1 / 112
横浜ブルク13で『顔を捨てた男』観ました
しおりを挟む
顔に極端な変形を持つ俳優志望のエドワードは隣に越してきた劇作家を目指すイングリッドに惹かれながらも自分の気持ちを閉じ込めて生きていたが、外見を劇的に変える実験的な治療を受けて新しい顔と人生を手に入れる。
過去を捨ててガイという名を名乗り別人としてイングリットと良い仲になり順風満帆と思われる人生を歩み出した矢先、かつての自分のような顔をしたオズワルドという男が現れる。
人が忌避するような異形と呼べる容貌にも関わらず明るく社交的でカリスマ性と自信にあふれ、人々を魅了するオズワルドにエドワードは第二の人生が乗っ取られたような妄想にとりつかれてゆき、順調だった人生が狂いだす――。
厭な映画だ。
変形した顔は好奇の目に晒されて孤独に違いないという無意識の偏見、同じ障害を持つ人たちへの思い込みを捨てきれない自身の隠された本心を突きつけられるような展開は見ていてつらい。
またオズワルドというイレギュラーが登場する以前から不穏な空気が満ち、現実なのかそうでないのか曖昧模糊とした場面が出てくる。
16mmフィルムで撮られた映像は80年代の作品のようにザラつき、音楽もふくめ時代設定が現代なのか過去なのか不明瞭なのも不安をかき立てられて悪夢のよう。
名刺代わりとも言われる顔だが、美容医療の発達やスマホの写真加工アプリでなりたい自分や見せたい自分に手が届きやすくなった現代だからこそ、この悪夢的展開とブラックユーモアを織り交ぜながら自分とは何かという問いを投げかけてくる内容は刺さる。
顔を変えればなりたい自分になれるのか!? と『サブスタンス』同様に本作を現代社会の外見至上主義風刺と見るのは簡単だが監督の関心はもっと深いところにあるように思える。もちろんルッキズム批判もふくまれているとは思うが。
作中の演劇場面なども、異なる人生への願望や美醜に囚われがちな人間の心を掘り下げた傑作。
己とはなにか――アイデンティティについて考えられさせる作品で、この映画から何を感じ取るかは人によってまったく異なるだろうし決して万人受けする内容ではないので人におすすめはしないが観て損はしない逸品。
過去を捨ててガイという名を名乗り別人としてイングリットと良い仲になり順風満帆と思われる人生を歩み出した矢先、かつての自分のような顔をしたオズワルドという男が現れる。
人が忌避するような異形と呼べる容貌にも関わらず明るく社交的でカリスマ性と自信にあふれ、人々を魅了するオズワルドにエドワードは第二の人生が乗っ取られたような妄想にとりつかれてゆき、順調だった人生が狂いだす――。
厭な映画だ。
変形した顔は好奇の目に晒されて孤独に違いないという無意識の偏見、同じ障害を持つ人たちへの思い込みを捨てきれない自身の隠された本心を突きつけられるような展開は見ていてつらい。
またオズワルドというイレギュラーが登場する以前から不穏な空気が満ち、現実なのかそうでないのか曖昧模糊とした場面が出てくる。
16mmフィルムで撮られた映像は80年代の作品のようにザラつき、音楽もふくめ時代設定が現代なのか過去なのか不明瞭なのも不安をかき立てられて悪夢のよう。
名刺代わりとも言われる顔だが、美容医療の発達やスマホの写真加工アプリでなりたい自分や見せたい自分に手が届きやすくなった現代だからこそ、この悪夢的展開とブラックユーモアを織り交ぜながら自分とは何かという問いを投げかけてくる内容は刺さる。
顔を変えればなりたい自分になれるのか!? と『サブスタンス』同様に本作を現代社会の外見至上主義風刺と見るのは簡単だが監督の関心はもっと深いところにあるように思える。もちろんルッキズム批判もふくまれているとは思うが。
作中の演劇場面なども、異なる人生への願望や美醜に囚われがちな人間の心を掘り下げた傑作。
己とはなにか――アイデンティティについて考えられさせる作品で、この映画から何を感じ取るかは人によってまったく異なるだろうし決して万人受けする内容ではないので人におすすめはしないが観て損はしない逸品。
4
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
アルファポリスとカクヨムってどっちが稼げるの?
無責任
エッセイ・ノンフィクション
基本的にはアルファポリスとカクヨムで執筆活動をしています。
どっちが稼げるのだろう?
いろんな方の想いがあるのかと・・・。
2021年4月からカクヨムで、2021年5月からアルファポリスで執筆を開始しました。
あくまで、僕の場合ですが、実データを元に・・・。
アルファポリスであなたの良作を1000人に読んでもらうための25の技
MJ
エッセイ・ノンフィクション
アルファポリスは書いた小説を簡単に投稿でき、世間に公開できる素晴らしいサイトです。しかしながら、アルファポリスに小説を公開すれば必ずしも沢山の人に読んでいただけるとは限りません。
私はアルファポリスで公開されている小説を読んでいて気づいたのが、面白いのに埋もれている小説が沢山あるということです。
すごく丁寧に真面目にいい文章で、面白い作品を書かれているのに評価が低くて心折れてしまっている方が沢山いらっしゃいます。
そんな方に言いたいです。
アルファポリスで評価低いからと言って心折れちゃいけません。
あなたが良い作品をちゃんと書き続けていればきっとこの世界を潤す良いものが出来上がるでしょう。
アルファポリスは本とは違う媒体ですから、みんなに読んでもらうためには普通の本とは違った戦略があります。
書いたまま放ったらかしではいけません。
自分が良いものを書いている自信のある方はぜひここに書いてあることを試してみてください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる