を捧げて家を挙げて手厚く遇するという古い習わしがあるんだ」
ねえよ。
「いや、ねえよ! 地の文が先にツッコミ入れるくらいねえよ、そんな設定!」
「オレは半分女で男のおまえに命を救われた。おまえはオレのこんな体でも抱けるという。習わしに背く理由はない」
「おまえ自身の気持ちは? 伝統や慣習をないがしろにする気はないが、古い習わしに盲目的に従うのは阿呆と言うものだ」
「キイチ・ホーゲン。実はあんたの事はずっと気になっていたんだ。ロッシーナの大軍を奇計と異邦の魔術で撃退した英雄、シーベックを襲った悪魔を倒した勇者、常識にとらわれない戦い方をする魔術と戦術の鬼才――」
「おお、いいね。もっと褒めてくれ」
「オレはあんたのファンだ。あんたと合ってみたかった、話してみたかった」
これが、これこそがレリエルがこの生存決闘に参加した理由であった。
「そしてあんたに命を救われた。これで惚れない理由があるか?」
「惚れてくれてありがとう。だが憧憬と恋慕の情は違う」
「憧憬か恋慕か、それを決めるのはあんたじゃない、オレの心だ」
「たしかに」
「自分で言うのもなんだがラウロール家は下手な王侯貴族よりも遥かに裕福で婿入りすれば一生働かずに遊んで暮らせるぞ」
「む、それは魅力的だな。だが先約があるので結婚は無理だ」
「……アヤネル姫か?」
「そうだ。さっきも褒め称えてくれたが俺は一応〝救国の英雄〟というやつでな、国を救った報酬のひとつに姫君と交際する自由と権利をもらったんだ」
「それで、アヤネル姫とは上手くいっているのか? 結婚するのは確定している事なのか?」
「……下手にはいっていない、と思う。結婚はまだ予定は未定というやつだ」
十四代目鬼一法眼。この男は怠惰な女好きである。
女好きとは本来まめなもの。女の気を引くためにあれやこれやと尽くすのが女好きであるが、この男はこと男女の交際に関しては基本的に怠け者の受け身であった。
気のある素振りには食いつくが、必死になって追いかけるまではしない。
女の誘いに乗るのはやぶさかではないが、己から誘うことはおっくうに思いめったにない。
「未定のまま未完になったらオレと結婚しろ。もしアヤネル姫と結婚したとしてもオレをおまえの近くに置け。オレは男としても女としても恩人であるおまえに報いなければならない。いや、報いたい。これはオレの本心だ」
「ではそうしよう。だがまずは友としてつき合ってくれないか」
「友か……、わかった」
「おまえと酒でも飲みながら話がしたいな、だがその前に生存決闘などという面倒なことを終わらせたい」
「オレの負けだ、降参する」
こうして四日間におよんだ今回のグローリー・ストリックランド派の生徒たちと鬼一法眼の生存決闘は鬼一法眼の勝利という形で幕を下ろした。
ふたりからの報せを聞いたノビーたち他の生徒たちは安堵し、胸をなで下ろす。
「ところでむこうに転がっているレリエルが倒したスキュラの死骸だが、食べてみようと思う」
「「「……はぁ?」」」
鬼一のとんでもない提案に一同は唖然とする。
30
あなたにおすすめの小説
S級スキル『剣聖』を授かった俺はスキルを奪われてから人生が一変しました
白崎なまず
ファンタジー
この世界の人間の多くは生まれてきたときにスキルを持っている。スキルの力は強大で、強力なスキルを持つ者が貧弱なスキルしか持たない者を支配する。
そんな世界に生まれた主人公アレスは大昔の英雄が所持していたとされるSランク『剣聖』を持っていたことが明らかになり一気に成り上がっていく。
王族になり、裕福な暮らしをし、将来は王女との結婚も約束され盤石な人生を歩むアレス。
しかし物事がうまくいっている時こそ人生の落とし穴には気付けないものだ。
突如現れた謎の老人に剣聖のスキルを奪われてしまったアレス。
スキルのおかげで手に入れた立場は当然スキルがなければ維持することが出来ない。
王族から下民へと落ちたアレスはこの世に絶望し、生きる気力を失いかけてしまう。
そんなアレスに手を差し伸べたのはとある教会のシスターだった。
Sランクスキルを失い、この世はスキルが全てじゃないと知ったアレス。
スキルがない自分でも前向きに生きていこうと冒険者の道へ進むことになったアレスだったのだが――
なんと、そんなアレスの元に剣聖のスキルが舞い戻ってきたのだ。
スキルを奪われたと王族から追放されたアレスが剣聖のスキルが戻ったことを隠しながら冒険者になるために学園に通う。
スキルの優劣がものを言う世界でのアレスと仲間たちの学園ファンタジー物語。
この作品は小説家になろうに投稿されている作品の重複投稿になります
異世界転生おじさんは最強とハーレムを極める
自ら
ファンタジー
定年を半年後に控えた凡庸なサラリーマン、佐藤健一(50歳)は、不慮の交通事故で人生を終える。目覚めた先で出会ったのは、自分の魂をトラックの前に落としたというミスをした女神リナリア。
その「お詫び」として、健一は剣と魔法の異世界へと30代後半の肉体で転生することになる。チート能力の選択を迫られ、彼はあらゆる経験から無限に成長できる**【無限成長(アンリミテッド・グロース)】**を選び取る。
異世界で早速遭遇したゴブリンを一撃で倒し、チート能力を実感した健一は、くたびれた人生を捨て、最強のセカンドライフを謳歌することを決意する。
定年間際のおじさんが、女神の気まぐれチートで異世界最強への道を歩み始める、転生ファンタジーの開幕。
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました
髙橋ルイ
ファンタジー
「クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました」
気がつけば、クラスごと異世界に転移していた――。
しかし俺のステータスは“雑魚”と判定され、クラスメイトからは置き去りにされる。
「どうせ役立たずだろ」と笑われ、迫害され、孤独になった俺。
だが……一人きりになったとき、俺は気づく。
唯一与えられた“使役スキル”が 異常すぎる力 を秘めていることに。
出会った人間も、魔物も、精霊すら――すべて俺の配下になってしまう。
雑魚と蔑まれたはずの俺は、気づけば誰よりも強大な軍勢を率いる存在へ。
これは、クラスで孤立していた少年が「異常な使役スキル」で異世界を歩む物語。
裏切ったクラスメイトを見返すのか、それとも新たな仲間とスローライフを選ぶのか――
運命を決めるのは、すべて“使役”の先にある。
毎朝7時更新中です。⭐お気に入りで応援いただけると励みになります!
期間限定で10時と17時と21時も投稿予定
※表紙のイラストはAIによるイメージです
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~
石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。
ありがとうございます
主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。
転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。
ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。
『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。
ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする
「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる